神殺す
俺、多野 真桜≪オオノ マオ≫は今現在、人との会話をしている。
「貴様さえいなければ世界は平和になる!」
「いや。俺ら何もしてないから」
「何を言うか!この国がこんなに苦しんでいるのはお前たちがいるからだと王が言ったんだ!そうだ!おまえを倒して世界を平和にする!それが僕の役目!」
失礼。もう、何を話しているのかわからないから、外国人、いや外国人に失礼か。宇宙人と会話をしている。
「さぁ!勝負しろ!」
かろうじて会話が成り立っているような気がするが。
「剣を持て!真剣勝負!正々堂々勝負だぁあ!!」
「おい。待てこら!正々堂々ってお前、どう見てもそっち五人でこっちが一人だろ!正々堂々って、後、剣を持つから真剣勝負じゃないよな!真面目に戦うって意味で使ってるよな」
「かかってこないならこっちから行くぞ!」
「いや。聞けよ、それと「剣を持て」はどうした。おい!待ってくれるんじゃないのか!」
「うおりゃあ!」
剣を持って向かってくるが、とりあえず身を守る防御結界は自動DEATH。
「うわぁ!」
「なんだ!今のは」
はじき返された宇宙人1。
騒ぐ宇宙人2
そして宇宙人3は倒れた宇宙人1を立たせている。
「大丈夫ですか!」
「くっ!はじかれた!何をしたんだ!くそ」
「接近戦はだめですね!」
諦めて帰れ。こんにゃろ。
「こうなったら光の魔法だ!」
「帰れ。宇宙人ども」
「光よ。最悪を払う希望の力となって悪を打ち倒せ」
「己は厨二病患者か!」
俺のセリフに厨二がダメージを受けた。
やったね!
「がふっ!う、うぅ!ライトバースト!」
おっと、光の最上級魔法。
でも、残念ながら魔法にも効くのだ。
防御結界。
「ぎゃああ!却ってきたぁあ」
はい、自滅完了。
半死の彼らを見て止めを刺す前に自動送還。
いなくなって一言。
「神を殺してぇ」
ぼやいて魔法で室内を綺麗にする。
終われば二度目の来訪者。
「俺はお前を倒す勇者だ!」
どうやら今回は人の話を聞かない宇宙人(勇者)が多いらしい。
あ。ちなみに俺、魔王です。
「いつか絶対、神殺す」
ファンタジーで勝負?