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冒険者ギルドで変身だ

 冒険者ギルドの三十路みそじ受付嬢レミネスによる講義は2階のラウンジで行われた。ここも酒場というより、社員食堂のような雰囲気で昼食には遅いためか空いていた。


 四角い金属テーブル、背モタレのある木製椅子クッションあり、というテーブルセットが等間隔に並んでいる。カウンター席はなく、青い制服のウェイトレスが奥の厨房とホールを行き来している。


 大きな窓からは午後の日ザシが差し込んでいて明るく温かい。


 マサヒコとアリスは壁際のテーブルに並んでついていた。その対面にレミネスが座っている。

 テーブルに広げられた本は冒険者マニュアル。コレを元にして講義は進められた。

 チナミにマサヒコはハンバーガーを食べ、アリスはサラダとフライドポテトを食べている。


 ウェイトレスから渡されたメニューを見た時は、既視感のある品々に驚いたフタリ。なぜかラーメンやカツ丼、カレーライスまであった。


「マジ、サイコーなんだけど。冒険者ギルド、サイコーすぎん?」


 大喜びのアリスに対してマサヒコは難しい顔になった。


「オカシイ。ファンタジーにカツ丼トカ。ヒョットして、昔、料理チートをしたヤツがいるのか」

 マサヒコたちと同じように異世界転移して、料理を広げていった者がいる可能性はある。というか、それしかないだろう。

 その人物は果たして帰還できたのか?

 ヒョットしたら、死ぬまでこの世界にいたのではないか。だからこそ故郷をしのんで、懐かしの料理を再現したのでは……。


 だが、マサヒコのそんな思考も運ばれてきたハンバーガーを見てフキ飛んだ。夢中でカブりついた。

 ナンカちょっと違和感はあるけど、コレはコレで……、という味。

 隣ではアリスがショッキングピンクのレタスみたいな野菜を珍し気に口に運んでいた。


 フタリが食事をトっている間もレミレスは講義を続けた。

 マサヒコはあまり聞いていなかったが、ソコはマンガでさんざん読んできた設定などで補完できた。

 一方、アリスはまったく聞いていないようだった。


 冒険者は荒事専門のナンデモ屋のようなモノ。依頼を受けてソレを果たす。主な依頼は魔物退治や護衛。

 冒険者のランクには6等級あり、最初は1番下のEランクから始まる。依頼にもその難易度によりランクがあり、受けられるのは自分のランクより1つ上のランクまでに限られる。


 報酬は依頼の達成をギルドに報告した際に支払われる。依頼の達成の有無は【ギルドカード】が自動に認識。

 【ギルドカード】にはキャッシング機能があり、電子マネーのようにカードで資産管理できる。

 また【ギルドカード】にはアイテムボックスや魔装など様々な機能がある。


 冒険者は犯罪を犯した場合、登録を抹消される。この際、【ギルドカード】は自動的に使用不能となり、貯蓄資産およびアイテムボックス内に収納してある物も凍結される。

 最初の1ヵ月をすぎれば長期間依頼を受けなくとも登録は抹消されない。ただし年に1度の更新は必要。


 冒険者はパーティを組むコトを推奨されており、必要ならばその仲介は冒険者ギルドがとりもつ。パーティの人数は最大7人まで。冒険者同士でパーティ以外の組織を組むことは原則禁止。


