四十九話目
闘人ギルドにこの依頼を出した時にある相談をした。
何処かどんちゃん騒ぎをしても問題のない場所を貸してほしいと。
色々都合を調節した結果、いくつかある契約者用の訓練所である闘技場を丸々一つ貸してもらえた。
そこは闘人ギルドに所属する契約者専用の訓練所だ。本来なら所属していない自分には貸しては貰えない。
まぁ、クライアントのわがままという事と何故かギルド長の理解を得て許可は出た。
鬼「あのギルド長も何考えてんだろうな。許可なんか出しちゃって」
ア「それをお前が言うのか?出なかったら困るのはこっちだろ?」
鬼「それはそうなんだがな。さてさて、どの位の契約者が食いついてくるんだろうな?」
ア「どれ位来ればお前の要望に応えれるんだ?」
鬼「そうだな…三桁はいってほしいよな。そんだけ来れば情報も相当流れるだろうし」
ア「三桁か。中々の重労働だなオイ」
鬼「それはそうよ。これの出来次第で今後どうするかマジで決まるからな」
ア「…まぁ、後は運を天に任せてという感じか」
鬼「オオ…これはまた…予想外だな…」
ア「…帰るかこれ」
予定をしていた闘技場は最早どう収拾をつけていいのかわからない程の人数で埋まっている。
三桁は欲しいといったが200か300はいるぞ。まさか、こんだけ欲の深い馬鹿共が集まるとは…
すべての契約者が入った時点で受付終了だ。入り口を閉じて参加者の皆様にご挨拶だ。
鬼「本日はお忙しい中参加いただきましてお疲れ様でございます!
今回の依頼人兼討伐対象のキリュウと申します!
本日の依頼内容は至極簡単、自分と戦い勝利すればここにある装備品を進呈しましょう!
素材は魔格8、破龍アブルート。価格にすれば数千万ディアはいくであろう一級品ばかり!
よろしいでしょうか?…アレイス、起きろ」
すぐさま鎧を展開、瞬時に戦闘準備は整う。いつもの如く、突然現れる装備品に契約者は驚く。
速攻で攻め込まれると思ったんだが…あれ?誰も襲ってこないんだけど?
鬼「えっと、誰も来ないんですか?これじゃあ始まらないんですけど…」
契「いやいや、こんな状態でどうやって勝利判定出すんだよ?一斉に襲い掛かったら報酬貰うんだよ?
そこら辺の説明もしやがれってんだよ」
鬼「あ~…そういう事か。どうすっかな。じゃあ…順番に行くか。誰かいの一番にって人はいない?」
周りを見渡すが、どうにもいきなり襲い掛かってくるような人間は居ないと。
う~ん…これでは中々進まないな。さて、どうしたものか…
?「誰も行かないのであれば我らが名乗りを上げてもよいかな?」
誰もが沈黙を貫く中、突如として声をあげた契約者が出てきてくれた。
我らというからには複数かな?一人を先頭にして後ろには5人。全部で六人か…
鬼「名前、聞いてもいいかな?」
ギ「ギルモア・カウグリア。ギルモア聖戦団団長を務めている」
鬼「聖戦団?偉くごつい名前じゃなの」
ギ「なんだ、お前は戦団の事も知らんのか?」
鬼「そらそうでしょ。闘人ギルドに所属してないんだ、仕組みなんか知る訳ないだろ」
ギ「闘人ギルドには所属単位が二つある。個人で登録している者、
もう一つが二人以上の複数で登録している者。こちらの方には契約者同様ランクがつけられる。
人、魔、鬼、龍、聖。オディアス教と同じだ。戦団名に入れるのを義務付けられている」
鬼「という事はアンタの戦団は最高ランクという訳か。そらすごい」
ギ「槍鬼はバレル・グインとランディス・キール。弓鬼の二人はマリル・カリーテと妹ののサリル。
法龍のフェリル・ドータ。我が戦団の仲間だ。私は剣龍だ」
鬼「わざわざランクまでご丁寧にどうも。ではこちらも。キリュウ、名字はなしだ」
団長が剣、槍が二人、弓が二人、最後の一人は法神か。
最初が最高位の戦団て訳か。そらこちらとしても願ったりだ。
鬼「では最初は彼らでいいですかね?後の方は適当に順番決めといてくださいよ」
ギ「最初にルールを確認しておこうじゃないか。終わってからこうではなかったというのも馬鹿らしい」
鬼「それもそうですな。勝負はお互い戦闘不能になるか降参するか。それでどうです?」
ギ「ああ、それで構わん。で、報酬は?」
鬼「一戦団、それか一個人につき一つ。それでどうかな!?皆さん!?」
問いかけに対しては特に異議は無しと。
戦闘に参加しない他の契約者達はある程度距離を取り観戦状態だ。
意外にも観戦者達の表情はかなりシビアなものだ。多分、自分の実力をしっかり見極めようという事か。
ではしっかりご覧いただこうか。自分の力というものを。
鬼「では始めましょうか。あんまり時間もかけられないし」
ギ「ほぅ…我らの名前を聞いてもえらく余裕じゃないか。それにお前ひとりなのか?
仲間等は居ないのか?」
鬼「いないいない。こんな得体のしれないのと組むような人間なんかな。では…アレイス、起きろ」
アレイスに問いかけ、鎧を出しこちらの準備は万全だ。
噂もそれなりに回っているのか、突如出てきた鎧へもそこまでの反応は無しか。
それはそれでつまらんのだが…まぁ、評判は上々だな。
その証拠に鎧を出した瞬間、戦団の連中マジになりやがった。
鬼「では出血大サービスだ。先手はそちらに譲るよ。どこからでもおいで」
ギ「弓、足を狙って撃て!魔法は一番強力な奴をぶち込め!時間はかかってもいい!
近接部隊は私と一緒に止めだ!総員戦闘開始!」




