2話目
「ハァ…ハァ…」
「随分と長く走りましたね、ここはどこですか?」
長い間走っていると、一軒のみすぼらしい小屋に着く。
「ここが目的地のアバロンさ」
「理想郷?とてもじゃないけどそうは見えませんね」
外見はボロく、それはここが長らく手入れされていないのを表している。さらに周りは田んぼだらけのど田舎だ。
「君、外見で人を判断するタイプ?」
「うっ…」
割と図星だったので少し怯む。
「まぁまぁ、人も物も見た目だけじゃないってこと見せたげる」
今薬師という人が小屋に近づき小屋から出てきた老人と何か話ている。
暫くしてから戻ってくると
「場所を聞いてきたよ^_^」
と言ってきた。
「迷ってません?」
「迷ってない」
「……本当n「迷ってない」
「まぁまぁ、それも追々説明するよ」
そう言ってまた、今薬師といu「それやめて」
…はい?
「今薬師っていう男とか思ってるっしょ」
「俺のことは尊敬の意を持って水都様と…
「じゃあ水都さん、行きましょうか」
「…はい」
そう言ってまた、水都さんは長く走り出した。
そうして5km近く走った頃、
「ゼェ…ハァ…もう限界ですよ」
「若いのに体力ないね、まぁ着いたよ」
水都さんの発言に腹を立てながらも、着いたと言って指を刺した方向には先程と同じような周りが畑&ボロ小屋のど田舎セットだった。
「水都さんまたm「迷ってない」
するとまた水都さんは小屋の中の人と話出した。
暫くすると今度は俺が呼ばれた。
小屋の中に入ってみるとそこにはエレベーターがあった。
エレベーターに乗ってみると、下へ向かって動き出した。
「おどろいたっしょ」
「なんですかここ」
謎の近未来感にときめきながら聞いてみる。
「ここが"グリッチャー"達の隠れ家だよ」
聞いたことがある単語が聞こえてきた。
「結局なんなんですかそのグリッチャーは?」
「そうか、知らないんだったね、ごめんごめん」
「この世界にはさ、バグが溢れてると思わない?戦争、飢餓、貧富、いじめだったりね。俺らの使う能力も世界のバグっていう認識なんだ。だから俺らの能力は"バグ"って呼ばれてる」
「"グリッチャー"ってのはね、"バグ"を使う人たちのこと。ほら、グリッチを使うからグリッチャーなんて笑…」
「俺のバグはさっきの闇の煙?」
「………そうそう」
ギャグに反応しなかったので少し拗ね気味みたいだ。
「ついでに聞きますが、走り出す前に言っていた"デバ"って言うのは?」
「よく覚えてるね、"デバ"っていうのは"デバッカー"の略だよ」
「デバッカー…」
自分達が使うのがバグなら…と考えるとあまりいい気はしない。
「察したみたいだね、そう。デバッカー達は俺達を殺そうとしてる輩のことさ」
「……やっぱりそうなんですね」
「実は君、かなりまずい状況なんだよね」
「まずい状況って何ですか?」
「それはね(チン
エレベーターが着いたようだ。
「まぁそれは後で話すことになると思うよ」
「分かりました…」
釈然としない。何より自分の命を狙っている奴らの話をした後にまずい状況に置かれてるって話を持ってきたってことは…
考えていると怖くなってきた。
「まぁまぁ、アバロンを案内するよ」
「……はい」