八話目
捨て台詞もばっちり決まり兄弟方への御報告も無事終了と。
いやぁ、しかしあいつらのアレイスの扱い自分とそんなに変わらないじゃん。
若干あれ呼ばわりもされたし。自分もこれで晴れて人間卒業。
…晴れてがあっているかは不安な所だが。
鬼「あいつ等のリアクションはバッチリだったな!まさかあんなに慌てふためくとは思わなかったわ」
ア「やられたら本当に困るのだろうな。ランクの違いは超えられない壁。
我々が持っている共通認識だ。やろうと思えば本当にできるだろうな」
鬼「たださ、誰もいない世界造ったってね。生活できないしつまんないし。
そういうのは神様だからわかんないのかね?」
ア「そうも言うな。あれらはあれらで世界の事を考えているんだ。
親父は滅多に来ないし。一応この世界では神王オディアス!神の親!
なんて言っているが実際あいつらまとめてるのエバークスだし」
鬼「親父、何処で何してるんだ?この世界の神と言われるあのデブ」
ア「それは我らにも知ららされてはいないのだ」
鬼「お忙しい親父殿だことで」
とにかく今後の生活を考えないと。
家にも戻れないし、この国に居たいとも思わないしな。
かといって他に行くあてもないし…
とぼとぼと教会内を歩いていると教会の職員に呼び止められた。
まだ何か用事あんのか?
教「教会長がお呼びです。ついてきてください」
鬼「…面倒だから嫌だ、と言ったら?」
教「なっ!?教会長が自らお会いになるんです!むけい…」
鬼「言葉には気をつけろよ?それ以上言うなら自分の相手した剣龍のようになるぞ?」
教「……お手数ですがよろしくお願いします」
鬼「そこまで言うなら仕方がない」
この教会員の悔しそうな顔を見たらこれ以上意地悪も可哀想だしな
あのジジィがどんな話を持ってくるか興味もあるし、ついていきましょう。
教会内を連れていかれジジィの居る部屋まで通された。
マ「…そこに座ってくれ」
鬼「んで、どういう用事だ?こちとら今後を考えなきゃいかんから忙しいんだが?」
マ「契約者にはすべてこの武玉を与えられる。神玉よりお前にもこれを渡すように言われてな。
持って行け。色々と便利な物だ」
鬼「どう便利なんだ?」
マ「機能は二点。契約者の身分証明。
後はこれで金銭の授受などもできる。オディアス教がある国に限るがな」
鬼「財布代わりか。確かに便利だな」
マ「ほとんどの国に我がオディアス教はある。実際コインを持ったこともないという人間もいる」
鬼「じゃあ、貰っていくわ。ではこれで」
マ「一つ教えてほしい。お前は5神との契約以外でどうやってあれだけの力が?」
鬼「さてね。後はその5神にでも聞いてくれ」
マ「…お前は今後何をするのだ?それだけの力を何に?」
鬼「これから考えるさ」
マ「この国を出るのか?」
鬼「それも思案中」
マ「この国に残ってみないか?その力をこの国のために。
こうして武玉も授かったというなら契約者にはなったのだろう?
契約したのは何かなどと細かい事は言わん。どうだ?」
鬼「…力を得た途端、それか。少し前までえらい言われようだったのにな。
一つだけ言っておく。自分はこの国もオディアス教も大嫌いだ!
滅んでもいいとさえ思っている。自分はこの国で家族も友人も失った。
お前達には無契約者と呼ばれ馬鹿にされた。その事は何があっても忘れない。
もうお前と話す事は何もない。では」
何を言うのかと思えば内容はくだらないの一言だ。
この国の力になれ?それが無かった時の自分に貴様らは何をした?
無ければ人以下の扱い。あればあったで力を貸せ?
図々しい。まさにこの一言に尽きるな。
教「教会長、やっぱり駄目でしたね」
マ「私とて成功するとは思ってはおらんよ。ダメもとで聞いてみたというような感じじゃ」
教「しかし、あの力が他国に流れるというのも由々しき事態です。何か手が有れば…」
マ「奴はオディアス教そのものを恨んでおる。我々を国教にしていない人間の国などない。
それはまず大丈夫じゃろう。どこかの国に力を貸すという事は我々に力を貸すのと同意。
他国にあれが流れる事はまずあるまい」
教「しかし、それはそれでまずいのでは?
あれだけの力、教会が管理しないとこの世界が…」
マ「分かっておる。いずれ何らかの手を打たねばならん。だがしかし…難しいの。
家族や友人を失ったと言ったな?」
教「そのように言ってました」
マ「…情けは使えん。そうなると他から攻めねばならんか。
国王からの要請は無理であったと報告せねばなるまい」
教「国王から要請?そのような物があったのですか?」
マ「あれを我が国の戦力となるよう取り計らえ。
まぁ、さっき私が言ったのは国王よりの要請でもあった」
教「教会に入った時の騒動がもう国王の耳に入ったのですか?」
マ「…どの国の王とて知れば欲しくなる。龍ランクすら一撃の元に屠った契約者。
素手での格闘をする異形の戦闘方法。そんな話を聞けばな」
だが、あの力確かに教会で管理せねばなるまい。
後は手段だが…これは後で考えよう。
武玉は渡した。今回はそれで良しとしよう。




