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カエル小説

最後の国のカエル

作者: リィズ・ブランディシュカ




 その国は最後の国だった。


 世界はなぜか滅びようとしていて、人間や他の種族はバタバタ倒れていく。


 それで頑張って生きながらえようとしていた種族たちは、力を合わせて、滅びにあらがった。


 皆を絶滅させようとしている悪と戦ったり、世界ごと引き裂くような大災害を防ごうとしたり。


 でも、それでも敵わない。


 みんなみんな、死んでしまった。


 最後に残った、その世界の住人は、一匹のカエルを除いていない。


 けれども、最後の時を迎える前にカエルは、別の世界からやってきた旅人に助けられたのだった。


 その結果カエルは、生きながらえる事ができ、たくさんの冒険をしながら寿命をまっとうする事ができた。


 そうして、長いカエル生を終え、死期が迫った時に、カエルは自分の世界に帰りたくなった。


 きっと戻っても何もない世界だけれどーーと。


 カエルは、最初からずっと助けてくれた旅の相棒と共に、故郷へ向かう。


 やはりその世界には、誰もおらず、何もなかった。


 けれど、カエルは自分がカエルではなかったことを思い出したのだった。


 生き延びるために何でもやった最後の国の住人達は、自分達の体を作り替える事で滅びにあらがおうとした。


 それが、カエルになる前の誰かだった。


 その誰かは、どんなものになるか選べたため、カエルになることを選んだのだ。


 いつか最後の国に来る前に生活していた、故郷に帰れるようにという願いをこめて。


 しかし、カエルは体をつくりかえるときの事故で、記憶を一部失ってしまっていた。


 だけど、死の間際になってその願いを思い出したカエルは、相棒に頼んだ。


 本当の本当に自分の生まれた国へ行きたいと。


 旅の相棒はその願いを聞き届ける。


 そしたら、自分の体をその世界の一部へと作り替えた、顔も知らない同郷の誰かと再会する事ができた。


 懐かしい思い出話に花を咲かせたカエルに、穏やかな眠気が訪れる。


 カエルは故郷で生き残りに会えたことを喜びながら、自分の寿命を迎えたのだった。



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