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二話目

この世界での生活も18年。いよいよ神との契約の儀式を受ける年齢になった。

この儀式は国の中央にある5神を祭る教会で行う。

この国では5神を頂く宗教がオディアス教というのが国教となっている。

あのデブと同じ名前なのが若干気にはなるがまぁ置いておこう。

魔族への対抗手段が現時点でこの5神による契約者以外ないのだ。

ゆえにこの世界で一番力を持っている集団ともいえる。宗教って怖いのね。

この国以外にも契約を執り行っていて契約者の管理などを行っている。

こんな機会でもなければ国中央等に行くことなどできないからそれなりに楽しみだ!

こことどんだけ待遇がいいのか見てきてやる。


フ「じゃあ気を付けてね。いってらっしゃい」

ダ「まぁ、痛い目に合うとかじゃないんだ。気負わずにな」

鬼「へ~い、行ってきます」


扉を開けて出てさぁ行こうと思ったのだが家の前には誰も集まっていない。

全員の家の中間にあるのが自分の家だからここに集合!としてんだが…

家の中でもう少し待つか…

家に戻り、扉のノブに手をかけた瞬間中で両親が話しているのが聞こえた。


フ「どうなるかしらね…できれば鬼以上にはなってほしいんだけど…」

ダ「そうだな、今よりいい暮らしに移りたいが…」

フ「でも私も貴方も人ランクよ。二親が人ランクでもそんな高位契約者が生まれるかしら」

ダ「ないわけではないんだ。期待しようじゃないか。あの子に」


思わずノブにかけた手をひっこめそのまま家の前をダッシュした。

あの二人の言いぶりがあまりにも怖かったんだ。

自分たちの暮らしのために子供には高位なってほしい?

ふざけんな!こちとらそんな事のために生まれて来たんじゃねぇんだよ!

ぶつけようのない怒りがただただ湧いていきてどうしようもなかった。

何のために生まれてきたのかを思い知らされてしまったようで…



結局集合に一番遅かったの自分だった。

あのままいつものグシャの丘まで走ってしまい、戻るのにも時間がかかってね。


ラ「お前の家の前集合でなんでお前が一番遅いんだよ」

鬼「悪い悪い。いろいろあってさ」

イ「まぁまぁ、もういいじゃない。集まったんだから行こうよ」

エ「そうね、ワクワクしてもう落ち着かないもの!行きましょう」


全員集合した所でとにかく出発だ。人魔と鬼との境の扉を超えていく。

この扉を超えるのは初めてで中にはもっと驚かされた。

地球でいう所の機械の様な物がチラホラとありやがる!

あれは電柱か?街の中には水道まである。機械を専門に討っている店もある。

この世界にも機械ってあんのか?にしたって自分らの街には何もなかったぞ?

扱いが違い過ぎないか?


ラ「うわぁ、これがソウルマシンか!初めて実物見たな!」

イ「鬼だとこれが街にあるんだ…凄いな」

鬼「え、これって有名なの?」

エ「あんた、知らないの!?」

鬼「いやぁ、何でと言われても…」

イ「これらは様々な生物や人間、魔族なんかの魂を原動力に動くソウルマシンさ。

人間の力よりはるかに強く、早く作業を進める事の出来るものさ。

ただ、量産されないから僕らのエリアには全くないけどね」


ここまで差があるともう驚くことに疲れて来たよ。

移動を続けて、更にに進んでいくとマシン自体に違いは無く普及度が上がっていく感じだ。

龍に行くと人魔とはもう時代がかなり開けるくらい発達度が違う。

至る所にマシンがあり、人がそれを当たり前のように使っている

しかし、これだけ数が有るならこっちにも少し回せよ。こちとら見た事もないんだぞ。

歩きながら気づいたのは周りに段々に似たような年恰好の奴らが同じ方向を目指しているのに。

ああ、こいつらも儀式を受けに来たんだな。

龍の街の一角にドーム型のデカい建物が目についた。


鬼「ここが教会か。でけぇな」

ラ「さぁ…人生を決めに行こうか」


中に入ると五つの武器の像が立っている。剣、槍、ハンマー、弓、本。

それぞれの神を表しているらしい。ある程度の人数が入ったところで扉が閉まり、中は静まり返る。

少し時間が経つと入り口とは反対方向の扉が開きそこから爺さんが一人出てきた。


?「アクアビスの将来を担う若き少年たちよ。

ようこそ来られた。私は今回の儀式を執り行う教会長のマグリス・オーダー。

今日ここに5神いずれかの神と契約し、その力を頂く。

諸君らの人生を決める重要な日じゃ。心して臨んでほしい。

契約の方法はここより奥にある神玉(しんぎょく)に触れる。

そこに君たちの今後が示される。よいかな?…ではこれより一人一人教会員が案内をする。

それに従うように」


そう言って爺さんは一人奥に消えてった。

玉に触れるだけか…それですべてが決まるってのもお手軽すぎでないかい?

