カラカラリン
カラカラリン
カラカラリン、カラカラリン
愉快な足音が近づいてくる。
空を見上げると、突き抜ける快晴だ。
カラカラリン、カラカラリン
子供の足音が裏道まで響く。
水飴の甘い香りが街を包む。
カラカラリン、カラカラリン
乾いた冬の大気とだるまストーブ
聴こえるこの歌は何だっけ。
カラカラリン、カラカラリン
思い出してちょっと笑う。
あの頃には戻れない、続きはない。
カラカラリン、カラカラリン
あの子たちのための僕らである。
そして、僕らのためには誰かがいた。
カラカラリン、カラカラリン
ベランダに出て手すりに寄りかかる。
サボテンは今日も元気に針を伸ばす。
カラカラリン、カラカラリン
そろそろ家の前を通るだろう。
昔の僕を連れてって、今の僕は置いて行って。
カラカラリン
カラカラリン
カラカラリン
カラカラリン
それでもやっぱり歩かなきゃ。