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三十九話目

エルト工房に無契約者を城に連行しようとするも失敗。

あまつさえ部下もボコボコニされ、這う這うの体で帰る事になってしまった撃龍マイケル・クルオス。

魔族課素材係。所属は騎士団ではなく守備隊になっている。

マイケルは騎士団所属だが今回の相手が実力不明の為魔族課の要請を受けて今回の仕事を請け負った。

しかも、龍が二人に鬼が四人。それこそあいつが討ち取った魔格8に当てる戦力としても遜色がない。

それが、連行どころか返り討ちにってしまったのだ。

魔族課の課長には書類で報告は済ませたが…後もう一人報告をしなければならない人間がいる。

というより呼び出されて報告しろと言われているんだが。

城内にある自分が所属する撃聖騎士団団長がいる執務室だ。

アクアビス国撃聖騎士団団長ゴットフリート・フライベルク。

五騎士団のトップ五人の一人だ。

部屋の中に入り、団長の前に立つといつも言い知れぬ恐怖感がこみ上げる。

顔は優しく微笑み、団長の使用武器は一m弱の長さの二本の双鞭だ。

それは近くの壁に掛けてあり戦闘状態ではないのにだ。

聖という人間の立てる最高位の契約者が持つ存在感とでもいうのだろうか。


ゴ「ではマイケル君報告を聞こうか。龍二人に鬼が四人の戦力で倒せなかったという無契約者の話を」

マ「ハッ!報告に会った工房に行き、例の無契約者が居ましたので彼を魔族討伐の本人と決定。

城に連行しようとした所、拒否の意思を示しましたので数度にわたる通告をしました。

それでも拒否を続けるのでやむなく実力を行使しましたが…」

ゴ「逆に撃退されてしまったと…彼の実力はどうだ?本当に武器を持たずに戦うと?」

マ「噂通りでした。拳や脚による打撃、それのみです」

ゴ「噂ではさんざん聞いたが…本当にそれで戦うのだな。

それであの攻撃力か…聞いたぞ。派遣されたお前達の防具は修理ができるかどうか分からないと。

騎士団装備課の連中も首をかしげておったな。あれらは魔格6で作られた装備品。

それらがあそこまでダメージを受けるなんてと。一体何と戦ったのかえらく興味津々だったぞ」

マ「申し訳ありません、まさかあそこまでの力だったとは…」

ゴ「まぁ、お前達が無事ならそれでいいのだ。防具はあくまでも道具。

お前達の命には代えられんて。しかし、本当に素手でそれだけの戦闘能力か。

いや、この際戦闘スタイルは問題ではない。彼の力の元が分からん。

オディアス教の五神以外となると…たしか妖族も独自の神を持っているな?」

マ「はい。分かっているのがアゴン族の獣神ビストガン、ブライ族の闘神ガイアス、

キルド族の魔神ドバク。この三つの神になります。

これらはあくまでも名称が分かっているだけで、どのような力を有しているかは分かっておりません。

獣神が自分の信奉者を独自の力で守っているという位しか判明しておりません」

ゴ「だが彼は間違いなく人間族だ。そうであろう?」

マ「間違いありません。生まれ故郷、両親、友人関係すべて出産時まで遡れる記録があります。

その点は間違いないものだと断言できます」

ゴ「だが、ただの人間が何の契約神も持たずにそれだけの力を有することなどできるのか?

いや、それはあり得ない。であるならば彼は生まれた時から化け物だという事になる。

それに教会に来て儀式を受ける必要性すらないはずだ。それならば儀式後に力が覚醒したのか?

何がきっかけだ?…駄目だな、疑問が全く尽きない」

マ「そうなると妖族の神との契約もどうでしょうか?

何の力も持たない人間が魔族界を無事に進んでいけるとは思えませんが…」

ゴ「それもそうだな…どうしたものか。彼の事は各騎士団でも注目の的でな。

それぞれが興味を持っている。今回の要請で槍聖騎士団が人員を出したのもそこら辺だろうな」

マ「それで今後はどうするのですか?これ以上アブルート絡みで嫌疑をかけるのは難しくないですか?

今回の戦力はアブルート出現で出兵してもおかしくない戦力です。彼はその戦力に力を示しました」

ゴ「いや、初めから彼の力を疑っている者などおらんさ。城に連行して話を聞く口実が欲しかっただけだ。

だが、今回の事で益々彼の話が聞きたくなったな…さて、次はどうしたものか…」

マ「我々騎士団の人間が行っても大人しく話してくれる訳もないでしょう」

ゴ「今回の件は彼にしてみれば自分の仕事にケチをつけたのも同じさ。誰だって憤慨もするさ」

マ「では当人以外からの情報を探る必要があるかと」

ゴ「やはり家族友人辺りが妥当か…その辺を探ってみるとするか」


この報告を受けて居る頃、城内では話がそれこそ光速かというスピードで回っている。

龍二人に鬼が四人、無契約者にボコボコニされ追い返される!!

このタイトルで話が駆け回り、それこそ騎士団から中で働く一般職員までもが知る事となった。

ケガを負った契約者、ボロボロで修理に出された防具や武器の数々。

それを見た城内の人間が話を聞き、広め、その後には城外に漏れていく。

もうこうなると噂が広がるのはもう止まらない。

中には騎士団が殺されてしまった、という内容の話まで出ている始末だ。

噂が伝わる際大きくなるのは多少なら認めるが…人殺しは勘弁かなぁ。


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