婚約破棄されたので、そのへんにいた人に「婚約して」って言ったらオッケーもらいました!!?
貴族達のまなびや、パブリックスクール!!
その、中庭!!!
「ルイーズ!君との婚約は、破棄だ!!」
婚約者が、叫んだ!!
「なんですって!!!」
わたくしも、叫んだ!!!
「俺は、彼女と結婚する!!」
婚約者は、知らない女性と腕を組んでいる! 誰!?
「ごめんなさぁい♡そうゆうことなんでぇ♡」
知らない女性!
ふわふわ髪の毛!! タレ目!! 癒し系!!?
声がかわいい!! 誰なの!!!?
「お待ちなさい!!!」
「イヤだ!!さらば!!!」
婚約者は、彼女と一緒に去って行った!!
なんという事!!
婚約破棄ですって!!!?
わたくし! ルイーズ!! 伯爵令嬢!!!
中庭を見渡す!
みんな、めっちゃ見てくる!!
「そこの見学者A!!!」
焦る、わたくし!
近くにいたご令息を、呼び付ける!!
「なんですか???」
黒髪! 理知的!! 眼鏡!!!
わたくし好み!!!!
「わたくしの、婚約者になりなさい!!!」
「分かりました!!」
「な、なんですって!!?」
自分で言って、びっくり!!!
意外な返答に、焦る!!
「貴方!!自分が何をおっしゃっているのか、分かっているの!?」
「ルイーズ様の、婚約者になると言いました!!」
ご令息、ご乱心!!!?
「アレクサンド様!!正気を取り戻して!!?」
「僕の名前、ご存知だったんですね!!」
「同じクラスですもの!!!」
「さっき、見学者Aと呼ばれたもので!!」
「これは失礼!気が昂っていたもので!!!」
「おかまいなく!!!」
わたくし、アレクサンド様を戒める!!
「軽はずみな返事を、するものではありませんよ!!」
「軽はずみでは、ありませんよ???」
「もっと、自分を大事にしなさい!!!」
「お気遣いありがとう!!」
「どういたしまして!!!」
〜婚約者の不誠実な行いと、ルイーズが婚約者をたびたび踏みつけていた行いを考慮して、性格の不一致による婚約解消とあいなりました〜
自宅!!!!
お父様から、呼び出された!!
「ルイーズ!!」
「なんですの、お父様!!」
「お前に、婚約の申し込みが届いている!!」
「エヴラール伯爵家………アレクサンド様ですって!!?」
「そうだ!!!」
「何故なの!!?」
「お前から、申し出があったと書いてある!」
「そりゃそうですけれども!!」
「じゃあ、いいじゃないか!!」
「そりゃそうですけれども!!!」
お父様、鋭い目つき!!!
「ルイーズ!よく聞きなさい!!」
「はい!!!」
「お前が世間で何と噂されているか、知っているか???」
「意地悪、高飛車、我儘!!!」
「その通り!!!」
お父様、ビシッ!とわたくしを指さす!!
指ささないで!!!
「我が家に子供はお前ひとり!!」
「そうですわね!!!」
「やっとのことで、婿入りしてくれる婚約者を見つけたと思ったら、3ヶ月で振られる!!」
「返す言葉も、ございませんわ!!!」
「これを逃せば、次は無い!!!」
「無い!!?」
「もしもこれを断れば、我がデュヴィーエ伯爵家は……………」
「デュヴィーエ伯爵家は……………!?」
「……………終わる!!!!」
「なんてこと!!!!」
――――――――――――
エヴラール伯爵様
こたびの婚約
謹んで
お受けさせて
いただきます
デュヴィーエ伯爵より。
――――――――――――
書状よ、届け!!!
早馬に乗って!!!!
翌日!!!!!
「やっぱりやめたと言ったらナシにならないかしら!!?」
一晩ぐっすり寝たら落ち着いたわたくし、ちょっと後悔!!
学舎に入ろうとしたら、女生徒が立ちはだかる!!!
「ルイーズ様!!アレクサンド様と、別れて下さい!!婚約破棄して下さい!!!わたくしはアレクサンド様が好きなのです!!!」
「まぁ!!!通行人Bは何故その事を知っているの!!?」
昨日返事を出したばかりだというのに!!
