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昨日、親友の彼氏を私は奪いました!

作者: 七瀬





”昨日、親友の彼氏を私は奪いました!“



ずっと私は一人で我慢してきた事がありました。

それは”親友の彼を好きになってしまった事です。“

その事は親友にも内緒にしているんです。

こんな事、絶対に口が裂けても親友には言えません!



・・・今考えると? 3年前、親友から彼を紹介された時に既に

私は彼を好きだったのかもしれません。

それからは、何度も親友の彼なので会う機会も増えていって、

日に日に私は彼の事が好きになっていきました。

もうこの気持ちを抑えている事が困難になり、私はふたりに会う

日を減らしていったんです。

そしたら? 親友の女の子が私の異変に気づいて、電話をかけて

来てくれて二人で会う事になりました。



『どうしたの? 最近、結音変だよ。』

『・・・ご、ごめんね、』

『何かあったの?』

『ううん、』

『”親友のあたしにも言えない事なの?“』

『”私も千歌もさ、大人になったんだよ。“』

『そんなのあたし達には関係ないじゃん! 親友なんだよ。』

『・・・私だって誰にも言えない事ぐらいひとつやふたつあるわよ、』

『そうなんだ、なんか少しガッカリしたな~』

『ごめんね千歌、』

『でもさ、廉にはちゃんと自分の口から話した方がいいよ。』

『・・・ううん、千歌から話しておいてよ、』

『それはダメ! 廉が結音の事、凄い心配してたんだから~!』

『・・・・・・』

『”ちゃんと廉と会って話しなよ! あたしの事はいいから。“』

『・・・ううん、分かった、』

『じゃあね!』

『・・・ううん、』





・・・せつかく自分から会わないようにしていたのに。

こんな形で、彼に会わなくちゃいけなくなるなんて......。

二人で会うのは3人で会うより凄く気まずいし、何を話して

いいのか分からない。

でもこのタイミングを逃したらもう私から彼に言えないだろう。

だとしたら? 私は彼に自分の想いを言わなくないと絶対に後悔する!

そう想い、私は彼と連絡を取って会う事に。



『”久しぶり。“』

『・・・ううん、』

『元気にしてた?』

『ううん、』

『一体、どうしたの?』

『”・・・もう限界だったの!“』

『限界って、何が限界なの?』

『”私ね、ずっと廉が好きだったの。“』

『えぇ!?』

『でも親友の彼氏だし、そんな事! 口が裂けても言えなかった。』

『そっか、気づいてあげられなくてごめんね。』

『・・・れ、廉、』

『俺も結音が好きだよ、きっと彼女の千歌よりも好きだ!』

『・・・で、でもそれじゃ、千歌に悪いよ、』

『そうだな、俺もそう思ったからずっと結音に自分の気持ちを言えなかった。』

『”嘘!? ひょっとして、私と廉って両想いだったって事?“』

『みたいだな。』

『・・・でも、やっぱり千歌に悪いよ、』

『”俺は千歌の為にも、俺達の事をちゃんと千歌に話した方がいいと

思うんだけど、結音はどう思う?“』

『・・・そ、そうだね。』

『俺も一緒に言うから、千歌に俺達の事、話さないか?』

『・・・廉、』

『俺はもう結音がスキだ! 結音と付き合いたい!』

『・・・うん!』






 *





・・・二人でこうして話し合った後、次の日二人で親友の千歌に

ふたりの想いを話したら? 

千歌はもうブちぎれして、ここから連絡しても会ってもらえなくなった。

きっと私はどこかで、親友だし分かってもらえると信じていたんだと思う。

こんな形になって、親友と連絡しても会えなくなった事が未だに信じられ

なかった。

私と親友の彼は、それから普通に付き合い親友には申し訳ないのだが、

親友と会えなくなった後もずっと彼とは上手くいっている。


ただ私の中で、”親友の彼氏を奪い取ると言うレッテルは貼られてしまった

のだろう。“

いつか? 私はこの彼を他の女性に奪われるかもしれないと密かに恐怖を

感じているんだけどね。



最後まで読んでいただいてありがとうございます。

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