 魔物を倒した際、死骸を回収すれば解体所で引き取ってくれる。


 やがて1時間の講義が終わった。

「これにて講義終了です。では続きまして、訓練に入らせてもらいますが構いませんか?」

 レミネスがパタンと冒険者マニュアルを閉じて言った。カナリの急ぎ足である。


「モチ、イイよ。次いこ、次」

 アリスが、サっ、と立ち上がる。なんとしても今日中にシュマホーが欲しいらしい。


「あの、質問が……」

 マサヒコは言いかけたが、アリスにニラまれて、首を横に振った。

「ヤッパいいです」


 レミネスに連れられて行った先は2階の別室。ドアに第1【トレーニングルーム】という札がカカっている。


「【トレーニングルーム】は10部屋あります。2階に5部屋。地下に5部屋あります。空いている時は、いつでも使用できますよ」


 マサヒコもアリスも、【トレーニングルーム】というからにはジムのようなトレーニング機器が置いてあるのだろう、と思った。

 だがドアを開けた先は6畳ほどのガランとした部屋。白い壁。

 床に、なにやらマンガでよく見るような魔法陣(円の中のペンタグラムに、各種記号やらなにやら)が刻まれているくらいだ。


「では、ソチラの魔法陣に入ってください」


 マサヒコは魔法陣カッケェー、と中2心を刺激された。食後の眠気がフキ飛んだ。

 アリスの方は魔法陣? コレのコト? みたいな顔で床の模様の中に立った。


 レミネスがマサヒコとアリスの間に立って、白いカードをベストの胸ポケットから出した。

 ソレを人差し指と中指でハサみ、「システム起動」と唱えた。

 スっ、と魔法陣の模様が青く輝く。


 オオっ、とマサヒコが歓声をアゲる。

 コレコレ、コレがファンタジーってモンでしょ。


 ポワンと効果音がして半透明のウィンドウみたいなモノが宙に浮かび上がった。

 そこに文字と映像が描かれている。



――――――――――――

 ステージを選択してください。

――――――――――――



 文字の下には写真のようなモノがいくつもノっていた。岩がゴツゴツとした荒野のような場所。沼地っぽい場所。屋敷の中のような場所。

 レミネスがそのウチのヒトツ、闘技場のような写真を指でツいた。


 ピコンと音がしてウィンドウが切り替わる。



――――――――――――

 条件設定。

――――――――――――



「変更する」「しない」という選択肢。

 レミネスが「変更する」を指で突く。

 またウィンドウが代わり、今度は選択肢がいくつもでてきた。


 マサヒコは、コレ、ゲームの設定画面じゃん、と思った。


 レミネスがパッパと選択肢を選んでいき、またウィンドウが変わる。



――――――――――――

 スタートしますか?

――――――――――――



「はい」「いいえ」の選択肢。

 レミネスが「はい」を選ぶ。


 次の瞬間、足元の魔法陣が閃光を発した。視界が青い光で溶ける。

 不思議と目は痛くなかったがマサヒコもアリスも思わず目を閉じていた。


 目を開けたマサヒコは、オオっ、とまた声をアゲた。

 固められた土の地面。広く平坦な空き地をグルりと囲むスリ鉢状の観覧席。

 まるでスタジアムだ。


 そして目の前にはマサヒコが求めてやまなかったエルフが立っていた。


 深緑色の半透明のガラスのような素材のチェニック。やはり黒く半透明のガラスのような素材のハイニーソックスにロングブーツ。銀色の胸元から腰までをおおうビスチェ型の金属鎧。肩には銀のショルダープレート。額には緑色の宝石のついたサークレット。背には弓と矢筒。腰にはレイピア。

 極めつけはトガった長い耳に透けるような白い肌。130センチほどの低身長ながら、小さな顔に長い手足。

 まごうことないエルフである。


 感動のあまり、ウウウー、アアアーと声にならない声を出すマサヒコだった。


「てか、レミネスさん、マジ、キレイなんだけど。えっ、ナニ、エルフ? エルフだよね」


 顔はレミネスである。

 ただ雰囲気が全然違う。三十路みそじ受付嬢レミネスが、エルフ・レミネスになっていた。


「私の遠い祖先にエルフ系の魔族がいたため、このように変身可能なのです」

 ちょっと得意げエルフ・レミネスであった。


「変身人間じゃん」

 アリスが言った。


「正確には『変身可能血統ヘンシンカノーケットー』とイイます。この状態の方が魔力の出力が安定しますし、反射神経や動体視力も向上します。まあ、現代人の大半はどこかで魔族の血が入っているでしょうから、おフタリも、いずれ確認することをお勧めします」

