銀河本部にて
「番人の謎の石化か…」
溜め息まじりにぶつぶつ呟くしげからは、普段以上に活気が感じられない。
「新しい番人は俺で良くない?宇宙ぐらい楽勝でまとめられるしさ」
対照的に金髪でちょっと大人しくない髪を揺らして元気なりくは、いつも通りだ。
「なんだー?二人して元気なくしちゃってさ」
「番人さんが死んだんだもん…元気なほうがおかしいだろ?」
「過去に縛られていたら大事なことを見失ってしまうこともある。って番人言ってなかったっけ?」
もう…どうしてこんなに楽観的なんだよ。
「俺の肩べたべた触らないで」
りくがじゃれてきたから一言。
調子に乗らせると変なとこまで触られるのはもう承知しているから早急に阻止しなければ。
「触らせろよバーーーーーカ」
「嫌だよ」
「恥ずかしい?」
「うん、りくみたいな馬鹿に触られるのを見られるのはちょっと…ってか結構恥ずかしい」
「チッ」
舌打ちなんてされても困るんだけど、って言おうとしたけど
言えなかった。
時が止まったせいで。
「…またか…」
小さく呟くしげの言葉を打ち消すように本日2渡目の声が室内に聞こえてくる。
>>次期番人が、決定されました。<<
じ…き…ばんにん…?
思わず耳を疑った。
そんなものを決めるためにはまず、俺達銀河本部に許可を取らなければならない。
「宇宙放送が喧嘩を売ってきたみたいだな…」
「確かに、そうとしか思えない。」
二人の言う通り、これは駄目なことである。
宇宙のことは、宇宙をまとめる銀河本部へ連絡してからでないと決定とはならない。
「ちょっとテレビつけてくれ」
りくが怒りに震えた低い声で指図した。