ちょっと裁判してくる
※裁判です
お父さん、お母さん、先に2度も旅立つ事をお許し下さい。何で異世界に転生するなんて言ったんだろう…神様をファラリスの雄牛で20時間ぐらい炙ってやりたい…神様だしどうせ無傷なんだろうけど…
法皇により裁判が始まった。
先ずは騎士達の意見から
「死刑にするべきだ」
「じゃあ死刑」
「おぉぉぉい、ちょっっと待って!?」
これは誰だって突っ込むよ!?
何で傍聴人は「は?何言ってんのこいつ」みたいな顔してんの?
「何でいきなり死刑なの!?理由をはっきり教えてくれない!?」
「この国では確かにお前みたいな獣人は住んでいる…しかし、だ。彼らは皆ひ弱で1人で生きていけない様な奴らだ。力が無く我らに危害を加えられない奴らだ。それに対し、お前のような召喚術を使う獣人など初めてみた。貴様は危険因子として排除せねばなるまい」
うむ、理由はしっかりとしている…だが…
「俺は召喚術なんて使えないし、かなりひ弱だ。国の外に追い出されたら、すぐ死んじゃう。」
「嘘だっ!事実お前は巨大な筒の様な物を呼び出し、一撃で頭を吹き飛ばしたではないかっ!!」
「あれは、召喚術なんて使ってない、錬金術だっ!!」
「は?錬金術なんて存在する訳ないだろう」
騎士のうちの1人がそんな事を言ってきた。
傍聴席からクスクスと笑い声が聞こえてくる。
そしてそのうち法皇まで笑い始め、法廷が嘲笑の嵐となった。
何で、魔法はアリで錬金術はナシなの?
ちょっとイラッと来た。
「なら、今から錬金術を見せてやるよ」
「何?今から見せてくれるのか?道具もなしに?もし作れるなら、どでかい金の塊でも作ってくれよ。作れるならの話だがな!ハハハハ」
周りから嘲笑が絶えない
恥を掻かせて、笑った事、後悔させてやるよコノヤロー
▷騎士の鎧を金に変換_
一番笑っていやがった騎士…昨日、尋問(?)をした挙句放置していったあの騎士の鎧を、金に変換して手元に集めて…あれ?多くn…重っ!?ちょ、おも、折れる!ミシミシいってる!
取り敢えず、腕を折りたくはないし足元に置く事にした。さっきの鎧野郎はどんどん足元から鎧が光となって消えていき、自分の足元に金となって集まってくる。
裸になっていろんな人に見られるが良い!
オッサンの裸なんて誰得だけど
盛大に恥をかくがいいっ!
「キャーーーーーーーーっ!?」
そうそう、そう驚いて…って、『キャー』?女子みたいな声あげるなんて、気色悪いオッサンだなー。
そんな事を思いながら騎士の方を見てみると…
「何で、私は裸になっているんだっ!?おい、獣人!鎧を返せっ!何処にやったっ!!…っ!お前らはこっちを見るなっ!!」
そこには下着姿の女性が…え?
「は?」
「おいっ!早く返せと言っているだろっ!」
「…ごめんなさい。女だと思わなかったんです…あと、これが元鎧です。お返しします。」
と足元の金の塊を指さした。
敬語になるのはしゃーない。女子耐性皆無なんだから。
それを見てその女性…もとい騎士は
「嘘だろう…?なぁ…何かの冗談だろう?さっきはバカにして悪かった、だから隠した鎧を返してくれないか?」
そう言われ
「…元…鎧です」
「ねぇ、返してよ!ホントは何処かに隠してあるんでしょう?嘘、嘘だと言ってよ…頼む…お願いだから…ひぐっ…ぐすっ…うわあぁぁぁぁぁぁん」
まさかこんな性格変わるとは…
周りからの視線が痛い…逃げたい…法皇に目を向けると、法皇は騎士をいやしい目で見ていたが、こちらの視線に気づき、
「彼女に鎧を返せば無罪、その他の物を返す、もしくは返さなかった場合は…まぁ…その…ちょっといいもの見せてもらったし終身刑で」
すぐに元に戻して、返した
それでも僕は(まだ)やってない
裁判何それ美味しいの?