 レミネスは、「あっ、神殿で確認できますよ。お金がかかりますけどね」とつけたした。


 すでにフタリがカナリの常識知らずであるコトを分かっているのだ。この子たち、どこの田舎から出てきたの? 山奥? という感じである。

 レミネスは本当に小さな子供に教えるように丁寧ていねいに教えることに決めていた。


「では、まずは魔装について説明します。ご存じかもしれませんが、魔装とは魔法装備の略称です。【ギルドカード】の『【ソウルシステム】』により、ソウルパワーを魔力変換し、その魔力によって顕現化します。ここまでは大丈夫ですか?」


 マサヒコはまったく大丈夫じゃなく、スゴく質問したかったが、その気配を察したアリスに軽くニラまれ質問を断念した。

 あとソウルパワーとか、なんかカッコイイ単語がでてきて胸がウズいた。


「魔装はギルドの【カスタムルーム】で設定できます。最初の頃はイロイロと試してみて、自分にあう魔装を探していけば良いと思いますよ。また、冒険者ギルドの魔装は、前述の『【ソウルシステム】』を利用した、『レベルアップシステム』により、戦闘経験を重ねるほど、強力なモノへと変わっていきます」


「レ、レベルアップ、キタっ」

 思わず、マサヒコは声に出していた。

「コレ、俺が無双できるパターンじゃね」



 レミネスは興奮するマサヒコを気にせずに淡々と続ける。

「ただ、『【ソウルシステム】』も『レベルアップシステム』も【ギルドカード】に由来する技術ですから、冒険者登録が抹消されたと同時に、得られた強さは失われると考えてください。次にステータスについて説明します」


「ス、ステータス。ステータスってあるんですか? ステータス・オープンっとか?」

 マサヒコの興奮はコレデモカと高まっていく。


 やはりレミネスはスルー。

「ステータスは【攻撃力】【防御力】

【敏捷性】【魔法力】【HP】【MP】【属性】【経験値】などが確認できます。魔装状態でステータスと唱えると視界にウィンドウが現れます。次に……」


 こんな感じで、レミネスはドンドン説明していった。説明内容は丁寧ていねいではあるがあまり親切な説明の仕方ではなく、マサヒコは聞きたいことがドンドン増えていった。


「では、おフタリとも魔装顕現マソーケンゲンをしてみましょうか。まだ【ギルドカード】ありませから、仮魔装ですが。右手をこのように突き上げ、魔装顕現マソーケンゲン、と唱えてください」

 レミネスが右手をパーにして天に突き上げる。


「えっ、こ、こうですか?」

 マサヒコ、照れのタメ、オズオズと手の平を天に向けて突き上げる。


 その隣でアリスが「魔装顕現マソーケンゲン」と元気よく右手を突き上げた。

 アリスの体が一瞬青いシルエットに変わる。すぐにピタリと体にフィットしたスリムな赤い甲冑を着た姿で現れる。

 頭部だけはムキ出しでギャルメイクに巻き髪がなんとも不似合いである。


魔装顕現マソーケンゲン

 マサヒコもヤってみた。


 体の奥がパンっとハジけるような感覚。次の瞬間には、もう青い甲冑をまとっていた。やはりスリムで、ナメラカで、かっこいい。

 オマケに金属金属しているワリにまったく重くない。


「では、ステータスを開いてみましょうか。その状態でステータスと唱えてみてください」


 今回はマサヒコが早かった。ステーテスと唱えると視界に重なるように半透明のウィンドウが現れた。



――――――――――――

 マサヒコ・アオキ

 【レベル】1

 【攻撃力】10

 【防御力】80

 【敏捷性】50

 【魔法力】50

 【HP】100

 【MP】100

 【属性】『風』『光』 

 【ステータスポイント】0


【武器】 

    ・ロングソード

    ・ショートボウ

    ・ライトスタッフ

    ・メイス

 

