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僕はどう生きるか 偏差値80からうつ、ニート、無職になるまで  作者: 依澄歌
結婚~今、そして未来 僕はどう生きるか
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最近大変なこと

 2024年02月17日土曜日午前7時20分。この日は、友達と大学の図書館に開凸する予定だった。普段はまだ寝ている時間だが、この日の自分は、読書するぞ! 前回は来られなかった友達に会えるぞ! とわくわくしていたのか、遠足当日の幼稚園児のように5時前に目が覚め、家を出るまでの時間で勉強をしていた。


 そこに、着信。スマホの画面に表示される「うち」の文字を見て、今日は久しぶりに訪れた最悪の日だ、と悟った。覚悟を決めて、半ば開き直って電話に出た耳に飛び込んでくる、震えた母の声。


「今ね、パパに◯されそうになっちゃって、おまわりさんを呼んだの」


 ある程度のことは予想していたが、それをはるかに上回る内容に、頭がついていかない。すぐに、警察の人が電話を替わってくれた。警察の人が話してくれた内容を要約すると、以下の通り。


 母から、父に◯されるという通報があった。コンビニでナイフを手に取り、◯そうとしたとかなんとか。しかし、父はポケットに刃物を入れているわけでもなく、落ち着いていて、そんな事実はないと話している。母にも外傷などはない、とのこと。


 とりあえず警察の人に、10年以上前に、父が職場の人間関係が原因で鬱になる。父とずっと一緒にいる母も鬱になる。母は前にも一度警察を呼んだことがある。母はちょっと大げさだが、ここまでのことはなかった。という状況を説明。別室で話をしている父の元に向かった警察の人と替わり、再度母と話す。


 とりあえず落ち着かせつつ、状況を確認する。母は、父に首を締められて◯されそうになったと言っている(すでにナイフの話が変わっている)が、父は元々温厚でそのようなことをするのは考えにくいし、



 って今まさにこれを書いている途中でまた母が警察呼んで電話かけてきたああああああああやめろおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお



 (つづき)~にくいし、そもそも鬱でそんな元気はないはず。とはいえ、父も正常な状態ではなく、100%ありえないとはいえない。本当にそんなことがあったのか。何かの勘違いか、母が話を誇張しているのか。


 母の話は続く。父が不倫をしているという。これもにわかには信じがたいが、確信がもてない。ちなみに、実際には「不倫」などというお上品な言葉は使っていなかった。仲良くしている薬局の〇〇さんに紙を渡して〇〇ホテルに一緒に入っていった。あとをつけていったらXXXしていた。などなど。ここに書くのが憚られるようなことばかり。内容が内容な上、そういうことを口にするのを毛嫌いしていた母が生々しい物言いでこう語るのを聞く俺の戦慄がわかるだろうか。


 更に、父は女性にお金を貢いで貯金を使い込み、2億円借金をしていると主張する。そんなことがあるはずが、と思いつつも、あまりにもさも事実であるかのように話すので判断できずに話を聞いていたが、このあたりから母がおかしいことを確信する。通帳を記帳するといくらいくら残高が表示されるが、本当はそんなに残っていないのだ、と言う。どうしてそんなことが起こるのか、何を根拠にそんなことを言うのか、と問うと、どうなっているかはわからないが、そうなっている。銀行の人がそう言っていた、の一点張りだった。

※追記 思い出したけど、俺の奥さんがおまわりさんで、助けにきたとか言い出して、それでおかしいのを確信したんだった。後に、自分の祖先が樋口一葉と芥川龍之介だとか、父が武田信玄の末裔だとかも言っていた。


 妄想は続く。実は父と伯父(父の兄。すでに他界)は孤児で、父は実年齢は3歳若くて、昔から性犯罪的なことをしていて、おばあちゃん(父の母。すでに他界)から気をつけるよう言われていた、とか。


 以前、母のプレッシャーもあって、父が紹介された仕事になんとか行こうとしたとき、あまりにも仕事に行くのが苦痛で、記憶が飛んだことがあった(嘘をついているようには思えなかった)。今回の母もそれに似た状況で、極度のストレスが気が動転しているのでは、と思った。


 引き続き母を落ち着かせようと試みるが、言うことは変わらない。自分がおかしい、気が動転している、という認識はないようだ。警察の人が父からも話を聞いてまた電話をくれるとのことなので、いったん電話を切る。こりゃ今日は予定はキャンセルかな、と思いつつも、一応外に出る準備をし、移動先の大学で電話を取ろうかなあと考える。髪を乾かしているところで、再び電話が鳴った。


 母は父を家に入れず、鍵をかけているらしい。これじゃあ父がいつ家に入れるかわからないし、警察の人が帰った後に何が起こるか気が気ではない。友人に予定キャンセルの連絡を入れ、両親のもとに向かうことにする。ほとんど寝ていない妻も来てくれることになった。最初は一人で行くつもりだったが、一緒に来てもらってよかった。一人を見ていてもらう間にもう一人と話す必要があって、俺一人じゃとても対応できなかった。


 このペースで書いていくととんでもない量になりそうなので、ここからはかいつまんで書く。突然の電凸で1時間くらい中断しちゃったし。


 到着すると母は落ち着いた様子だったが、何を言っても要領を得ない。とりあえず、一人の時間を作ってもらうため、2泊3日ほど父にホテルにいてもらうことにした。


 父はめちゃくちゃゴネた。一見、話していると極度に元気がないだけで頭はまだまともそうに見えるのだが、一人だと何もできない。母があの状態なのを見てもなお家で休みたいと言う。無理だって。父は、母が転んで大腿骨と肩の骨を折ったときも、母が救急車を呼んでくれ、とどれだけ頼んでも大丈夫だよ、捻挫だよ、と救急車を呼ばなかった。今回だって、1週間くらい前から様子がおかしかったらしいが、時間がたつとおさまるんだけどね、またおさまってくれるといんだけどね、などと信じられないほどのんきなことを言っている。これが鬱病なのだ。病気だから仕方ないとはいえ、つらい。