「通行人Bではありません!!わたくしはバルバラ!!隣のクラスのバルバラです!!!」
「バルバラ様とおっしゃるのね!!わたくし、ルイーズ!!伯爵令嬢!!!」
「存じ上げております!!」
「ご挨拶がまだでしたので!!!」
「それはご丁寧に、どうも!!!」
「いいえ!!!」
バルバラ様に、ぶつける! 疑問を!!
「バルバラ様!!何故わたくしがアレクサンド様と婚約したと???誰からお聞きになったのですか!!?」
「アレクサンド様から、直接です!!!」
「本人から!!?」
「学校中の噂です!!」
「まだ、朝なのに!!!?」
アレクサンド様が、あらわれた!!!
「おはよう、ルイーズ様!!いえ、もう婚約者になったのだから、ルイーズと、お呼びしても???」
「アレクサンド様!!どうぞ、ご自由にお呼びになって!!」
アレクサンド様に、ぶつける!! 疑問を!!!
「学校中が、わたくし達の婚約を知っています!!どうして!!?」
「何故かって???朝イチに来て、通る生徒全員に教えたからですよ!!!」
「朝イチに!!どうして、そんな事を!!?」
「噂が広まってしまえば、やっぱりやめたって言えなくなるでしょう???」
「読まれていた!!!」
策士!! アレクサンド様は、策士!!!
「ルイーズ!!」
「元婚約者!!!」
「元婚約者って何だ!!ちゃんと名前で呼べ!!!」
元婚約者も、出てきた!!!
今日も、こないだの女性と、腕を組んでいる!!
こないだの女性、元婚約者の、現婚約者!!!
「ルイーズ!!俺と別れたばかりなのに、もう新しく婚約するなんて!!君はそんなに軽薄な女性だったのか!!?」
「貴方にだけは、言われたくありませんわ!!!」
「確かにな!!!」
元婚約者、納得!!!
「元婚約者殿!!ルイーズは今は僕の婚約者です!!もう下の名で呼ぶのは、遠慮していただけませんか!!!」
アレクサンド様、わたくしを抱き寄せる!!
ちょっと、ときめく!! 恥ずかしい!!!
「ルイーズ!!何を照れている!!俺といる時は、そんな顔しなかったくせに!!!」
元婚約者が、叫ぶ!
指をさすな!! 指を!!!
「なによそれぇ♡ルイーズ様ルイーズ様ってぇ♡わたしが一番ってゆったのは嘘だったのぉ♡ひどぉい♡♡」
元婚約者の現婚約者が、怒っている!!
声はかわいいが、怒っている!!!
「誤解だ、シャルロット!!待ってくれ!!!」
元婚約者の現婚約者は、シャルロット様とおっしゃるのね!!!
走り去ったシャルロット様を追いかけて、元婚約者はどこかへ行った!!!
「これは、修羅場の予感!!見に行かなければ!!!」
ついでにバルバラ様も、どこかへ行った!!
アレクサンド様が、微笑む!!!
「ようやく、ふたりきりになれましたね!」
「全然、ふたりきりじゃありませんわ!」
そのへん、生徒達がたくさん歩いている!!
「おはようございまーす」とか、言ってくる!!!
「アレクサンド様!!どうしてわたくしと婚約しようと思いましたの???」
再び、ぶつける! 疑問を!!
「好みのタイプでしたので!!」
意外な返答に、びっくり!!!
「ご存知ありませんの!!?わたくし、意地悪で高飛車で我儘ですのよ???」
「僕は、意地悪で高飛車で我儘な女の子がタイプなのです!!!」
「嘘よ!!!」
そんなわけない!!!
「僕の好みは、僕の自由でしょう!!!」
「それは、確かに!!!」
「あと、意外と押しに弱そうなところもいいですね!!ますます好きになりました!!!」
アレクサンド様、まだくっついてくる!! ドキドキ!!!
「実はずっと、元婚約者殿と婚約破棄しないかなぁと、狙っていたのですよ!!?」
「狙っていた!!?」
「ですのでルイーズに婚約者にと言われた時は、願ったり叶ったりでした!!」
「願ったり!!?」
「叶ったり!!!」
こうして、ルイーズとアレクサンドは、結婚した!!!
おめでとう!!!!
完!!!!!!!