こちとら今後の人生や親の期待やらいろいろ背負ってるってのに…

一人一人呼ばれて扉をくぐっていく。奥からは何の声も音も聞こえず、時間だけが過ぎていく。


ラ「なぁ、誰も出てこないけど…どうなってんの?」

イ「なんの音も聞こえない…」

?「お前達は4人で来たのか?」

エ「はい、そうですけど…」

?「では私についてきてくれ」


話していると教会員に呼ばれてとうとう順番が来たようだ。

扉をくぐると途端に奥の方からいろんな声が聞こえてくる。

喜ぶ者、悲しむ者、怒る者、慌てている者。

歩ている内に大きな扉の前に着いた。雰囲気的にここが目的地だろう。

中に入るとなんとも殺風景な部屋だ。多少の家具と中央に1m位のデカい玉。


マ「ではそこの四人、神玉の前に立ちなさい」


爺さんの言われるがままにとりあえず玉の前に立つ自分達。

この玉が今後の人生を決めるのかと思うと腹正しいやら、悲しいやら…


マ「では…儀式を始める。神玉に触れなさい」


各々がいろんな思いを胸中に秘めながら神玉に触れる。

振れて数秒後玉が光りだし、周りにいた教会員が一人一人の後ろに立ち確認する。

自分達にはただ光っているようにしか見えないが教会員は何かを判別して紙に何かを記入する。

最後に自分の所に来たところで光が消える。終わったと思った瞬間、教会員の反応がおかしい。


教「これは…何だ?何もないぞ?」

マ「どうした?何があったのだ?」

教「…三人の契約までは分かりました」

マ「三人?この子たちは四人だぞ?」

教「最後の一人…彼からは何の反応もありませんでした。

光の中に武器が映らず、ただ白く光るだけで…」

鬼「それはどういう…」

教「こんな事は前代未聞です。契約そのものが出来ないなど聞いたことが無い」

マ「…最後の君。もう一度触れないさい」

鬼「はぁ…」


言われるがままもう一度玉に触れてみる。光り始めて教会員が必死に光を凝視している。

光が消えてもう一度教会員はこういった。


教「やはり…何も映りません」

マ「…とりあえず三人には結果を教えて挙げなさい」

教「はい、ではまず君。名前は?」

イ「イゴルです」

教「君は撃神ホルホース、ランクは撃鬼。使用武器は棍です」

イ「鬼…僕が…」

ラ「やったじゃんかよ!ランクが上がったぜ!」

教「次は女の子の君」

エ「エリーゼです」

教「君は法神マリアス、ランクは法鬼。使用アクセサリーは腕輪です」

エ「アクセサリー?」

教「法神マリアスは魔法といった武器を使わない力です。

その力の使用を助けための補助用具がアクセサリーです。詳しい説明は後で行います」

エ「はい!」

ラ「すげぇすげぇ!二人とも鬼だぜ鬼!」

エ「うん!しかも法神…うれしい!」

イ「すごいじゃん!」

教「最後に君」

ラ「ラリウスです!」

教「君は剣神エバークス、ランクは剣龍。使用武器は両手剣です」

イ「龍…ラリウスが…」

エ「すごい…」

ラ「俺が…龍…」

マ「皆おめでとう。どうやら君たちは中々の高ランクの集まりの様じゃな…最後の君以外は」

鬼「どういう意味です?」

マ「…こんな事は初めてだが君は史上初の無契約者。つまり…神にも選ばれなかった人間じゃ」

鬼「選ばれなかった…」

マ「ではもう行きなさい、次の子が待っている。連れて行きなさい」

教「はい、では君たちこっちに来なさない」

エ「でも…」

ラ「いいから、行くぞ」

イ「う、うん…」


三人が職員についていくので自分も仕方なくついていくことに。

頭はもうごちゃごちゃだ。史上初?無契約者?なんだよ、それ…


教「君はもういいからここから出なさい」

鬼「え?」

教「契約者でも無い者がここに居てもやる事はありません。

この施設から出て行きなさい」

エ「そんな…ひどい!」

ラ「…行こう。どう言いつくろうともそれが事実だ」

イ「仕方ないよ、エリーゼ」


もう自分には何の言葉も聞こえなかった。

見下したような教会員の声も、勝ち誇ったような親友だった奴の声も、心配するエリーゼの声も。

これからどうすればいいんだ…

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