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Re:夢X夜  作者: ロア
37/88

2020/09/04

 私は家族と出かけていた。酷い雨だった。駅構内のデパートでは無料の折り畳み傘が配られている。ついでに傘の補助パーツや自転車も配られていたが、私は目敏く笠だけ頂いた。

 それからデパートの外階段を濡れながら歩く途中、試供品として配られていたシャンプーが落ちているのを見かけた。私は家族が「汚い」というのを「この雨だからすぐに流れる」といってシャンプーを拾った。実は家系に貢献するという意識より、単に瓶のフォルムが気に入って収集したかっただけという側面が強い。手に収まりのいい、縦長の、緩やかな螺旋を描くようなデザインだ。




 別の日、また出かけた。昼食に何か甘いものを食べたというのに、両親はまだ「しめにラーメンだ」などと言って車で住宅街を回っている。この辺りには自宅で経営する店が多いようだが、両親はいくつか「ハズレ」の店を知っているらしい。最終決定権は私に委ねられた。本音を言うと「もう食べたくない」だが、適当に選ぼうとグルグル回っていた。

 それから、私はグライダーで大都市の摩天楼の間を滑空していた。やがて私はラーメン屋に突っ込んだ。なお、このラーメン屋にはファンネームのようなものがあるらしい。記憶にはないが。




 別のシーン。私は知らない町に遊びに来ていた。妖しい家の、薄暗い螺旋階段をのぼる。下から弟が呼んでいたような、ついてきていたような気もする。

 のぼりきると、ある作家が現れた。実在の、喋り方が何となく鼻につく中年作家だ。作家は自分語りを始めた。「世間はやれ革新的な問題作、意欲的な実験作といったものばかり煽り、同じものばかり書いていれば老害だの何だのと煙たがられる。だが私はあの頃の作品が好きだ。何なら文壇の針を逆戻りさせてやりたいとさえ思っている」。そう語る作家に、時代は違えどゼロ年代の残兵たる私は大いに共感を示した。

 薄暗い階段の上は、柔らかな間接照明の照らす木造の空間である。屋根はガラス張りのドームになっていた。そこからは山に囲まれた絵本のような街の夕暮れが一望できる。私はその眺望を褒めたたえた。


 さて、私が作家と家を出ると、家は砂利でできた急斜面の上に建っていた。近くに大学のキャンパスが見える。どうやらこの大学はキャンパス拡張のために作家に立ち退きを要求しているらしい。作家が「ロシアに別荘でも買うか」と言うので、私はすぐにスマホで検索をかけた。しかし低スペックなスマホが固まっている間に作家が先を越し、「君それ、いつのスマホだ?」と聞いてきた。


 それから、作家の家は空を飛んだ。大学を見下ろす飛行の最中、作家の家に住む数人の男が現れる。多少変わってはいたが、それは中学の理科部仲間たちだった。なんとあの作家、我らが理科部のOBだったというのだ。

 仲間の何人かが滑り台で地上に飛び降り、空中の私たちとバドミントンでラリーをした。結構な距離だが、よく繋がったものである。とうとう私も飛び降りる決意をした。私は滑り台に乗ると、自分で前に打ち出した羽根に追いついて一人ラリーをしてみせた。




 別のシーン。ポケモントレーナー同士のバトルロワイヤルがあった。敷地内にばら撒かれたアイテムやモンスターボールを回収して戦うというシステムだ。中にはイベント入手や、暗号で守られているものもある。私はカタカナの「カ」を「りき」と読みかえる問題に気付いてワンリキーをゲットするも、同じやり口で取れるはずのゴーリキーやカイリキーがすでに人に取られていた。他にもトレーナーの筋力アップやスピードアップの装備などもあったが、酷いときにはロッカーを開けた私を突き飛ばして他の人が取っていった。何度か行われた試合のほとんどは、そうした振るわない戦績である。

 最初の一回は高校の校舎に天才的な旧友が最上階に立てこもる展開となった。マネネあたりのエスパータイプを使っていたと思う。ダイスの目に応じて弱体化をかけながら金銭を奪う、といった嫌味な戦法だが、誰も歯が立たなかった。私は母と合流する約束があったが、最上階には近づけず、知らずに踏み込む母の無事を祈っていた。やがて、彼がこのまま長時間首位をキープするのであれば足切りを行うという旨のアナウンスがあった。ちょうど自分より強いプレイヤーと鉢合わせた私だったが、「私なんかと戦っている場合か?」と言ってけしかけた。私は旧友の攻略を他人に任せ、足切りが発生しない前提のアイテム回収を始めた。まあ、どうせ最後は負けたと思う。



