2020/09/06
昼夜逆転もとうとう正午まで行ってしまった。横になってすぐの、夢というよりはまだ意識があるときのことだ。目を閉じると、視界というよりは確かに意識の中に、知らない女の顔が次々に出てきた。皆一様にそれなりの不細工だった。
小学校の校舎だ。今から『逃走中』が開催されるらしい。注射を受けた参加者の一部がハンター化するようだ。私も注射されたが、ハンター化はしなかった。説明を聞くに、このハンターは原作よりずいぶんとヌルい仕様のようだ。ハンターの速力ごとに追っていい相手が決まっていて、おまけにその中から選出された現在捜索中の対象以外は見つけても追わない。対象は結構な頻度で切り替わるので、最悪追跡を中断することもあるようだ。
さて、視点はある旧友のもとへ向かった。高校時代のクラスメートだ。音楽オタクで、今思えば歳の割に大人びていたと思う。旧友はあるVtuberと、一人の女子生徒と三人で学童の建物に籠っていた。するとハンターがやってきて、一人をつかまえた。どうやら「増え鬼」式のようで、もう一人捕まり、旧友は3VS1で追い込まれた。建物を出て外周をぐるぐる回っていると、ハンターの一人が機転を利かせ、挟撃を仕掛けて旧友を捕らえた。旧友は捨て台詞に、何だったかの私語だかネットスラングだかを吐いていた。
やがてミッションが発令された。今回は某Vtuber事務所とのコラボらしい。ライバーのデザインされた車が用意されていて、どれを呼ぶか逃走車が決めることになった。選出されたライバーが高架下へ乗り付けてモノマネをすると、これが爆笑を呼んだ。高架下の狭い歩道には人が群がり、歩行が阻害された。私はその最中、眼下の車道を歩くハンターと目が合った。別の旧友だ。私を狙っている。私が渋滞に巻き込まれている間に、ハンターは歩道の出口側に回り込み、前からやってきた。捕まりそうになった時、私はそいつの正体をアンドロイドだと看破することによって首の皮を繋いだ。
正体の割れたアンドロイドは展開し、機械的な内面を露出する。同時に周囲の風景も変容し、私は電車の屋根の上にいた。アンドロイドが殺しにかかってくる。やがてアンドロイドは難題を提示した。「この羽虫を殺せ。ただし、レーザー系の兵器を用いよ」とのことだった。すると、ちょうど自分の傍にはドラえもんがいた。ドラえもんは小型レーザー銃を取り出すと、羽虫に狙いを定めた。しかしどういうわけか手が震えていて狙いが定まらない。するとアンドロイドは殺生に関する倫理的な問いを投げ、ドラえもんの動揺を誘った。「君は虫を殺すことに抵抗を覚えている。すなわち君には充分な良心が備わっている。良心の呵責を踏み越えた上でなお殺生をはたらくということは、それを機械的に済ませてしまう無頓着な人間などよりも幾分残虐で非道な精神性の持ち主であることの証左になるのではないか?」と言った具合の論旨だったと思う。
別のシーン。私は田舎町を歩いていた。商店街だろうか?個人経営と思しき散髪屋などが立ち並んでいる。私は本屋で一冊の本を手に取った。そこには何かしらの興味深い内容が書かれていた。物語だったか、論文・エッセイの類だったかも定かでない。とにかく自分が日頃見慣れたものとは深度か方向性が違っていて、知的好奇心の満たされる内容だったと思う。
さて、私は最初、特に何の気なくその本を読み終えて店を出た。それから商店街を進むと、別の店でまた同じ内容の本に出会った。いや、どうやらそれはさっきの本を含んだ総集編か、合同本のようだ。しかし他の収録作には興味を惹かれず、これなら単行本で買うよと言って戻した。さらに進むと、とうとう商店街は終わり、山道が見えた。私はやむを得ず引き返した。しかし、一本別の通りに入ってしまったらしい。件の本のある本屋はとうとう見つからなかった。




