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第44話 まさかまさか

とにかく話しが纏まったため、様子の可笑しかったジェイミーが心配になり、レイラがジェイミーを抱えて行った方へ行くとすぐに見つかった。

石に腰かけたジェイミーにレイラが何やら説教をしているようで、いつもとは違う光景に心底驚いたが、僕はその場を離れる事無くゆっくりと近付いて声を掛けた。

僕の声に気付いたレイラはこちらを向いたが、ジェイミーは僕からさっと顔を背けた、僕の視線を遮るようにレイラがジェイミーの前に立ちはだかるのを見て、僕は様子を見に来ただけだからと告げてその場を離れた。

焚火の所まで戻ると、王子君とアントニオに静かになった奴らが何やら話しをしていた、戻ってきた僕を見つけるとすぐに王子君が声を掛けて来た、

「彼らが学校へ帰るまでの間、一緒に行動したいと言っているけどどうしようか、シリル決めてくれ」

「そうなんだ、それならジェイミーが戻って来てからで良いけど、暴言を吐いた事を謝って欲しいんだ、それさえしてくれたら僕は全然構わないよ」

僕の言葉に5人は顔を見合わせて大喜びし、一番大声で文句を言っていた男が前に出て来て、

「ありがとう、罠で何度も転んで苛ついていて、本当にごめん」

「それはジェイミーが戻って来てからね、それと、やっぱり罠に掛かってたんだ」

男は顔を真っ赤にしながら照れくさそうに再び頭を下げると、仲間の元へ帰って行った。

クラスは同じでも話しをした事が無いと名前と顔が一致しない、どうやら彼の名前はアレックスで、他の4人はアルフレッド、ルイス、スコット、テッドと言うらしい。

ジェイミーが落ち着きを取り戻したようで、僕たちの所へレイラと一緒に戻って来た時に、すぐに5人が頭を下げてくれた、ジェイミーは彼らをいつもの笑顔で許すと、5人は大喜びして僕たちにも頭を下げてくれた、それでこの小さな揉め事はおしまい、彼らも根は悪い奴らじゃ無さそうで、これから行動を共にする事への不安も無くなった。

と思ったのも束の間、夜の見張りを立てていなかったと言われ僕たちは驚いた。

最初の日は見張りを立てていたのだが、次の日も何事も無かったため、ついには夜通し消えないくらいの薪を燃やして寝入っていたようで、当然朝には火は消えていたけれど、みんなが無事がったから油断していたと言われ、サーベルタイガーを見せた時の彼らの驚きっぷりには理由が有ったのだ。

一瞬の油断が死を招く、知らない事は死ぬ事だ、きつく言い聞かされてきた僕は良い師匠に恵まれたんだなと改めて思った。

そして、狩竜人が増えない理由も少しわかった。

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