 妻は、本当に辛抱強く両親の話を聞き、優しく諭してくれた。もっとも、何度も何度も丁寧に話した上で、父はなお「そうですよね。わかりました。で、家に帰って休んでいいですか?」などと言うのだが。ホテルに泊まるなんてできない、わたしはどうしたら、って……


 なんとか父をホテルに連れていき、部屋に入れる。両親の家に帰り、母に説明する。父は月曜日の朝に帰ってくる予定だ。今日の夜7時に電話するから出るように。と。


 夜7時。家に帰り、恐る恐る母に電話する。出ない。叔母(母の妹)にも電話してもらうがやはり出ない。不安だが、寝ているのかもしれない。また近いうちに行かなければいけない気がするし、心身を回復させるために寝る。


 翌日。この日は一日中寝て回復を図っていた。午後3時ごろ、再び祈るような気持ちで母に電話をする。今度は出た。一安心。昨日の夜電話したときは寝てたの? と聞くと、衝撃的な返答が返ってきた。父が帰ってこないから、心配で外で待っていたと。父はホテルに泊まっていると話したのは覚えていないらしい。この後も、何度説明しても父が帰ってくる日時を理解することはなかった。


 月曜日。朝一で叔母と母の元に向かう。父が帰ってくる。これだけのことがあってもやはり父は「とりあえず休んでいい?」と自室に直行して即電気を消して横になるだけ。母は母で、あれだけ騒いで自分で追い出しておきながら(病気だから仕方ないけど)、「お父さんが◯ぬんじゃないかと心配」と泣き出す始末。父と一緒にいたいらしい。


 結局、いったん父が家にいても大丈夫そうな状況になったので、しばらく話をして昼頃帰る。叔母と昼食をとりながら、今後のことについてあれこれと相談する。何しろ経験も知識もないので、何からやればいいのかわからない。まずは母の診断を医師にしてもらい、それに応じて第三者がいてくれる高齢者向けマンションのようなところに住んでもらうのがよさそうだが……どう探したものか。検索するとめっちゃ出てくる。


 そして今日(書いているうちに昨日になったが)。ちょうど、定期的に母が通っている精神科への通院日。とにかく母を連れていき、現状をきちんと説明して医師の指示を仰ぐよう父に念を押したが、果たしてあの父にそれができたか。夜電話して確認すると、母が頭が痛い。こんなに薬があるのになんで行かないといけないのか、と言い出し、結局行かなかったとのこと。そんなこったろうと思ったよ。勘弁してくれ。


 俺が連れて行かないと無理そうだな、と思いつつ、至急病院に連れて行けとダメ元で父に言い、電話を切る。そして数時間後、この日記(?)を書いていたら、また恐怖の電話がかかってきたってわけ。

 とにかく明日病院に母を連れて行くよう再三父に言ったが、期待はできない。詳細は省くが、母と話した感じ、母が病院に行くことに応じる可能性も高くはなさそうだ。

 明日は俺が自分のメンクリに行く日なんだけどな……人って、本当にこういうふうになっちゃうんだね。


 ここまで読んで、きっと多くの人が、息子の(兄弟姉妹はいない)お前がもっと色々やれよ、と思ったのではないだろうか。病院については、今回は俺が連れて行かないとだめだなと思う。その他全体的には、正直、俺自身も長い間鬱病でようやく最近調子がよくなってきて幸せな日々を送っていることもあり、両親とは一定の距離をおいて接しないと、俺がまた参ってしまうのが怖い。俺はもう自分や妻の人生を壊したくない。

 一時期毎週両親に電話していたこともあったが、毎回のように気が滅入るような内容を聞かされるのが嫌になり、それもいつしかやめてしまった。受験勉強もしていたし。

 ともかく、そういうわけで、最低限やることはやりつつ、適切な距離を保って、自分を守ろうと思う。両親がこんなことになってしまってつらい、という思いは、10年以上の月日で枯れ果てた。


 こんなことを話のネタにして、不謹慎だ、というようなことも言われそうだ。自分にもそういう気持ちがないわけではない。しかし、こうでもしないと、誰かに聞いてもらわないと、たとえ聞いてもらえなくても、言葉にして吐き出して客観視しないと、やっていられないのである。


 この経験を、今後の人生に活かしたいという思いもある。また、こういう経験をしていれば、いつか似たような状況に陥った人に、何か助言ができるかもしれない。人の辛さがより分かるようになるかもしれない、とも思う。いや、正確には、やはり「そうとでも思わないとやってられない」のだろう。


 改めて妻のありがたみを噛み締めたのと、叔母と久しぶりにゆっくり話せたのはよかったな。叔母は子どものころから俺のことを本当によくかわいがってくれて、俺は叔母のことが大好きだったのだが、俺が鬱になり、両親があんなことになり、みんなで会うこともすっかりなくなってしまった。叔母一家との関係は大切にしていきたい。楽しい関係を。


 少し落ち着いてきた。

 同じこの世界を生きてくれているみんなのことを俺は応援するので、みんなも俺を応援してくれたら嬉しい。頑張ります。

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[一言] >同じこの世界を生きてくれているみんなのことを俺は応援するので、みんなも俺を応援してくれたら嬉しい。頑張ります。 応援します。頑張ってください。 どんなに闇が暗くても朝がくれば明るくなるも…
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