2021/03/26
私は引っ越す前の家にいた。寝室に一人でいると、弟がやってきた。私は弟とともにアメーバ化すると、分裂による無性生殖を楽しんだ。
気づけば私は『ドラえもん』の世界にいた。アメーバ化の技術も、なるほど彼の提供によるものらしい。いよいよ最終回が近いようだ。逃走中の強盗が見開き一ページを使って飛び出してきた。それからの描写は小説形式で行われた。近代あたりの作品だろうか、私より幾分硬派で古めかしい文体だ。夢が浅くなった後もどうにか自分の想像ならぬ無意識によってこの続きが生成されまいかと望む程度には、私はこの文体に学びを求めていた。のび太がジャイアンに挑む際の心理描写と、例の強盗の正体に迫る推理の下りがあった。
舞台はそれから教室に移った。謎解きが出題されているらしい。黒板に書かれた奇妙な模様の意味を探るものだった。この絵画は直前に出された三問の謎の答え――父、母、凶悪犯――を思い浮かべながら目を閉じて揺れると、瞼の裏の残像が男性の胸筋に見えるというものだった。解けた私はヒントを出しながら得意になっていた。しかし、みんななかなか答えに辿り着かない。
とうとう諦めて私に別の問題を出すものまで現れた。「リヴァイアサンのホッブスを暗唱せよ」との問題だった。私は「本文とは言われていないので『リバイアサンのホッブス』と言うだけで正解」と答えたが、正解は「そんな本はいない。ホッブスの『リバイアサン』である」だった。してやられた。
みんなが錯視の問題に悩む間に月日は流れ、とうとう卒業のシーズンになった。我々の世界は昭和の学園ドラマとして放映されていたようだが、とうとうこの地味な絵面のままに終わるのだ。私はテレビ的な撮れ高を気にしはじめた。
別のシーン。我々は遠足に来ていた。山道である。苔むした急斜面を抜ける舗装された車道を、生徒たちは歩いている。敏捷性に富む私は先行し、斜面の登攀に挑戦していた。鉤縄を使って上る私だったが、途中でふと刺したはずの鉤が抜けて落ちかけた。見ると、崖の上では群生する化けキノコどもが妨害行為を働いている。さて、なおまずいことに私に続く子供たちが崖を登りはじめた。いま登らせるのはたいへん危ない。私は他のクライマーとともに子供たちを小屋に閉じ込めたが、子供たちは鉤縄で網戸を引き裂いて外へ出ようとする。私はこれ以上の封じ込めが不可能と悟り、化けキノコどもを駆逐しようと車道から崖の上へ回り込んだ。すると、崖の上には王国ができていた。
私が登攀ポイントを目指すと、事情を聞いた王国の騎士が助太刀に入った。途中で貴婦人に色目など使っていた騎士だったが、しっかりついてきてはくれた。ポイントにつくと、キノコではなく貴族の軍勢が子供たちを虐殺していた。彼らはこの王国の攘夷過激派のようだ。国単位での問題とあって、私は王のもとへ走った。そこにはアリティア王となったマルスがいた。王はこの運動を推奨しておらず、貴族らの行動に心を痛めた。推論の結果、裏で糸を引いていた高官の正体が悪魔である可能性が濃厚となった。
別のシーン。私は家族と料亭に来ていた。そこでは二人の有名タレントが「役者生命をかけたオーディション対決に挑む若い役者」の役をかけたオーディション対決をしていた。




