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第七章

幽霊騒動の翌日、やっと小向が現れた。みんな海に行ってしまったので、山根1人が宿舎に残って小向を出迎えた。

相変わらず小向のとぼけた軽さは、一緒にいる者をホッとさせる。

「何かあったのかい?お前にしちゃ〜やけに陰気だけど」と、山根の切ったスイカを食べながら小向が聞いた。

「そりゃ〜陰気にもなるさ!幽霊屋敷にお前が来るまで1人でいたんだからな。ここは夕べから怪談話で大変なんだ」

「ヘェ〜どんな?」

「白い人影が、俺達の部屋の前をフワフワしてたんだとさ。何人か一緒に目撃したから間違いないんだそうでね…

女の部屋の前ならデバガメって事もあるけど…野郎の部屋だからな〜」

「分からんぜ、最近の女は…ヤルカモヨ!」小向がニタリと笑う。

山根も同じように笑いながら、

「あんまり大きい声で言うなよ!女どもにツルシアゲくうからな!」と言って、最後のスイカの種を皿に吐き出した。

「堀田も海か?」小向が尋ねると、

「ああ、今日は水泳やってる連中がトライアスロンめいた事するんで見物にいってる。俺達もいってみるか」と、山根が誘い、全員海岸の競技観戦でガランとしている宿舎を離れ、山根達も海岸に向かった。

海岸では既に、泳ぎ終わった者から次々と海から出て、次のコース砂浜を走っていた。さすがに自転車までは乗らないらしい。

女達が黄色い声で応援している…「安堂さ〜ん!シッカリ!」…「頑張ってぇ〜安堂さ〜ん」

見ると、安堂ユキが、若い男達を抜いて先頭を走っている。

その姿は女性と言うよりは、ギリシャ神話のアポロンのように精悍だった。

堀田もそのユキの姿が、今までで一番キレイに思えた。ヤハリ自分の関係した女が一番なのは気分が良い。

ユキが折り返し地点に立てた旗を回った。後の連中を、随分と引き離している…

(このままなら安堂が優勝だな)堀田はホッとした顔で拍手を送った。

肉体関係を持ったという事で、すでに情が沸いてしまっているのだが、若い堀田自身はまだそれに気付いていない……。

「もう少しだぞー!」声援を送りながらゴールに向かう彼女の脇を一緒に走り始めた。

ちょうどユキがゴールに入る頃、山根と小向がやって来て、堀田の隣りに並んだ。

「1着、安堂さんゴールイン!!」審判係りの酒井が声を張り上げた。

「ヤッター」…「ヤッタ」「ヤッタ」…「凄いよ安堂さん」……

みんなで大騒ぎをしている。

「凄い足してるな!アンドーナツ…マジで仕込んだらスキーもかなりいい線…大会もんかもな!お前マジ仕込んでみろよ」と、山根が珍しく真顔で言った。

「そうするよ」今日のユキを見て、堀田も本気でユキにスキーをやらせて見たくなっていた。

ユキ自身も今日はとても気分がいい。

夕べはみんなに内緒で堀田を呼び出そうとしたのに、星野に邪魔されて、挙げ句の果てにみんなが寝静まるのを待って、

そっと部屋に戻ったので、疲れて落ち込んでいたが、今日は堀田の応援ですっかり気を取り直すことが出来た。

(どう?これからは、みんな私に一目置くでしょ)

本当は注目サレタガリのユキは、話し掛けてくるみんなに満遍なくアリッタケの笑顔を振り撒いた。

「よくやったな!」と肩を叩いてくれた堀田に、ユキは素早く耳元でささやいた。

「後で、2人きりになりたいから連絡して」そう告げるとすぐに、堀田のそばを立ち去った。幸いみんなは次々にゴールインする男達に気を取られている。

それでも、堀田は誰かが見なかったかと、ひどく気になった。ユキとの事は絶対に誰にも知られたくない………。ユキが行ってしまうと、慌てて携帯電話を取り出し、ユキにメールを送った。

