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五話目

さてと、街では一悶着あったがなんとか無事に教会まで到着だ。

ここの教会員にもえらくふざけた態度を取られてから本当ならこの建物もかち壊したい!!

がだ、これ以上面倒事もそれはそれで勘弁だ。さて、こいつの目的は神玉だったな。


鬼「おい、神玉になんか用事があんのか?」

ア「あそこに私の兄弟が宿っている。一応復活の御挨拶をな。あいつ等の驚く顔が見たいのだよ」

鬼「あれは建物の一番奥だったな。素直に通してくれりゃ楽なんだがな」


教会の中に入るとそこにはおそらく鬼以上の契約者の皆さんがずらりだ。

実力行使かこらと睨みあっているとここの教会長の例のじじいが出てきた。

また、この憎たらしい面だ。あいも変わらず無契約者の自分を見下したような目をしやがって。


マ「街の境の門を壊し、守備隊の職務の妨害。連行の拒否。

無契約者のくせにえらく調子に乗っておる様じゃな」

鬼「お~いいねぇ爺さん。その人を見下したようなその面。

…全力でぶん殴りたくなる」

教「教会長になんと無礼な口を!」

マ「まぁ、かまわん。門をどうやって壊したかも気になるしな。

流石にこの人数の契約者にはどうにもできまい?」

鬼「なぁ、アレイス。ここに居るのはどういうランクかな?」

ア「…鬼がほとんどだな。何人か龍がいる。聖は無し。我々も甘く見られたもんだな」

マ「なっ…鳥が喋った!?貴様魔族と共にいるのか!?どこまで落ちぶれれば気がすむのじゃ!?」

鬼「くっくっくっ…お前魔族呼ばわりされてんぞ?」

ア「なんと無礼な…神と魔族の区別もつかんのか」

マ「もう良い、捕えろ!魔族まで連れたとあらば生死は問わん!」


教会長のお言葉で契約者の皆さまは武器を構え、戦闘態勢は万全だ。

しかし、この人数に龍が数名か。流石に不安なんだがなぁ…


鬼「なぁ、さすがにちょっと怖いんだけど?」

ア「何を臆病な事を…ではこちらも防具を展開させよう。私も鎧に戻るぞ」


それだけを言い残しアレイスの姿は消えた。

おいおいおい、一人は怖いよ!?

しかし、不安はすぐに払拭することができた。

アレイスが消えた瞬間、服の構成が瞬時に変わったのだ。

レザー製の服から鉄製のような全身を覆うようなフルアーマーだ。

しかし、素材は何だこれ?重さがさっきとほとんど変わらないんだけど?

一瞬のうちに装備が変わったため周りの皆さんも動きを止めて警戒してる。


マ「何をしておる!?相手は何も武器を持っておらんのだぞ!?」

鬼「うわぁ、素手ってやっぱりバカにされんのね」

ア「おい、お前は一歩も動くな。相手の攻撃をかわすな、防ぐな」

鬼「ああ!?何言ってんの!?」

ア「分かりやすく力の差を教えてやればいい」


そう言われても、怖いんだけど!?この中には龍もいるんでしょ!?

一瞬の躊躇がアレイスの指示通りにする羽目になった。

素手の自分に皆さま手に持つ武器で突っ込んでくるんだもの。

一瞬死も覚悟したが、心配はなさそうだ。


ガン!ギィィン!ドォン!バン!


おおよそ表現できる擬音をあらかた出し尽くして契約者御自慢の武器は鎧に傷すらつけていない。

それどころか当たった衝撃もほとんど感じなかったけど…

流石神様自ら作った鎧。防御力は折り紙付きだな。


マ「な、何でじゃ!?これだけの契約者の攻撃で何故あの鎧は傷一つつかん!?」

教「そんな…あれの素材は一体何なんだ!?あれだけの防御力聞いたこともない!?」

鬼「さて、こちらの力が分かったら通せよな。もう無駄な事はすんなよ?」


気分的にはモーゼの十戒って所か。

あまりにも訳の分からない現象のせいで歩く自分を無意識に避けてるし。

戦闘意欲は粉々に砕けたを言っていいね。

ただ、奥の扉に差し掛かった時にまだ一人戦闘を続けたい馬鹿者がいまして。


?「まて!その先には神玉の間があるのだぞ!通すわけにはいかん!」


一人の契約者が自分の前に体を使い通せんぼをしている。

まだ、やる気ある奴がいんのかよ。面倒だな。


鬼「あれ見てもまだ続ける?疲れる事はやめようよ」

ギ「ふざけるな!私は剣龍ギデオン・パーシー!龍ランクの攻撃を耐え切れる鎧などありはしない!」

鬼「あそ、じゃあお好きにどーぞ。一手は受けよう」


自分の一言があまりにも頭に来たんだろう。背中に背負っていた大剣を構えだした。

刀身だけで1.5m位はありそうなでかい剣だ。重そう…

あっちは重さを生かして上段からの切りつけ。狙いは肩辺りかな?

おお、顔面はえらくおっかない顔してんじゃないのさ。

まぁ、龍ランクだからね。プライドも高そうだし。

こっちは余裕を見せて両手を広げ、カモン!という状況だ。

一切防御態勢を取らないもんだからあちらさんの怒りに油を注いだらしい。


ギィィィィン!!!!


大剣と鎧がぶつかり甲高い音を上げながらも、こちらに一切ダメージ無し。

両手を広げながらもかなりおっかなかったんだけど…

本当にすげぇのな、この鎧。しっかしこの人も笑えるような驚き方をしている。

目見開いてもうこれ以上開かないよって顔しながらこっちを見てる。

そのせいで動きが止まり、扉に入れないので少々動いてもらおうか。


鬼「おい、そこどけ。用事は終わったろ?」

ギ「………」

鬼「放心状態かよ…一発位いいか。邪魔だし。せーのっ!!」


人生で初めて殴った人の顔面。ただ、ガントレットをしているせいで感触は分からなったが…

殴られた剣龍君。名前は…どうでもいいや。左に吹っ飛び壁に突っ込んだ音だけは聞こえた。

まぁ、死んでは無いだろうが…いいか、死んでても。自分殺そうとしたし。

正当防衛という事で。


鬼「さてと。じゃあ御兄弟に挨拶に行くか。アレイス」

ア「いつ振りかすら忘れるほど久しぶりだ。あ~楽しみだ!」


自分らが扉に入った瞬間に契約者は吹っ飛ばされたギデオンの方に駆け寄っていった。

一応生きてはいるが、顔面の右半分ははれ上がり最早誰だかわからない。


契「そんな…龍ランクの攻撃も通らない鎧なんて聞いたことが無いぞ…」

契2「それに最後の攻撃。素手の一発がなんでこんな破壊力があんだよ。

防御力も攻撃力も凄まじいなんて…あいつ無契約者なんだろ?話が違うじゃねぇかよ」


契約者は全員先程の無契約者の力に怯えていた。

龍すら一撃で倒す攻撃力、そして龍の一撃すら耐えうる防御力。

ただこの場にいるただ一人が違う方向で怯えていた。

無契約者の力よりもその力が一体どこから来ているのかを。

事と次第によってはオディアス教を脅かすことになるのではないかを。

マルグリットのみが契約者とは違う冷や汗を流していることはこの場の誰も知らない。

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