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プロローグ

登場人物


日本国の八百万の神


大国主命


天照大御神


須佐之男



それぞれが今の現代日本の様子を見て会議している。

ーーーーーーー

人の目には見えない場所で、

どこかの神域。


声だけがひびき合う。


「さてもさても、かつて怨霊であった2柱も、今は、白峰神宮、太宰府天満宮、2つの社の神として祀られ災いが起きておらぬ。それは、良い事よ。」


「確かに確かに。」

「そうだそうだ」


口々に神々が云う。


反対に、1部の神が反論する。


「うむ。しかしだ。現世を見よ。人々の心に悩み、怒り、悲しみ……そして、孤独に沈み、災いのない世であったとしても救われぬ魂が多いのは危惧すべきでは無いのか?」



「して、どうしろと?我らが何かしたとしても、今の人間は喜ぶまい……」


「なら、癒しの場を用意してはいかがか?」


「ほぅ?どういうことだ?大国主命。」


大国主命と呼ばれた男性の神が立ち上がり、ゆっくりと歩きながら話す。

「悩める者、人間が入りやすくてその後の人生を明るくしてくれ、癒しの場になるところを作れば良いのではと。まぁ、…今世の言の葉に言い換えれば、【喫茶店】です。」


列席していた

1人の神(須佐之男)が、荒々しく立ち上がり、大国主命に意見をする。

「巫山戯るな。その【喫茶店】と言われるものを、神が。我ら神が、やるのか?!それは、やらぬ事ぞ?我は、やらんぞ。」


「これはこれは、須佐之男スサノオさま。

私の考えを最後まで聞いてください。

私はなにも別に【みなさんで】、あるいは、【私共で店を現世で行おう】とは言いません。こちらの本、とつくに(外国)の神話の神様と、それから、先程話に出ていた2人の元怨霊で神様で、店を営んでもらいましょうか。」

大国主命は、懐から古書を須佐之男に見せつけた。


須佐之男は腕を組み、古書を払い除け、大声で、大国主命を睨む。

「とつくにの神を召喚?日本国の神々は沢山いるのに、何故八百万の神を遣わさず、とつくにの神話の神を召喚するのだ?それから、あの怨霊共を何故遣いたがる…好奇心には気をつけろ!大国主命!」


天照大御神が須佐ノ男を制した。

「須佐、言葉が荒々しいですよ。それで、大国主命、なにも、あの2人ではなくとも他のたくさんの諸神がいるではありませんか。なぜ、彼らを?」


大国主命は少し微笑む。

「彼らにしか出来ないことがあるとおもうからです。そして、そのお店は、ただのお店…いや、言い方が語弊がありますか。【通常の人間には辿り着けないようにします】」


天照大御神と須佐之男の顔に疑問符が。


「そのお店の作るお菓子。それは、心を暖かく満たすもの。なれば、今の現世の時代に生きる人間の中で、様々な苦悩を持った人間もいる。」


「お、大国主命…?」

口を開いた大国主命を慌てながら、須佐之男が止めようとするが、彼は止まらない。


「人間は大体、あらゆる悩みを持っているはずだ。その中の寂しさ等を癒すための場にしたい。結論はその【寂しい】という気持ちが溢れた人間にしか見えない店にするということです。」



天照大御神は少し引き摺った表情で答える。

「つまり、悪しきものは入れぬってことですね?」


大国主命は、「コホン」とひと呼吸おき、笑顔で、いう。

「ええ。【寂しい感情が溢れている人間】しか入店はできませぬ。」



天照大御神は、頭に右手をあて、やれやれといいながら、

「なるほど…。それはまた面白いことになりそうですが…。やはり、私にはあの2人をその店で遣うあなたの心理が読めませぬ。」


大国主命は、服を正し、天照を見る。

「今は神でも、あの2人の出生を辿れば人の子。なれば、あの店で役に立てるかと思った次第ですよ。」


天照大御神は頭を悩ます。

「うーん」


須佐之男は天照大御神に頼み込む。

「姉上、私はどうしても納得いきません…もし、あの2人が隙あらば今の世さえも、壊しかねない。ここは、反対なさっては…?」



天照大御神は、大国主命に向き直る。

「たしかに。須佐の意見もあります。大国主命、もしもあの2人が、貴方が召喚しようとしている、とつくにの神と和睦できず、そのほかの要因で混乱し今世を壊そうとした場合はどうされるおつもりですか?」


「その時は、私が責任を取ります。それが、この世界のあり方でしょう?」


「これは。私は止めれないですね…。須佐。あなたはどう思いですか?」


「姉上…我は、あの2人の神をまだ認めた訳では無い。約1000年前の日本国を揺るがし、疫病などを蔓延させた前世、我は許し方し…。だが、大国主命、貴方が全て、その店というものに召喚する神々らを管理、監視するのであれば我は、何も言うまい。」


「ならば、認めてくださるのですね?」


天照大神と須佐之男はゆっくりと頷き承認した。


「…では、楚々がないように、気をつけて今世に生きる人間が満たされる店を作ってまいります。」


大国主命が去ると天照大神と須佐ノ男含めた神々は、どこかへ去っていった。


「何も無いことをお祈りしております。」



八百万の神、須佐之男、天照大御神が去った後、


大国主命は、召喚の間にむかう。

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