 

 ある試合で学校を探索する途中、私がベッドで休むと天井には大きな蛾が何匹も張り付いていた。前日、現実でも部屋に虫がいたのだ。そのせいだろう。布団越しに殴ると、確実に手に感触が残るサイズだった。あとから先生を呼んで布団を汚したことを謝ろうと思ったが、布団は綺麗だ。どうやら教室を間違えたらしい。理科室で普通に過ごしていた生徒たちに白い目で見られた。退出しようとした私だったが、そこで彼らは私を呼び止めた。

 

 気付けば私は妙なゼミの発表会に参加していた。考古学絡みだろう。みんな次々に楽しそうなポーズの土偶だか仏像だかを紹介してきた。途中、一人の教授が床を踏み抜いて下に落ちた。下は何層もの遺跡になっていて、私も落とした切符を追って遺跡に落ちた。どんどん床を踏み抜いて、下へ下へと落ちる私たち。やがて遺跡の崩落が始まると知ると、引き上げを決めた仲間たちは私の救出だけ諦めた。そして「あいつはいいやつだったよ」などとそれっぽい空気で別れを惜しみはじめた。私は必至で遺跡を駆けあがった。浮遊する水晶の階段が作る極めて不安定な道を駆け抜ける。何とか生還すると、私はヒーローのような扱いになっていた。私はそのままジェットコースターに飛び乗り、観衆へと手を振った。




 さて、再びポケモンバトロワが始まった。今回も肉体スペックの差で序盤戦にてこずる私だったが、ある一室で鉢植えになっているフシギバナに出会った。仲間にしようと思って水をやっていると、その前に部屋が水であふれた。部屋にはリザードと、リザードンがいた。助け出すと、代わりに彼らが仲間になった。私はリザードンに乗って空を飛んだ。

 家族と合流する約束になっていた、ビルの最上階へと飛んでゆく。私の家族は見せ物をやっていたらしい。私がリザードンの火吹き芸を見せると、観客は湧いた。そのあとアイドルが出てきたが、再びリザードンが火を噴くと注目をすべて攫ってしまった。やがて私たち演者は浮遊する遊具に乗った。地上の観客は演者にピンクのボールをぶつけてくる。当たった演者は退場し、一方ボールをキャッチした演者は投げ返して観客に当てる必要がある。私はボールをキャッチして、遊具の上層へと上った。遊具の上層は温水プールに浮かぶガラスドームになっていた。ドームの四方にはハリウッドやジュヴナイルなど、現代文化の様々なジャンルが提示されていて、私が外に出るためにはそのどれかを破壊することで壁を破る必要があった。

 どれかは忘れたが、私は破った。すると遊具は空中分解した。私は落下するかに見えたが、ある女に助けられた。『Helltaker』の悪魔にいそうな容姿の女だ。女は裏社会を渡る気ままな独り者で、政府の諜報機関の人間とも持ちつ持たれつでよろしくやっているらしい。私が元カレの話をすると、女は「あいつとは一緒にゲームをするだけの仲だった」と言って強がった。




 また、何度目ともつかないポケモンバトロワが始まる。どうやらゲームエリアとなる敷地は浮遊島になっているらしい。スタート地点を選ぶとき、私はいつもの反対側に陣取ってみた。前にリザードンと飛びたったあたりの地点だ。標高の低いこちら側には四方が全てガラス張りになった「マダムの家」があるらしく、そこでは何も持っていない時に限りほとんどすべての低級アイテムが狙えるらしい。

 常連の少女曰く、おすすめはエスパータイプポケモンが入ったボールらしい。ちょうど、近くにサーナイトが寄ってきていた。サーナイトはテレパシーを使ってつがいで交流していたが、いざ繁殖するとなると尻尾が生え、その尻尾同士をこすり合わせる形で交尾した。「精霊により受胎」くらいの概念的な生殖を期待していた私は、思わずツッコんだ。



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