<合宿中はダメだ。合宿が終わったら、家に来い。>とだけ書いた。

複雑な言い合いを避けたかった。オモテザタニナルのだけは避けたい…その気持ちが、ユキへの態度を曖昧にさせる。

堀田は頭の中のものを追い払うように首を大きく一振りして、山根と小向2人のそばに近寄った。

「久しぶりだな〜!大学休んでるみたいだけど、どうしたんだ?」と、一番気になる事を尋ねた。

小向は珍しく真顔になった。

「うん。こないだ鎌倉で泊まった家な、結構古い寺なんだけど、そこの娘と婚約したんだ。大学出たら寺を継ぐ準備に、そこの本山で修行することになる」

「???…で休んでたのか?」

「いや、急な話だったんで、俺も困っちゃってな…腹決める為にも、ひとまずは経験してみるかと思ってさ…」

「それで?」

「それで?」あまりにもの予期しない話しに、堀田と山根がほぼ同時に話の先を急がせた。

「しばらく休学して、どっかの寺で、坊主の暮らししてみようと思ったんだ」

「坊主やってたのか?」

「坊主ねぇ〜」小向の話に、2人はただ驚くだけで、なんのコメントも出来なかった。

「坊主ねぇ〜」山根がもう一度唸った。

「そういうこと。で、4〜5日したらまた、お山に戻って、とりあえず一年間は休学だ。もうトリオはこの合宿が最後だぞ〜!やっと堀田も念願のペアだ。ただし相手は山根だけどな!」

小向はそう言って、大きな声で笑った。

堀田は笑えなかった。この所余りにも色々なことが起こり過ぎて、心の平穏を失い、多少鬱気味なのに、この上小向がいなくなるのは辛い。

何も言えずにただ黙っていた。山根は複雑な顔をしている。

「しかし、今から結婚のことなんて、よく考えられるよな〜できちゃったとか?」

「そんなドジはしないよ。ま〜結婚は最初からするつもりだったんで……でも、まさか寺継ぐとは思わなかった…」

「そりゃあそうだろ!まっ、今夜は飲もう!3人で、ゆっくり話でもしよう!」

そう言って山根は堀田と頷き合った。

小向がいる間にも、次々と色々な事が起きた。穏やかに終わることが1日もない。

河合は波に乗っている最中、その波に巻き込まれて顔にケガをしたし、

星野も宿舎で借りた自転車で安堂ユキとスーパーへ買い出しに行った帰り道、転倒してお腹と胸をハンドルに強くぶつけた。

2人とも、病院で診断を受けたあと、大事を取り合宿を切り上げ、自宅に帰って行った。

ユキと同室の女達が、何故か次々にケガをしたり、熱を出したりで、一人づつ早めに合宿を去って行く。

ついに、ユキと同室で残っているのは、先輩の酒井一人になってしまった。

せっかくの合宿がそんな風なので、堀田はますます気が重く、落ちつかなくなっていった。

そんな中で、ユキだけがスッキリした気分で、合宿を楽しんでいた…皆ながいなくなって、広くなった部屋で寝るのは、気持ち良かったし、何より、美形の女達が消え、男達の目線を他の女に取られずに済むのが嬉しかった。

合宿中はダメと、堀田に断られたので、もっぱら同じ一年生の男子を相手に楽しんでいる。

蛇がそのトグロの中に、獲物を抱えて、すぐには絞め殺さずにおくように、ユキの狙った男への執着にはゆとりがあった。

ジワジワと相手の男を巻き込んでいく……彼女は、自分以外何に対しても花にさえ興味や関心が無い、ましてや他人を気の毒に思う気持ちなどまったく無い…好きな男でもそれは同じだった。

快活な幸福感に溢れた男をみると不幸にしていじめたくなる…青ざめて暗い顔の男に性欲が湧くのだった。


小向が山寺に戻る前夜、送別会が開かれた。華やいだ女達がほとんどいないので、少し寂しい送別会になった。

それでも男達は酒が入ると、歌など歌って騒ぎ出す。今日のユキは、あまり大酒も飲まず、終始おとなしく男達に酒をついでいた。

女らしい女を、演じることに懸命だ。ユキは小向が堀田や山根と一緒に居る席の近くへ行って、彼らの話が聞こえる場所に座った。

一年生の男子が一生懸命ユキに話かけてくる。聞く気はないが、微笑みながら頷いて、ビールをついでやった。

耳は堀田達の方に行っている。小向の声だ……

「しかし、俺も坊主と話すようになったせいか、人間にはワカラン世界ガアルと、思えるようになったな……寺に頼ってくる人間て、

今でも結構いるんだよ…そんな連中の話を聞いていると、人間の恐ろしさ、特に女の不思議な怖さが身に沁みてさ〜

うちのお山の大僧正の話だと、一つの集団の中に悪い波長をだす人間がいて、たった一人でもそいつがマイナスな

事ばかり考えて勝手に振る舞っていると、ついにはその集団全員が何らかの形でその被害を受けるんだそうだ…

ストレスでケガや病気をしたり、鬱病になったり、時には恋人や財産、しまいには未来への希望まで無くしてしまうんだそうだ。

死人が出る事もある。ここんとこ立て続けに部員に悪い事が起きてるだろ…心配でさ。

俺はいなくなるけどお前らは逃げられんからな。昔、祟りだと言ってたような事はたいがいがマイナス人間が引き起こしてるんだ。

人間の中には理由はわからんが、ものすごく強い邪気を出す奴がいる…

善が悪に勝つなんてのは、ほとんど絶望的、悪の力は強力なんだ。ここにもひょっとして、そんな危険な奴がいるんじゃないか?