【特殊装備】

    ・ラウンドシールド 

 

【魔法】  

    ・ウィンドカッター

    ・ヒール


 【経験値】0

 【レベルアップ必要経験値】20

――――――――――――



「武器はどうやって出すんですか? アト、盾は?」

 マサヒコは説明も待たずに聞いた。


「顕現、剣、で剣が。顕現、盾、で盾が現れますよ」とレミネス。


 マサヒコはさっそくヤってみた。

 長い両刃の剣が現れた。ツカに余裕があり、両手で握れるタイプ。さらに盾も出す。

 コチラは円形の盾で籠手こての部分に装着できる。


 甲冑、剣、盾。もう勇者気分である。

 マサヒコはたかぶりのあまり、剣をカッコよく振ったり、盾で架空の攻撃を受けてみたりした。

 ナニコレ超楽しいんだけど。


「剣と盾を出しているのでステータスが変わっているハズですよ」


 レミネスに言われて確認してみると、確かにステータスに変化があった。

【攻撃力】100、【防御力】120、【敏捷性】30。


 一方、アリスの方は、首をカシげながら剣をナガめている。

「消すのはどーすんの?」


「解除、剣、ないし盾です」


 アリスが剣を消した。代わりに弓を出す。コチラは小ぶりの弓で腰に矢筒が装着された。


「弓は何本でも出てきますよ。また【レベル】が上がれば、特殊効果のある矢も放つことができます」


「魔法は?」


「使い方は2つあります。1つは、片手に【マッパ】これは魔法発射装置のことですが、この【マッパ】を装着する方法」

 言うとレミネスが白い籠手こてに包まれた手の平を前に向け唱える。

「ファイア」


 空中に炎が現れた。地に落ち、すぐに消える。


「または杖やメイスのような【マッパ】がついた武器を使う方法」

 言うとレミネスが杖を顕現させた。

 彼女の身長ほどもある長い杖だ。木製で杖頭に金属と水晶の飾りがある。


「ファイア」

 レミネスが杖頭を前に向けて唱えると、やはり宙に炎が現れた。


「杖などの専用武器の方が魔法に多くのカスタマイズをホドコセます。持ち替えの手間があるので、どちらが良いとも言えませんね」

 言ったアト、レミネスはパンパンと手を叩いた。

「では、さっそくトレーニングを始めましょうか。ここは幻想空間、要するに夢の中のようなものなので、大ケガを負っても死ぬコトはありません。フィードバックダメージもゼロにしてありますので、痛くもありませんから、イロイロと試してみるとよいでしょ」


