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私の夢は魔法使い  作者: 西野空
9/11

入寮

「やばい、やばいよいっくん!何この地面!ガラス!?」

「クリスタルです。クリスタルの下の四つ葉のクローバーを踏まないための工夫です。というか、はしゃぎすぎで気持ち悪いですお姉さん」


二十歳にもなってわくわくが止まらなかった。

もう、6歳の子達と同じぐらいテンションマックスで寮までスキップした。いっくんが冷たい目をしてたのは言うまでもない。


校舎である城に連なるようにして存在していた大きな長屋が寮だった。城を挟んで東が女子寮、西が男子寮らしい。分かりやすいく、女子寮の屋根は赤色、男子寮の屋根は青色に塗られていた。


「いっくん、暫くお別れだね。」

「はい。また、入学式で会いましょう。」


短い間に友達が、しかも6歳の子とこんなに仲良くなるとは思わなかった。


暫しの別れに、寂しいなっと思いながら私はいっくんの小さな背中を見送った。




女子寮への案内は当然だが鈴山さんではなかった。

「はいはい、みんなこんにちは」

「「「こんにちはー!」」」

「うん、元気な挨拶ね。私は寮母の一ノ瀬穂乃佳(いちのせほのか)です。みんなのお母さんの代わりをするから、ほのかママって呼んでね」

鈴山さんと違って、子供の扱いに穂乃佳さんは慣れていた。

女の子達のはしゃいで脈絡のない話を聞きながらも、ちゃんと寮内の説明を欠かさない。


寮内は外見程和風ではないものの、木の匂いが心地良い現代風旅館のような感じだった。

1階が玄関と食堂、共同浴場、談話室。そして寮母の穂乃佳さんの部屋。

2階が魔法の練習部屋と図書部屋。3階から上がそれ以上の学年の部屋になるんだとか。

けど、この寮外観もそれなりに大きかったけど中があまりに違って本当にびっくりした。

魔法なんだろうけど、外から見ると3階建ての長屋が中に入って見ると10階建てになってるのだ。


と、説明が一区切りした段階で食堂にやってきた。


まだ夕飯に時間があるにも関わらず、女子生徒が5人ほど集まっていた。


ローブやマントなどを想像していたけれど、ここの制服って思ったより普通だった。

彼女達は黒に近い濃紺ののブレザーに白ワイシャツ、ブレザーと同色の刺繍入りのプリーツスカートとネクタイという、殆ど一般的な制服だった。強いて普通の学校の制服との違いをいうならアクセサリーや、装飾を着けている点か。


「はいはい、みんなー。これからみんなのお世話を手伝ってくれるお姉さん達を紹介するわねー。8年生で、これからみんなと1年間お部屋が一緒になるペアのお姉さんよー。なにか困った事や、分からないことは自分のペアになったお姉さに聞くといいわぁ」

「なんでもって…あー、面倒くさいなぁ、さっさとペア決めて部屋連れてって、荷解きして…うわ、やる事いっぱい。夕飯までに終わるかな」

「終わらせないと穂乃佳ママに大目玉だって桃花(ももか)ちゃん」

「ええ、そうですよー。夕飯は7時からですから遅れないようにして下さいね」


こそこそ喋ってた二人に穂乃佳さんが笑う。

逆らわないようにしよう。なんか、穂乃佳さん怖い。


と、耳に大ぶりのピアスをつけた、桃花(ももか)ちゃんが私達の前に歩いてきた。


「じゃあ、ちゃちゃっと決めちゃおうか」


徐に桃花ちゃんがピアスを弾いた。


「○゜○●。○●○゜●~」

何を言ってるか理解出来なかったものの桃花ちゃんの言葉と同時に赤、青、黄色、緑、桃色の10個のボールが一斉に部屋の中を跳ね、踊り出す。


「同じボールを持ってるのがペアの姉さんだからね」


「すごいすごい!」「ボールが跳ねてる」「可愛い」


「●゜●」


桃花ちゃんの言葉にボールは新入生、そして8年生の前で一人1個ずつになるように止まる。私の前にはボールは無い。


「よし、じゃあ緑色の子はアタシのペアね?」


桃花ちゃんの視線は緑色のボール、そしてそれからさっきバスで泣いていた真鈴ちゃんへと移る。

すっかり涙の後など無くニコニコの真鈴ちゃん。


「よろしくね、アタシは中村桃花。今日皆と一緒のバスだった火炎は弟だから、アイツが悪さしたらアタシに言ってね?」


あ、なんとなく目元が似てると思ったら成る程お姉さんだったのか。けど、この組み合わせだとやばいような。ほら、なんか真鈴ちゃん滅茶苦茶笑顔だもん。


「あやのまりんです!さっき、かえんくんにかみひっぱられました!」

「よし、真鈴ちゃん安心しな!アタシがアイツを燃やしてくる」





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