2人とも心当たりはないのか?もっとも<天使は悪魔の顔してやって来る、悪魔は天使の顔でやって来る>って言うからな〜

見分けんのは難しいよな〜」ユキはその話から星野を連想した。

(あの女みたいな顔シタヤツが危ないんだ!いかにも、いい人ぶっちゃって!この間も男子の部屋の前に夜中にやって来たけど、

何考えてるか分かったもんじゃない!私に会ったんで、恥ずかしくなって逃げ出したのよ。

自転車でコケたぐらいで病院に行って、大げさなのよね〜)

ユキ自身は、決して自分の事をマイナス人間と思ってはいない。お腹に傷があっても、メゲずに元気でいる自分を偉いと思っている。

「そうよ悪いのは星野ひとみよ!」思わずユキは声を出していた。

「星野さんが、どうかしたんですか?」

今までユキを相手に、得意気にしゃべっていた一年生の男子が、ビックリして聞き返した。

「えっ?ああ〜何でもないの…気にしないで。星野さん、今ごろ東京でどうしてるかなと思って。」そう言ってごまかした。

「そうですね。具合…よくなってるといいですね」と、彼は人の良い返事をした。

ユキはホッとしてまた、キキミミを立て始めた。今度は山根がしゃべっている。

「俺は結構図太いからな〜」

「それって、鈍感て言うことだろ!」堀田が冗談を言って、2人を笑わせた。

「そう言うお前は大丈夫なのかよ、最近だいぶオカシイ顔してるぞ」山根の声は真面目だ。

「どっちにしても、何事も起きず、最後まで元気なやつを疑えって事だな!」

「そうゆう事か?」

「だって、ソイツの周りはみんな具合悪くなるんだろ?だったら残った何も起こらんヤツが犯人だろ?」

「うーん、そうか…でも、そしたら俺は鈍感だから、最後まで何も起きずにいるかもよ。そしたら俺が犯人か?」

「そうだよな」3人はそんな話を真面目に続けている。

それを聞いたユキは、すぐに決心した。

(明日、体の調子が悪い事にして、私もここを抜けよう…冗談じゃないわよ。最後まで元気に残ったら、犯人にされちゃうなんて!…そうだ!!今から気分悪くなった事にして、部屋に戻って寝ちゃおう!)

ユキは一緒にいた男子に気分が悪くなった、と嘘を言って席を離れた。残された一年生の男子はキョトンとした顔で、心配そうにユキを見送った。

そんな事に気付くはずもなく、堀田達は夢中で話を続けている。

堀田はあと1年と少しで卒業だ、卒業後の就職先が気になる。小向が坊主になると聞くと、堀田は彼が不安定な自分と違って、しっかりとした人生をつかんでいるように思われた。

「小向は坊主か………山根はせんべい屋の後を継ぐんだろ?2人とも先の悩みが無いからいいよな…俺なんか、親もウダツのあがらん職人だし、大学もこんなとこじゃ、先の事考えると憂鬱になるよ…」

堀田は、小向とは今夜を最後に、しばらく会う事も無いと思うと、珍しく弱気な本音をはいた。

「そうだな…言われてみりゃ〜せんべい屋やるの当たり前に思ってたから、大学なんぞ形だけだと思って、たまたま受かった、この大学にきたけど、堀田は大変だよな……で、どうするんだ?やっぱり公務員試験受けるのか?」

そう聞かれても、堀田は、ただ黙って頷くしか無かった。決して公務員になりたい訳ではない、世の中があまりにも不景気で、安定した仕事となると、それしか思いつかない……だから何をやっても身が入らないのだ。

時々、何か大きな力が自分を捕まえて、思いもよらない世界に自分を投げ出してくれたら…と、願う。だがそんなことは起こりそうもない。1日々が同じように過ぎていくのが憂鬱だった。

