お試し2
次の日、俺は目を覚ますと身支度を整え、魔導支部へと向かった。魔導支部につくと俺は掲示板に向かって歩いた。俺はA級の掲示板の前に立ち止まり、依頼を物色した。A級とは、支部の掲示板で受けられる依頼の中で最も難易度の高い依頼で受けられる者はこの支部では20人に満たない。A級より上の難易度の依頼は支部や国などから個人に直接依頼されるようになっている。
『 お、これなんかいいな 』
そう言って俺が手にしたのは、キメラ2体の討伐で報酬は30万G
この世界では、パン1個がだいたい150G、万Gあれば小さい家が買えるといったところだ。
アルゼルはその依頼書をカウンターに持って行き。受注手続きをする。
『 キメラ2体の討伐か。相変わらず、若いのに凄い難易度の仕事選ぶわね。 でも、くれぐれも無茶はしないでよ 』
と笑いながら言う受付嬢にアルゼルは
『 いつも、心配しすぎなんだよ。大丈夫だって、無茶はしないよ。ちゃんと、帰ってくるから』
『 じゃあ、気をつけて行ってきてね』
『 あぁ、行ってくるよ 』
そう言ってアルゼルは走りだした。
今回の目的地はウィサンガス帝国の北部の森林地帯にある村だ。その近辺で大型の怪物であるキメラが2体暴れているらしい。早いうちに討伐しなければたくさんの死人が出てしまうだろう。
アルゼルはパリロンに向かう馬車に乗った。
『 キメラ2体か…少しは手応えありそうだな… 』
街は少しずつ遠ざかり、窓から見える景色は次第に建物の代わりに木々が増え始める。パリロンへは馬車でおよそ6時間ほどだ。少し眠ることにしてアルゼルはゆっくりと目を閉じた。
『 お客さん、着きましたぜ 』
という、運転手の声でアルゼルは目を覚ました。馬車を降り運転手に代金を払い、村の中へと進んでいく。昼の日差しに照らされたパリロンの建物は クレセリアの建物とは違い大部分が木でできており柔らかな印象を与えている。アルゼルは村の一番奥にある。少し大きめの建物の前に立ち止まり、ドアをノックした。
『 すいません、どなたかいませんか? 』
家の中からギシギシという足音が聞こえ、少しするとドアが開き中から1人の老人が出てきた。
『 はい、どちらさまでしょう? 村の者ではないようですが… 』
老人は齢80といったところだろうか、身長は低いが、髭を蓄えシワの刻まれたその顔からは威厳が感じられる。
『 依頼を受け、クレセリア魔導支部から参りました。詳しいお話をお聞かせ願いますか? 』
『 よかろう、入りなされ 』
と言い、老人はアルゼルを家の中へと案内した。
家の中は机、本棚、ベッドが置かれているだけのとても質素な部屋だった。
『 わしは、村長のロネル・フィヤリというものじゃ、今回の依頼についてだが村の北に広がる森の奥で、村人数人が2体のキメラを目撃したのです。 このまま放っておけばいつかこの村は襲われるでしょう。どうかキメラを倒し、我々の村を守ってください 』
『 わかりました。早速討伐に向かわせていただきます 』
そう言って村長の家を後にし、アルゼルは村の北に広がる森へと向かった。
『 さて、どこにいるのかな… 』
多くの木々が生い茂り、沢山の動物達の気配が感じられる森の中をアルゼルはひたすらと奥へと進んでいく。この広い森のどこかに2体のキメラが潜んでいるらしい。
キメラは最大クラスの怪物で