第3話 王国騎士団
村役場の方へ向かうとそこには巨大な蜘蛛2匹と戦うバンナムの姿があった。傍にはレオンも剣を構え立っていたが、バンナムは素手で戦っていた。助けに行こうと駆け出したそのとき、メアリーに止められた。彼女は焦る様子もなく落ち着いているようだった。
そのとき、また爆発音がする。バンナムを見ると両手には火の玉。火の玉を蜘蛛に向かって打つとまた爆発音が。
「あれがパワーストーンの能力。炎の石…ファイヤーストーンは、炎の力が使えるようになる石なの。蜘蛛は虫属性だから炎はかなり効くわ。大丈夫。心配せずとも彼が倒してくれるわ。」
メアリーは彼のことをかなり信頼しているようだったが、蜘蛛は2匹、いくら炎が効くからといっても1匹づつ相手をするのが精一杯のように見えた。バンナムが押されかけたそのとき、レオンが剣で蜘蛛を切り刻む。かなり早い剣の裁きだった。しばらく2人と蜘蛛2匹の戦いは続いたが、第三者の加入によりすぐ終了する。
「王国騎士団だー!道をあけいっ!」
数百人の騎士に囲まれた蜘蛛は自分たちに勝ち目がないと悟ったのか、ボロボロの体を引きずり森の方へ帰っていく。
「ビーズ、助かったよ。騎士団が来てくれなければ危うかったかもな。」
ビーズ、と呼ばれる色白でもやしみたいな男は答える。
「国王陛下の命令でなければ、私達はこんなところへは来なかった。またお前は命拾いしたな。国王陛下に感謝することだ。」
「ありがとう。ビーズさん。全く、バンナムさん。俺にファイヤーストーンを渡してくれれば王国騎士団の人達に助けてもらわなくても良かったのに。」
「レオン、お前はまだ正確に扱えないし、もし俺に当たったらどうするんだ?」
そのときはそのときだよ、笑いながら言うレオン。
倒せたのは良かった。だが何故王国騎士団が?バンナムさんが呼んでくれたようだが…。
「ところでバンナム?でこぼこになった道はどうするのかしら?王国騎士団の方々に後処理を頼む訳にもいかないしねぇ?すぐに直しておいてね。村長が帰ってくる前にね。ところでビーズさん?なんで王国騎士団がここへ?」
「バンナムに連れてこられてな…。スリーパーが来たとかなんとか…。それで保護しに来たって訳。スリーパーなんて助けられるわけないのに国王陛下も熱心なことよ。」
スリーパー…やはり僕のことだった。これから僕はどうなってしまうのだろうか。ビーズの方を向いていると目が合い、
「お前がスリーパーか?悪いが数日間だけ城に来てもらってもいいか?」
まてまて、とバンナムが止める。
「ヒロ、俺とレオンも行くから安心しろ。できるだけすぐ帰してやるからな。」
王国騎士団が乗ってきた馬車に乗って城へ向かっている最中、眠りに襲われ現実世界へ帰ってきた。
僕はこの現象を止めることが出来るのだろうか。