学校という場所
学校というのは不思議な場所だ。通っているときは気がつかなかったが、多くの人間が机を並べて同じことをするというのは、社会に出るとなかなかない。
それを、前途に無限の可能性が広がる多感な時期に経験するのだ。青春時代というのがある種神聖視されるのも頷ける。
学生のときは、「学生は楽だ。勉強さえしてればいいんだから」と言われると、学生だってなかなか大変なんだぜ、と思っていた。まあ、学生のほうが楽だと言っている大人にも学生時代はあったはずなのだが。
学生と一応社会人を経験して、どちらが大変かと問われれば、どちらも大変だと答える。それはすなわち、人生が大変だということなのかもしれない。
僕の場合、何をしていても大変に感じるだけかもしれないが。
僕は中高一貫の私立男子校に通った。これって、どのくらいの割合なのだろう。そこそこレアだとは思う。少し前まで小学生だった中1と、もうすぐ成人の高3が同じ空間にいるのだ。
ちっちゃくてかわいい子(男だけど)もいたな。膝の上にのっけてみたり。
走り回って何度もネクタイピンをなくした。汗だくで休み時間明けの授業を受けた。元気だった。
文化祭にはまったくというほど興味がなかった。出し物にはほとんど参加しなかったし、当日は毎年即行帰ろうとして、先生に「いいの? それで」と言われた。
特に後悔はしていない。今でもそういう性格だし。女の子に声をかけるなんてできなかったから、面白そうなことなんてなかったしなー。
もう今後はない機会だと思っていたら、少しは行動が変わったのだろうか。
ちょくちょく体を鍛えていたし、体育祭はそこそこ楽しんだ。練習はダルかったけど。ハンドスプリングをする友達を見て真似して、できるようになった。
先輩後輩との関わりは皆無だった。違う学年の人と接した経験といえば、小学校高学年のときに低学年の子たちを学校まで連れて行っていたことくらいだろうか。
なかなか言うことをきいてくれない子もいて大変だったけど、なついてくれる下級生はかわいかった。
教室まで迎えに行くとこっちを見てパッと笑顔になって、とてとて走り寄ってきて、子供ながらに胸がキュンとした。
中高に比べると、小学校はかなりバラエティに富んだメンツが揃っていた。それでも、地域性とかはあると思うけど。
中高は似たような境遇の生徒が多かったから、貴重な経験だったな。
色々な個性のあるやつが同じ方向を向いて物事に取り組み成長していくのだから、やっぱり面白い。
学校の先生も大変だ。生活指導もあるし、部活の顧問にでもなった日には、ほとんど自分の時間がないのではないだろうか。
大学は、基本的に年齢も性別も出身地もバラバラの人間が集まるし、やれることも多いし、学校の中で一番面白い場所になりそうなのだが、僕はほとんど沈没していたのでよくわからない。
今学生生活を送っているみなさんには、こんなの今だけなんだから、なんていう気は毛頭ない。
それぞれの生き方でただ毎日を楽しんで、たくましく生きていく力をつけて、幸せな人生を送ってほしいと思う。




