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1分で読める物語

バレンタイン

作者: ゆい

1分で読める物語

1話完結

毎週土日更新


第26話「バレンタイン」

季節外れの甘い思い出

君が勇気を出したから

僕は君と 

ここにいる


15歳のバレンタイン


友人達に 後押しされて

君は 僕の前に現れた


声が あまりに小さくて

ごめんね

ちゃんと聞き取れなかった


だけど 

真っ赤に頬を染めてる君が

とても心に 深く深く


ありがとう 

と笑顔で伝えた 

白い吐息 放課後の雪


ホワイトデー

まる1ヶ月 悩んだお返し


君はなぜだか逃げ回り

僕は 追いかけ

とうとう家まで


今思うと 笑い話

君のお母さんに 

お返し渡して


3月なのに 汗かいて

次の日 

風邪で寝込んでしまった


翌年からは ふたりきり

同じ高校 となりのクラス


今では何より大切な 

雪降る甘い 思い出の日


君の勇気が 愛しくて

ずっとそばで 守りたい

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