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六十一話目

禁止令の撤回は国家からの紙切れ一枚で全ての問題が片付いた。

これで魔族の狩猟活動が再開できる。やっとだよ~、待ちに待ったよ~。

炎錬工房との契約もあるし、材料確保の方は安定的かつ高品質なものを狩らないとな。

下手の物渡してこれ以上評判が悪くなるのは勘弁だ。

人間的な評判が悪いわ、仕事の評判が悪いわではじゃまともに仕事なんかできないし。



鬼「さて、折角禁止令も解かれたわけだしそろそろあっちに行ってみっかな~。

倉庫君も中が少なくて可哀想だし」

エ「そうね~、炎錬工房との取引でそれなりに減っちゃったし。

でも、アブルートクラスなんかそんなそうそう狩れないんじゃない?」

鬼「少なくとも5以上が狙い目ね。運ぶのも手間だし、少数精鋭的な?」

ア「では久しぶりの魔族界へ殴り込みに…!」


コンコンコン。


鬼「ああ!?どこのどいつだ!?こちとら盛り上がってんのによ!」

エ「はいはい、怒らないの。私が出るわ……キリュウ、大事なお客様が来られたわ」

鬼「大事な客?誰だよ」

ソ「あら?あまり歓迎されいないのですか?貴方にとって大事な答えを持ってきたというのに」


来客というのは以前納税問題で自分達と話をしていたソフィーだ。

わざわざこちらまで出向いて答えを持ってきたのか。

これは吉なのか凶なのか…


鬼「いやぁ、先程は大変失礼をしちゃってすいません。決してあなたを歓迎していない訳じゃないから。

いや、むしろウェルカムだから!ようこそ、いらっしゃいソフィーさん!歓迎しますよ!」

ア「ものすごい力技でなかった事にしようとしたことだけは分かったわ」

エ「わざとらしい…」

ソ「いえ、構いませんよ。では本題に入ります。…アクアビス国納税課は貴方の提案を受け入れる。

これが私共が出した結論です。貴方の提案は大変革新的で興味深い内容でした。

今後我が国へ多大な利益を生み出すものとして…」

鬼「お~お~、賄賂だ何だと言っておいて認められたらえらい持ち上げるじゃない。

利益を生み出す?という事は賄賂を受け取るって事でいいのよね?」

ソ「納税は賄賂ではないと言い切ったのは貴方でしょう?

まぁいいです。…つきましては正確な納税金や納税に関する書類を提出していただきたいと思います」

鬼「以前にも言ったが納税は販売価格の5%辺りでどうだい?」

ソ「分かりました。こちらとしても無茶を言ってそちらが潰れてしまったのでは意味がありません。

今回は試験的な意味もありますので暫定的にそれで行きましょう」

鬼「それで納税方法とかの手続きはどうすればいい?」

ソ「売買が成立した場合、売り手と買い手でこちらの書類を書いていただきます。

定期的にその書類を提出していただき、納税額を算出する。それでどうでしょうか?」

鬼「んで、これがその書類と…販売した日時、金額、相手の名前、商品の分類、所属するギルド、

所属する戦団…結構細かいのね…エリーゼ、これでだとさ。悪いけどその辺の作業は任せるよ」

エ「了解、なるほどね…まぁ、何か問題があれば今後また話し合いましょう。その場合は…」

ソ「…それに関して一つ報告があります。私がこのエルト工房の納税関係の担当者になりました。

何かお話があれば今後一切を私が伺います」

鬼「おお、それはおめでとう!では今後ともよろしく頼むよ!」

エ「何をどう受け取ったらおめでとうなのよ…」

ア「一般的に見て面倒事を押し付けられたとしか思えんのだがな」

ソ「そうですね、お陰で見たことも無い様な書類の山を片づける羽目にもなりました。

かなり、手間と時間がかかる担当先だとは感じています」

鬼「……結構怒っている?」

ソ「それが分かっていただけるのであれば今後これ以上仕事を増やすような事案はご遠慮ください!」

鬼「善処は致します…」

ソ「では私はこれで失礼いたします。店舗運営が本格的になりましたら報告ください。

一度店舗や倉庫、商品の確認などを行いたいので」

鬼「それではこちらも担当はエリーゼに任せるわ。なんかあればその都度報告頂戴。

ソフィーとの窓口なんかも任せる。仕事がだんだん増えてくけど頼むよ」

エ「了解、そのためにいるから任せてよ」

鬼「ではソフィー、これからもよろしく」



コンコンコンコン。


鬼「あんだ~!?今日は千客万来だなオイ。今度は誰よ」

エ「はいはい、今行きますよ~」


客の応対はエリーゼに任せるか。どうせ大した客でもあるまい。

さて、どうするか。ソフィーを見送ってそのまま魔族界に行ってもいいかな?


エ「キリュウ、ちょっと来てよ!大変!」

鬼「おー、前はその役目はエルトの仕事だったんだがな。今度からはエリーゼに変わったな」

ア「大変と言っているが…どういう方向に大変なんだろうな?」

鬼「炎錬工房も来たし…ここにそれ以外の吉報を持ってくる心当たりあるか?」

ア「…すまんな、全く思い浮かばんわ。という事はメンドクサイ方向に大変という事か」

鬼「それ以外無さそうだな」


玄関にいるのはエリーゼ、さらにもう一人招き入れた覚えのない客が二人。

しかも、これはこれは…エリーゼに引き続き最近は懐かしい顔シリーズでもやってんのかな?

入ってきた二人は自分…というよりもエリーゼを見てビックリしているみたい。

そらそうだろ、法聖騎士団でバリバリやっているはずの友人が縁を切ったはずの自分の所にいるのだから。

いやぁ…喋りかけるのも憚られる位驚いてやがる。もう…帰ってくんないかな…

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