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僕はどう生きるか 偏差値80からうつ、ニート、無職になるまで  作者: 依澄歌
誕生~小学生時代 フツウに生きていたころ
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幼稚園で犬になる

 ご多分にもれず、幼稚園に通うのはしばしば嫌がったようです。

 しかし、重ねた箱積み木(箱のように大きな積み木で、遊具として幼稚園に置かれていました。わかりますかね?)の上からクラスメイトにライダーキックをかまして先生に怒られた覚えがあるので、元気はあったのかもしれません。


 幼稚園時代のことで比較的はっきり覚えているのは、よくおままごとをして遊んだなということです。そこでの僕の役は、決まって『犬』でした。

 別に嫌がらせをされていたわけではありません。進んでその役をやっていた記憶があります。自分が、動物の中でも特に犬が好きだったこともあったと思います。

 僕は、普段は仕切りで作られた家の外にいて、ことあるごとに女の子に撫でられては、ハッハと舌を出して喜ぶのです。

 うーん、このころから既に片鱗が……

 社宅にいたころも、かわいい女の子とばっかり遊んでたのよ、と母が言っていましたっけ。


 あとは、幼稚園で初めて女の子に「好き」って言われた気がします。残念ながら、その後このような機会は二度とあったとかなかったとか。


 幼稚園のときのことなどほとんど覚えていないと思ったのですが、こうして思い返してみると結構色々なことを覚えていて、人間の記憶とは不思議なものです。

 組の名前が花の名前だったなとか、教室の床の感じとか、作ったものとか、学芸会のこととか。

 それらが正しい記憶なのか間違った記憶なのか、あとから見聞きして補足したものなのか、今となってはわかりませんが。


 こうして文章を書いているうちに、また一つ思い出しました。

 幼稚園が終わったあと、お迎えのバスが来るまでの間、先生が紙芝居のようなものを読んでくれて、それをみんなで入口に座って聞いていました。

 これが楽しみだったような気がします。一体どんなお話をきいていたのだろう。


 卒園してからは20年以上がたっています。

 ほとんど顔も名前も覚えていないクラスメイトたちはどうしているだろう。当時若かった先生たちも、今では中年でしょう。園長先生はもっとずっと歳だよな。

 みんなにそれぞれ人生があって、きっと楽しいことも辛いこともある。不思議な気持ちです。

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