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第5話 出会い
部屋に帰ってくると一気に疲れが出てきた。
「ヒロ様、大丈夫ですか?恐らく、ではありますが明日から特訓が始まると思いますよ。あれくらいで根を上げてはダメです。」
「そうなの?ファラドさん。特訓が必要なほど弱い…ってことですか。」
「違います。まだまだウォーターストーンの力を引き出せると思いますよ。あのときのヒロ様は追い込まれた状況での発動だったので今は使えないと思いますよ。自由に扱えるように特訓しつつ、石の覚醒も…。」
「石の覚醒ってなんですか?めちゃくちゃ強くなるとかそういう類のものですか?」
「めちゃくちゃ強くなります。これまでに多くの者が覚醒をしようと試みていましたが覚醒できた者はごく一部の者のみ。この国にはまだ覚醒した者がいないので詳しいことは私にもよくわからないのですが、一時的に身体能力が上がる上に石の隠された力を使うことが出来るようです。」
隠された力…。とても気になるが僕には無理そうだ。
コンコン…ノックの音だ。
「はい。どうぞ。」
部屋に入ってきたのはとてもかわいい女の子だった。