今夜は酒に酔いたい…と、堀田は思った。いつもより早いペースで酒のグラスを空けたが、結局、この晩も3杯目を空けた後は眠ってしまった。

翌朝は、安堂ユキの声で起こされた。

体の調子が悪いので、合宿を切り上げて、自宅に帰りたいと言う。

そう聞いて、堀田はホッとした。一度関係した女と一緒の合宿は、どうにも落ち着かない。

「今日はちょうど小向が帰るから、途中まで一緒に行くといいよ。駅まで山根が車で送るそうだ」

「ありがとう、そうします」今日のユキは妙に素直だ。

時間が来ると、荷物をまとめて山根の車に乗った。小向は先に乗っている。

最後に堀田が「俺も駅まで行こう」と言って車に乗り込んだ。

宿舎の庭にある大きな樹で日暮らしが鳴いている。夏の終わりも、もうすぐそこまで来ていた。

海岸から1キロほど離れた小さな駅につくと、ユキは小向と一緒に電車に乗った。人気のないホームで、堀田と山根が見送った。2人とも電車が見えなくなるまで、手を振っている。

2人がそうしたのは、小向に対しての名残惜しさからなのだが、ユキは自分に向け手を振っているような錯覚を起こしていた。

(あと数日で合宿も終わり!…戻ったら2人きりで会えるね…マサキ!やっと2人の恋が始まるわ)

頭の中で、ウットリとそう思いながら、ユキも小向と一緒に懸命に手を振り返した。

電車の中は乗客もまばらで、ユキ達の席の近くには誰も座っていない。ホームを離れてしばらくすると、それまで窓の外を見ていた小向が、ユキの顔をじっと見つめた。

「安堂さん、化病だろ。何で嘘言って、合宿切り上げたんだ?」

いきなりそう言われて、ユキはアラブ人のような大きな目を、よりいっそう大きく見開いた。小向の目を同じように見返す。

こういう時のユキは、何も喋らない。いつも相手に一方的に喋らせ、相手が消耗するのを待つ。

何も言わなければ、たいがいの相手は、勝手に色々と喋って、しまいには必ずユキに彼らの手の内を見せる話をしてしまう。

相手に喋らせている時のユキの目は、金色の輪が3つ出来る…まるで蛇がカエルを捕まえる時のようだ。

蛇がカエルを捕まえる時催眠術をかけるそうだが、その目とよく似ている。

もしかしたら話している相手は知らず知らず、ユキの発する何かの暗示にかかってしまっているのかも知れなかった。

「最近部員も減ってるみたいだしな…合宿…つまらんか?それとも、安堂さんも幽霊騒ぎが気になったのかな〜

君が帰ると女の部員、ほとんど残らないだろ?この合宿はさんざんだな。堀田も元気無かったしな…安堂さんも幽霊見たの?」

ユキは答えない。

(私が見たのは星野ひとみだわ。幽霊なんているわけないじゃない。バカバカしい!)

頭ではそう思っているが口には出さない。小向の話題が代わるのを待っていた。

「君って、お酒入らないと、本当に無口なんだな。今時はあんまりおとなしいと、男にきらわれるよ」

と、小向は笑った。ユキは何を言われても黙って頷いている……

「そう言えば君、水泳得意なんだね。これからはスキーも頑張って、部活を盛り上げてくれよな。それと何かあったら俺のいる寺に来るといい、

相談に乗るよ…俺の居場所は堀田に言ってあるから。どうも君の事がちょっと気になってね〜理由はワカランけどな。ただ勘違いすんなよこれは坊主として言ってるんだからな!」

最後に小向はそう言って話を終えた。

(やれやれ、やっと終わったわ。坊主に話す事なんてあるわけないじゃない!!結婚しちゃうあなたにも興味はないわ。これでさよなら)

「さよなら」それだけを声に出して、ユキは小向を残し先に電車を降りた。

ちょうど電車が千葉に着いたので、乗り換えて実家に寄って行く事にしている。

お盆に帰らなかったので、死んだ父親のお墓にお線香を上げるつもりだった。死んだ父親だけが唯一、ユキにとって、自分以外の大切な"人間"だった。

「お前に結婚したい男ができたら、誰よりも先に俺に言うんだぞ!!必ずな!!きっとだぞ!」

死ぬ1ヶ月ほど前に、ユキを仕事場に連れ出して、父親が言った言葉だ…(何故あんなこと言ったんだろう? )

今でも訳が分からない……抱いてくれた事も無い父親の、その言葉だけに唯一父親の愛情らしさを感じている。

ユキは久々にしんみりとした気持ちで、実家に向かうホームの階段を上った。

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