 マサヒコはなにやら嫌な予感がした。

 そんなマサヒコの気持ちも知らず、アリスが、「あいあい、さっさとお願い」と急かす。


「敵方魔物、ゴブリン5体、準備」


 レミネスの声でマサヒコたちの前に青い光が5つ現れた。ソレが子供のようなシルエットをトり、やがて姿を現した。

 鮮やかな緑色の人型。まぶたのない赤い目。唇のない口からは鋭いギザギザの歯がノゾいている。

 エルフのような長く大きな耳に禿げ上がった大きな頭部。


「わっ、キモっ」

 アリスがドン引き。


 マサヒコは有名なゴブリンが目の前に出現したので、オオっ、と感動。とはいえ、人型で、イカにも狙っていますという顔で自分たちを見てくる様子は単純に怖い。

 ネズミだって襲い掛かってきたらビビってしまうのが現代日本人なのだ。


「トレーニングスタート」

 無情にもレミネスの声がした。


 その声を合図にゴブリンたちが一斉にマサヒコに向かってきた。

 えっ、なんで、俺。


 レミネスはともかくアリスもガン無視で、自分にだけ向かってくるゴブリンたちに、マサヒコは理不尽さを感じた。

 ゴブリンは女の子を襲うモンだろうがー、などと内心叫ぶ。


 タッタッタ、と走ってくるゴブリンの1体にマサヒコは剣を振り下ろした。

 スカッと盛大に外した。


 素早く後ろに回り込まれ、腰にしがみつかれる。

 わわわっ、とアワてて振りほどこうとするが、片手に剣を持っているタメ、ウマくいかない。

 そんなことをしている間に、もう1体が寄ってきて、握っていたナイフで斬りつけてきた。


 だが、甲冑が優秀なのか、まともに足を斬られても傷ヒトツつかない。それどころか衝撃すら受けなかった。


「この、放せ、このっ」

 ゴブリンに向けて、ブンブン剣を振り回す。まるでプラスチックの玩具のように軽い。


 メチャクチャに振り回した剣が3体目のゴブリンに偶然、ヒット。ゴブリンがギャッと鳴いて、真っ赤な血しぶきを上げた。

 ちょうど首の血管を切ったらしい。


 ウワっ、エグっ、ムリ、コレ。

 マサヒコはひるんだ。

 考えてみれば、今まで生きてきて虫くらいしか殺したコトがない。

 人型で赤い血を流す魔物とか殺せるものではなかった。


 そこへ、4体目と5体目のゴブリンも殺到。マサヒコは4体のゴブリンによって、袋叩きだ。

 装備している魔装が攻撃をハジくとはいえ、精神的にキツい。もはやパニック。


 ソコに赤い影が割り込んできた。

 アリスだ。1メートル程の金属棒をブンブンと振り回してゴブリンをブン殴る。

 殴られたゴブリンは地面に転がり、グッタリとして動かなくなった。


「ナニ遊んでんだ、バカ」


「あ、遊んでない」


「こんなん、ザコじゃん」

 アリスは言いながら、野球のスイングみたいに振りかぶった金属棒でゴブリンを撲殺する。


 さすがに女子がガンバっているのに、男子たる自分がひるんではいられない。マサヒコは、イマダ腰にしがみついているゴブリンを、ふんぬっ、と振り払い、おりゃあっ、と斬った。

 ゴブリンが見事に唐竹割りになる。


 うわっ、グロっ。

 血と臓物がブチまけられた死骸に吐きそうになる。アト、血のニオイが地味にクる。


 ゴブリンは残りあと1体。ここで、劣勢に気づいたのか、ゴブリンが背中を向けて逃げ出した。


「ファイア」

 アリスが杖を構えて叫ぶ。

 逃げるゴブリンに火がついた。瞬く間に全身が燃え上がり、火ダルマとなる。


 うわーっ、きっつう。

 マサヒコは火ダルマとなって身モダエするゴブリンに血の気が引いた。

 これはもうR15指定だ。

 肉の焼けるニオイが血のニオイに交じり、もう本当に吐きそうだった。


「チョロいじゃん」

 アリスはケロっとしている。


「鈴木さん、へ、平気なの?」


「へっ? ナニが?」


「イヤ、だって、生き物殺すのって、キツくない? 血のニオイもヤバいし」


「だって、冒険者ってそーいうモンじゃねえの? 漁師だって、魚トってるじゃん。ウチのお祖父ちゃん、リョーユーカイで長野で鹿撃ったりしてるし」


「イヤ、なんていうか……スゴいね」


「冒険者って魔物殺すモンなんでしょ? 慣れなきゃ、どうしょもねーじゃん」


「ウ、ウン。そーだね」


 マサヒコは地面に転がるゴブリンの死骸(超グロい)をナガめた。

 完全に血の気がヒいているのが分かる。

 アト、血の付いた金属棒を、ブンブン、鼻歌を歌いながらスイングしているアリスにも、ヒいた。

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