プロローグ
「ここが、魔術学院、、、。」
荘厳で威厳のある建物をみて、呟く。
私はシャーロット。ここ、『トゥルー・ラブロマンス』略してトゥラブのヒロインに転生した前世学生である。
そんな私には目標がある。それは、魔術を使ってお金を稼ぐこと!
生活するには金である。金を稼いで、将来安泰になる。
そのために、日々、勉強を頑張っていたのだが、、、。
「シャーロット、君は自分から階段を落ちたのかい?真逆、リーラがやったとでも言わないよね?」
同級生で攻略対象であるアクイラ皇太子殿下が私に聞く。その横ではうるうると目を潤ませた彼の婚約者、つまりアクイラ皇太子ルートの悪役令嬢であるリーラ公爵令嬢。
え、今まで全くかかわっていない御方達に絡まれてる、、、、?
アクイラ皇太子殿下は私を睨みつけている。そして私におびえている、ようなリーラ公爵令嬢。
.......やっぱりよくわからない。
「階段から落ちたのは、自分からです。」
重圧で支配されている部屋で、その一言をどうにか振り絞った。アクイラ皇太子殿下は美しい白銀の髪に、柘榴のような真っ赤な瞳。
リーラ公爵令嬢は、金貨のように輝く御髪に紫水晶の瞳。
何が言いたいか。
やっぱ尊い。
でも、何故平民である私が誤って階段を落ちただけなのにそこまで怯えるのだろう?
「やはり、リーラの言っていたことは正しかった。」
御二方は私に軽蔑した目を向けると去って行った。
いやだからなに?