七話目
今回は少し短いですがお付き合いいただければ幸いです。
二人が出て行き部屋には沈黙だけが流れ始めた。
だが5神の頭の中にはあれらをどうしようかという結論が出ない
エ「あいつら、まさか神を脅すとは…」
ホ「兄さん、これはもう放っておくことは出来ない!すぐにあいつらをどうにかしないと!」
ア「あいつらは危険すぎる!力は神で中身は人間だ!一体何をしでかすか解ったもんじゃない!」
ト「…僕もアイツら嫌いだ。僕達をそこらの人間と同じ程度にしか思ってない」
マ「…ねぇ、アレイスはもう自由にしてあげましょうよ。今までずっと封印なんかしていたのよ?
やっと自由になって契約者も見つかった。多分この世界をどうこうなんか考えてないわよ」
ホ「姉さんは甘すぎる!あの力を知ったでしょう!?正直、聖ランクでも勝てるかどうか…」
エ「…あれらの力は強すぎる。気まぐれで世界を壊せる程度に」
マ「それなら尚更よ。余計な事をすればあの子たちは怒り、何をしでかすかわからない。
アレイスはともかく、契約者は人間よ?感情のままに動く種族。
全力で暴れられたら私たちの契約者全員でも勝てるかどうか…」
ト「それならやっぱり何とかするべきだよ。あれは僕らには無い技術も持っている。
まだあの人間がその技術を使えるようになる前になんとしなきゃ…」
?「う~ん、それはどうだろうか?止めはしないがお勧めも出来ないな」
この神玉の間は教会内でも誰も滅多に入ってこない神聖な場所。
そもそも扉があいた音など誰も聞いてはいなかった。
この部屋に気軽に入ってくる存在を彼らは一人しか覚えがない。
声の方向に顔を向けると彼はその存在に膝を折り、頭を下げて平伏した。
彼らの親であり、この世界の神王オディアスに。
エ「父上、お久しぶりでございます」
オ「おお我が子たちよ。久しいものだ。皆元気でよかった」
ト「父上、今ほどのお言葉どういう意味でしょうか?お勧めできないとは?」
オ「あれらの力はお前らも知ったろう?ランクの違いは超えられぬ壁だと。
最高位契約者に聖や龍をぶつけても勝てる訳が無かろう?契約者の数を無駄に減らすだけ。
あんまりやり過ぎると自身の存在すら危うくなるぞ?」
ホ「しかし、放っておくにはあれらの力と精神は危なすぎます。何時爆発しないとも限らない。
アレイスは我々に深い恨みを持っているだろうし…」
オ「それはお前達が勝手にやった事だ。自分たちで何とかしろ。
結果、そのせいで誰かが死んでも私は助けぬかもしれん」
エ「そんな…父上!」
オ「誰がアレイスを封印しろと言ったのだ?私が一度でもそんな事を命じたか?
お前達の勝手な行いでアイツの恨みを買ったのだとしたらそれは自分の責任だ」
エ「…しかし!」
オ「まぁ、待て。私とて親だ。兄弟喧嘩など見たいものではない。ある程度は手を出す。
後はお前達で何とかしろ。いいな?エバークス」
エ「分かりました」
オ「では私はこれで行く」
それだけを言い残してオディアスは来た時と同じくらい唐突に姿を消した。
残された神は想像以上に父親の怒りを買ったことに驚きを隠せない。
まさか、助けぬかもしれんと言われるとは…
エ「あいつらに関してはとりあえず様子見といこう。
父上があそこまで言うのだ。何か起きてから考えるとしよう。それでいいな?」
長男の言う事に全員とりあえず頷くことに。
実際契約者の数は自身の存在のためには減らすわけにはいかない。
全員口には出さないが力の差は感じている。
専属契約の力の差を。ただ一人弓神だけは納得がいかない。
彼は一番アレイスが嫌いなのだ。極端な正反対。
自分の武器は相手と距離を取るのが基本。対してあいつは唯一武器ではなく防具を使う。
相手の攻撃を気にすることなく全力で突っ込んでいく戦法が嫌いだった。
今回アイツは我々の今までを馬鹿にするように契約者を造った。
我々の世界などどうでもいいと嘲笑うように。
それが一番気に入らない。同じ父を持ち兄弟でありながらこうも違う弟に。
兄弟には言わないがいずれ消そうと心には決めている
いつやるかどうやるかはまだわからないがいずれ自分の契約者の弓で貫く。
そうすることで世界と兄弟が守れるのなら身内殺しの汚名も被ろう。
兄弟を殺すことで兄弟を守るという矛盾を抱えながら。




