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僕はどう生きるか 偏差値80からうつ、ニート、無職になるまで  作者: 依澄歌
大学~社会人時代 迷いの日々は続く
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会社でキレてお役御免

 はじめのうちはやる気だった僕も、上の確認待ちで毎日のようにまともな時間に帰れないわ、しょっちゅうちゃぶ台返しを食らうわ、散々いいのかと確認したことがあとからやっぱり問題になるわ、MDさんのお守りはしなくちゃいけないわで、急速にやる気を削がれていった。


 仕事を適当にやるようになり、安易に仕事を引き受けないようになり、早く帰るようになった。おかげで、妻との時間はとれるようになった。


 露骨に不機嫌な態度もとった。MDさんに言われて、そういうのは自分が思っている以上に周りに伝わっているのだなと気づいた。F社でもそうだっただろう。


 そしてある日、僕はMKさんにキレた。MDさんではない。最初に引き継ぎをしてくれたあの帽子のアクの強い人である。


 理由は、これは大丈夫だろうか? と思うことがあったのでMKさんに確認したところ、「大丈夫だから、そんなの確認しなくていいから」みたいに言われ、説明が理解できなかったのでちゃんと確認しようとしたところ、「時間の無駄だから、君にこれ以上説明してもどうせわからないから、そういうのやめて」的なことを馬鹿にしたように言われたからだった。


 大丈夫ならいっか。なんかあっても知ーらね。と流せればよかったのだが、僕はMKさんの言い方にも主張の内容にも我慢がならず、他にも人がいる中で声を荒げてしまった。


 フロアがざわつき、Tさんが僕とMKさん、それにMDさんも連れて、話し合いの場を設けた。MKさんは仕事があるのに、と不平を言っていた。


 話し合いの場では、僕もMKさんも引き下がらなかった。MKさんは「俺が悪いんでしょ。俺のが年上だから」とか「みんなのためを思ってやってやってんのに、こんなこと言われたらやる気なくしちゃうよ。俺しばらく休んじゃうかも」とか言っていた。


 結局どうやって話し合いが終わったのかは覚えていない。納得のいく結果にはなっていなかったと思う。TさんやMKさんには「お騒がせしてすみませんでした」ととってつけたように謝った。

 F社でキレてしまったときのデジャブのようだった。


 他人からみれば、僕も相当な問題児なのだろう。簡単にキレるし、情緒不安定だし、すぐ会社を辞めちゃうし。


 そして、8か月ほどC社で働いたころだろうか。派遣元のL社から連絡があり、C社は僕との契約を更新しないことを伝えられた。

 急な話でびっくりしたしショックだったが、仕事に身が入っていなかったので、ついにこうなってしまったか、という思いもあった。また仕事を探さなくてはいけないのか、と憂鬱になった。


 MKさんとやり合ったことについてはC社からもL社からもお咎めがなかったので、それが直接の原因だったのかはわからない。

 勤怠については、L社から頑張ってくれと言われていたが、自分よりひどい人たちもいるし、朝遅れるのは前日(というかもう当日の時間だが)の退社が理不尽に遅いからであって、まあこれくらいいいだろうと思っていた。


 L社経由でC社から告げられたのは、もっと自分から考えて動いてほしかった、といった内容だった。C社の担当にはTさんから評価がいっているので、Tさんが僕にそういう不満を抱いていたということになる。


 僕としては、Tさんはできたものを自分に見せろと言うし、Tさんに確認しないといけないこともあるし、Tさんで止まっていてスケジュールが危ういものは当然話をするし、その他では特にTさんに指示を仰いだりしていないので、何を言われているかよくわからなかった。

 MDさんに判断を頼ったり押し付けたりしていたことはあるので、それを見て言っていたのかもしれない。

 しかし、正直、だったら先にMDさんに言うことがあるだろうという気持ちだった。


 Tさんはメンバーと1対1の面談もしていて、そこで僕の業務に対するフィードバックもあったが、これといって思い当たるようなことも言われていなかった。


 L社の人も、C社の人が言っていることは要領を得ないし、詳しくも教えてくれないと言っていた。僕に気を使ったのかもしれないが、人員を整理している影響ではないかという話だった。


 Tさんはもちろん僕が辞めることを知っていたが、知らないのじゃないかと思うくらい、普通に僕と業務上のやり取りをしていた。


 こうして、僕は9か月でC社からの業務委託を終えた。自分に至らないところが多々あったろうことは自覚していたが、やるせない気分だった。

 最後は適当に仕事をして、立つ鳥跡を濁した。MKさんは、僕のお別れランチをチームのメンバーと開き、お昼ご飯をごちそうしてくれた。


 最終出社日、退社の準備を終えてフロアを出た後、忘れ物に気づいてフロアに戻ると、MDさんが元僕の席に座っていた。

 MDさんはおどけた様子で「君の席はもうないのだよ」と僕に言い、この人も大概だなと思った。

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