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三十六話目

工房はエルト、店の方はバッカス。なんとか人員面はクリアだ。

あとは目標の店の建築だ。まずは建築系の工房を探す、そこからか。


鬼「所でおっさんてさ、顔は広い方なの?」

バ「広いかどうかは知らんが…付き合いは大事にしてる方だ。それがどうした?」

鬼「建築系工房でさ、仕事を頼むのに良いとこと知らない?」

バ「ギルドで紹介を受けなかったのか?それが一般的だが…」

鬼「最大手周辺のいくつかの営業受けたんだけどね。どうにも感触がね…」

バ「ああ、そこら辺は確かにな。最大手というプライドなのか驕りなのか」

鬼「で、心当たりはあんの?」

バ「ワシが昔から付き合っている工房でいいなら。そこならワシが言えばすぐに仕事を始めよう。

それでいいか?」

鬼「理解した。設計なんかはおっさんに任せるから好きにしてよ」

バ「ほぅ、いいのか?ワシに任せても」

鬼「エルトは工房にかかりきりになる悪いけど店に関してはおっさん任せになる。

悪いけどバタバタと忙しくなると思うから頼むよ」

バ「分かった、手配しよう。予算の方はどうなんだ?」

鬼「三千万から三千五百万」

バ「ふむ、資金面では充分という訳か。ではワシは工房の方へ行ってくる」


バッカスは知り合いの建築系工房へ。暫くは打ち合わせで忙しいだろう。

店方面はこれでいいだろう。後はおっさんが上手くやってくれるだろう。


ア「しかし、ギルド側も結構無茶な手段に出たものだな。

言い掛かりで一つの店を止めるとは…この情報が回ればギルドへの信頼が揺らぐぞ」

鬼「…それでも自分が欲しい、か。

自分としては組織から言い掛かりをつけてでも欲しいというのは出回ってほしいもんだね。

自分の価値がどんどん高くなるのは好ましい。行動を起こすのもやりやすくなる。

しかし、自分が契約者より弱いと思われているのは胸糞が悪いな。

魔格7を数体狩り、魔格8を一人で倒したのにだ。

未だにこの国の連中は何処かの契約者と組んで戦ったと信じている奴も居るしな。

正体を明かす気はさらさらないが…力を持っているというのは知らしめないとな」

ア「知らしめるのはいいが…何をするのだ?」

鬼「そこよそこ。魔族狩っても誰も見てないもんだからいちゃもんつけられるのよね…

どうすっかな…」

?「すいません、ここの工房の責任者の方はおられますか?」


エルトは工房で作業中だ。という事は声は聞こえんだろう。

あ、そしたら自分が対応しないとダメか。なんだよ、めんどくせぇな。

扉の外には6人立っていた。揃いの鎧や防具、更には武器も装備している。


鬼「今エルトは作業中なんだけど…どちらさん?」

?「私はアクアビス国守備隊魔族課素材係のマイケル・クルオスと申します。

では貴方がキリュウさんですか?」

鬼「そうだけど…魔族素材課?何それ?」

マ「騎士団及びギルドの人間が魔族を狩り得た素材。これが違法性のある手段で得られていないか。

またその後の素材の流通や取引が法に則っておこなわれているか。

魔族の素材絡みの案件を取り扱っております」

鬼「うわ、その中にさらっと騎士団の名前が入るんだ」

マ「以前にありましてね。騎士団の名前を使ってギルドの契約者から素材を巻き上げたというのが。

そういう事が起きますとギルドとの関係が悪くなりますので我々で取り締まっております」

鬼「はぁ…それはいいんですがそんな役人が家に何の用ですか?」

マ「今回貴方が狩られたアブルート。

この件で貴方には違法な行為でこの魔族の素材を得たという嫌疑がかかっております。

そのために城において取り調べを受けていただくため、御同行お願いいたします」

鬼「……え、まさか自分?」

マ「貴方が狩った張本人であればそういう事になります」

鬼「おいおいおい、なんだよそれは!?」

マ「貴方の今の契約状況は五神に選ばれず、無契約状態です。

という事は貴方の保有する力は契約前の子供と何ら変わらない筈です。

その状態で一体どうやって魔族とやり合うのですか?

貴方には他の契約者からの素材強奪の嫌疑がかかっております。

嫌疑が晴れるまであなたには魔族界への狩猟の禁止。

それに伴い工房で行っているアブルート関連の作業もストップしていただきます。

アブルートは嫌疑が晴れるまで国で証拠として保管いたします」

鬼「何を今更…こいつを自分が狩っていないというのか?」

マ「嫌疑の内容はそのようになります」

鬼「何ともアホらしい事を…」

マ「…ほぅ、国の決定をアホだと言うのか貴様は。」

鬼「そらそうだろ。ちょっと考えれば分かる事じゃんよ。

魔格8を狩るような契約者からお前らの事で言う所の無契約者がだ。

どうやって奪うんだよ。力づくでできないならどうすんだよ」

マ「相手が人間である騙す、という行為可能だ。言葉を使い、情に投げかけ、相手を騙すという事が」

鬼「仮にそれやったとして何で自分が訴えられてないんだ?そこを考えろよ。それともう一つ」

マ「まだ何か文句をつけようと言うのか」

鬼「あんた名字があるんならランクは何よ?」

マ「撃龍。私のランクだ」

鬼「あんたは龍か…アレイス」


他の契約者のランクを知るためにアレイスに鳥になって体から出てきてもらう。

そういえば最近こいつ出してなかったな。

急に現れた黒い鳥に役人連中一瞬顔をしかめるが…

ああ、そうか。噂になってるんだったな、こいつも。

すぐに表情戻りやがった。つまんないの。


マ「それが噂の黒い鳥ですか。なるほど、本当に真っ黒なのだな」

ア「アレイスだ。一応自己紹介はしておくぞ」

マ「!?…人語を理解し、話すというのも本当か」

鬼「アレイス、お連れの甲冑姿の契約者のランクは?」

ア「鬼が四人に、龍はこいつともう一人か。結構な戦力で来てるな」

鬼「これな、これが自分が契約者ではないが魔族と渡り合える力を持つ証拠な」

マ「なっ!?なぜその鳥は我々のランクを知っている!?」

鬼「そこは一旦置いといてくれ。しかしだぞ?その戦力は何よ?

こんな一般人城に連れていくのにこんな戦力がいる?てね。

その人選をしたのがだれかは知らんが…そいつはかなり自分の力を怖がってんな」

マ「…それでもだ!貴様に嫌疑がかかっているのは間違いないのだ!

黙ってついてこい!」

鬼「こんだけ言ってもまだわからんてか!どんだけ頭硬いんだよ!

行かねぇっつてんだろ!その疑い自体が根拠なさすぎなんだよ!

大体そんな疑い、前に狩った魔族の時に来るべきだろうが!あの三匹だって魔格7!

充分疑いがかかってもおかしくないランクだぞ!」

マ「…これ以上反抗すると言うなら実力行使で行くぞ。

これが最終通告だ。黙って我々についてこい」

鬼「こっちもこれが最後だ。行かねぇ。これ以外の答えは無い」


自分の発言でマイケル以下六名、武器を構え戦闘態勢を整える。

それぞれが武器から契約神の力の供給を受ける。流石に全員が鬼以上。中々の迫力だが…


鬼「それでもアブルートに比べれると可愛いもんだ」

マ「何か言ったか?」

鬼「いやいやいや、何も。そうだな、こういう時に言う言葉を自分は一つ知っているよ。…表に出ろ!」

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