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第80話 対戦相手

午後になり、組み合わせの張り出された掲示板の前には人だかりが出来ていた、3年生にとっては最後の挑戦になるんだから意気込みも解るけれど、圧倒的に強いと言われているジャッキー先輩が居るから冷めた目で組み合わせを見ている人たちも少なからず居た。

2年生の組み合わせも盛り上がってはいるが、ジャッキー先輩と双璧を成すヴィクター先輩が抜けて強いから、やはり冷めた目をしている人たちも居た。

レイが言っていた姫様による予選大会の参加者の影響はこういう事なのかと納得してしまった、そのために新人大会へは一回しか参加できないとか制限が作られたんだっけ、その問題のお姫様が18歳になって新人戦への資格が無くなったと同時に複数回参加可能になるなんて、よほど深刻な問題だったようだ。


肝心の僕たちの組み合わせは、僕の一回戦はアレックスで、勝ちあがってくれば二回戦はブルーノ、そして

次がアントニオ、そして決勝は王子君になる予定だ。

そこで僕は違和感に気付いた、どこをどう見てもジェイミーとレイラの名前が無いのだ、僕は彼女たちの真の実力を知っている、恐らく僕や王子君よりも強い筈だ、だから出来れば剣を交えてみたかったのだけれど、なぜ不参加なのだろうか。

王子君やアントニオに聞いてみても参加は自由だから、出たくなかったのじゃないかと当たり障りのない返事だった、当然本当の理由なんて知るわけが無いのだからそうなってしまうのは仕方が無いのだけれど、どうしても気になった僕は後で理由を尋ねる事にした。

「ようシリル、学年代表まで勝ち残れよ」

そう声を掛けて来たのはジャッキー先輩だった、僕は背後から肩を叩かれるまでその存在に気が付かなかった、どうやらジャッキー先輩なりの意趣返しなのだろう、水浸しにした事を根に持っていたようだ。

「努力はしますけど、実際に剣を合わせてみないとわからないですよ」

「何言ってんだ、お前たち1年生にも強いの奴が居るって息巻いてたそうじゃ無いか、その中でも俺が一番強いって啖呵を切ったと聞いてるぞ」

やばい、この学校にもレイみたいな事を言う生徒が要る様だ、今後は発言に気を付けないと今以上に目を付けられてしまう。

「そんな事は言っていません、僕よりも強い人が居ると言う様な事は言いましたが、その人たちは参加しなかったみたいです」

「ああ、ジェイミーとレイラは出ないのか、ならそれこそお前が代表じゃないか、後は大した奴は居ないんだろう」

どうしてジャッキー先輩はジェイミーとレイラの事を知っているんだろう、それも気になるけれど王子君の前で大した奴は居ないとか言わないで欲しい、僕がどう返事をしても気まずいじゃないか、

「そんな事は無いです、勝負に絶対なんて無いですから、ひとつひとつ油断せずに戦いますので応援お願いします」

「ほほう言うじゃないか、それもレイナルドの受け売りか、それじゃあ応援してやるから、お前も俺の応援してくれよな」

そう言い残してジャッキー先輩は去って行った、

「代表は俺が阻止するぞ」

王子君が肩を組んできてそう言った、僕も王子君の肩に手を回すと、

「望むところだ、決勝まで頑張ろう」

その輪の中にアントニオは入る事が出来す、複雑な表情をしていたのを横目で確認した。

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