地元の偉人伝 鳥取県
『地元の偉人伝』始まり始まりー!
『地元の偉人伝』のコーナーが始まりました。初回は鳥取県にまつわる偉人伝です。
鳥取県の偉人といえば、誰を思い浮かべるかという前に、鳥取県といえば、47都道府県で一番人口の少ない県である。
政令指定都市一つの人口よりも少ないのである。
しかしながら、出身人物に関して言えば、実にさまざまな分野の人物たちを輩出しているといえる。ここで紹介するのは、ごく一部であるが、作者なりの紹介のしかたで紹介していく。
まず、元防衛大臣をはじめ、様々な要職を歴任している政治家の石破茂は、鳥取県八頭町の出身。
昭和32年に、鳥取県の東部に位置するその町で産声を上げた。
神話の人物では、八上姫と大国主命、因幡の白兎の話が有名な話といえる。
昔、因幡の国に白いウサギがいて、ウサギがサメをだまして、サメはその仕返しにウサギに大ケガを負わせたという。
ウサギは毛をむしり取られ、その場に立ち尽くして大声で泣いていた。
そこに大勢の神様が通りかかる。大勢の神様たちは、八上姫に求婚しに行く途中で、偶然にもそのウサギを見かけた。
ウサギは、藁にもすがる思いで、その大勢の神様たちに、どうかケガを治してほしいと頼み込んだ。
すると大勢の神様は、「海水を浴びて、山の頂上で風と日光を浴びていれば治る」と言った。
ウサギはそれを信じ込み、神様たちに言われた通りの方法をとってみた。しかしケガは治るどころか、逆にひどくなる。
ウサギは途方に暮れて泣いていた。するとそこに、先ほどの大勢の神様たちの荷物持ちをさせられていた、心優しい神様が通りかかる。
その、心優しい神様こそが、大国主命だった。
「もし、そこの白いウサギさん、いったいどうなされたのです?」
「ああ、あなたは、先ほどの神様たちとは、違う神様のようですね。
私は隠岐島から、ワニザメの背にのって因幡まで来たのです。どうにか因幡まではたどり着きましたが、その時に「お前たちはだまされたのさ」と、ワニザメをからかってしまい、その結果、ワニザメの怒りをかってしまい、体の毛をむしり取られ、大ケガを負わされてしまったのです。
先ほど通りかかった神様たちに、ケガを治す方法を聞いたのですが、その、聞いた通りの方法を試したら、ますますひどくなってしまったのです。
このままでは死んでしまいます。どうかお助けください。」
「ああ、なるほど。実は私は、先ほどの神様たちに、いじめられていてね。この荷物は全部、先ほどの神様たちに押し付けられたものなんだよ。私が全部運ぶことになってね。」
大国主命は、ウサギのケガを治す方法を教えてあげたとさ。
「河口に行って真水で体を洗い、蒲の穂をつけておきなさい」と教えてあげたという。
そうして、ウサギが大国主命の言うとおりにすると、あら不思議、体の傷はたちまち癒えていき、毛も元通りになったという。
ウサギは感激し、大国主命に言った。
「あなたこそが八上姫の婿になるお方です。あの意地悪な兄神さまたちは八上姫を貰い受けることはできません」
「八上姫だって?私がその八上姫の婿になるだって?」
大国主命も、さすがに最初は半信半疑だった。
その後八上姫のもとに八十神たちが着き、一人ずつ求婚をするものの、八上姫は相手にしなかったそうな。
そして、八十神たちの荷物を持って遅れてやってきた大国主命の姿を見るなり、
「荷物を背負っているあなたの妻にしてください」と、八上姫は言った。
それを見た八十神たちは、さぞや悔しがったことだろう。
「なぜだ、なぜ八上姫は我々ではなく、あの大国主を選んだんだ。」
あのウサギが言ったとおりに2人は結ばれることになった、という、これが因幡の白兎の、有名な話だという。
思いやりの心をもっていると、幸せな結末が待っている
余計な行い一つで災いを招く
ウソをつかないこと
人に優しくすると幸せな結末、人に意地悪するとその報いが来る
という教訓が秘められているそうです。
最後に、ワニザメをだますウサギもウサギ、それにぶちギレてかみつくワニザメもワニザメだし、からかう意地悪な兄神たちも、それはそれでタチの悪い、そんな中で、それでも優しさ、思いやりを見せた、大国主命が最後は八上姫と結ばれて結果的に報われる、という内容のお話でありました。