表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
僕はどう生きるか 偏差値80からうつ、ニート、無職になるまで  作者: 依澄歌
中学・高校時代 歯車が狂いはじめる
36/74

灰色の修学旅行

 調子を崩してから受験までの間のことは、断片的にしか覚えていない。ずっと憂鬱で変化のない、つまらない毎日だったのだろう。

 受験本番の話をする前に、思い出したことをいくつか。


 高2の修学旅行では北海道に行った。みんなガイドさんと仲良くしたり楽しそうにしていたが、僕はずっとカーテンの向こうに隠れて寝ていた。

 ガイドさんに「いつも寝てる~」と言われた。一生懸命盛り上げようとしてくれてたのに、ごめんなさい。


 現地の自由時間では一人で宿を出ることができず、外出するためには何人かのグループを作って先生に申請をする必要があった。

 僕はあんな状態だったし、普段遊ぶ友達も理系のやつが多かったので(彼らとも遊ぶ機会はほぼなくなっていたが)、同じクラスにこれといってつるんでいるやつはいなかった。

 

 といっても、仲間はずれにされていたわけではない。クラスメイトたちは僕にとても優しく接してくれていた。今でもみんな僕のことを気にかけてくれる。

 みんなが真剣に勉強をしているときにいびきをかいて妨害したり、「絶対に合格するぞ! オーッ!」とクラスで気合いを入れたときも、一人覇気のない顔でフラフラしたりしていたのに。本当にいいやつらだ。


 先生もよく怒らなかったな。先生たちの間でも、僕がヤバいという噂が広まっていたのだろうか。


 クラスメイトだけでなく、こんな僕にいまだに声をかけてくれる同級生は少なくない。ものすごくありがたいことだ。

 両親も理想的だし、僕はこんなに恵まれてるのになあ。


 結局、自由時間は比較的よく話をする友人たちに混ぜてもらって行動した。グループのうちの一人の父親が知り合いだという教授に、北海道大学を案内してもらった。僕のバイブル『動物のお医者さん』の舞台だ。過去に両親と一度来たことがあるので、二度目の訪問になる。


 ほとんど記憶にないが、生物系の展示を見せてもらった気がする。教授は初対面にも関わらず平気で僕のことをいじってくるユニークな人で、そんなところまで漫画みたいだった。


 あとは団体行動だったかな。海の幸がおいしかった。普段食に興味のなさそうなやつが「うめえ~」と満面の笑みを浮かべていて、彼の意外な一面を見られたのがなんだか嬉しかった。


 わざわざ北海道に来てまでアニメショップやゲーセンに行っていた連中もいたようだ。それはそれで楽しそうだが。


 そういえば、中2で奈良や京都に行ったとき、現地で買った「闘魂」ハチマキをしながら町を歩いていて先生に笑われたのを思い出した。

 楽しかったなあ。周りにも少し笑顔を分けられていたと思う。あのころみたいに楽しさにあふれた人間になりたい。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