死霊の巻
戦闘、始動
──第二の銃弾、爆発までおよそ後30秒……
「どこじゃあ!? 早く出てこんかい!」
鷲上は敵の居場所を追い、遂にトンネルの端……崖の孤城までやって来てしまっていた……。
「……何じゃあこの部屋は?」
鷲上が飛んでいる最中、視界の端に映ったのは黒い扉……
…………そう、禁忌の部屋である。
「誰かおるんか? おるんやろ……一体何じゃ?」
「その扉から……離れて」
扉を叩いている鷲上の側から聞こえたのは、耳元で囁く男の声……振り向いてもそこには誰もいない。
……ぐいっ!
「おいっ!? 急に引っ張られっ……?」
「……やはり見えませんでしたか……残念です」
突然扉の前から引き離され、再度後ろを見るも声が聞こえるだけで誰もいない。
「まぁ……いいでしょう。とにかく、そろそろ爆発するので、ここから離れて下さい」
「……見えへんちゅうに! 幽霊か!?」
「あ、そうでしたね……遂過去から来たもんで……」
「………は?」
見えない誰かはそう言うと、鷲上を掴んで班員棟の出口に走り始めた。
「何すんじゃい! ワシは狙って来ちゃるんを探し……」
「とにかく……あなたまで爆発に巻き込まれてはいけない! いい加減にしてください!」
トンネルに明かりが差しはじめた。もうすぐ出口に着いてしまう……。
「おい! 過去から来た……とか言う奴!」
「あ、申し遅れました。富士谷です……富士谷で結構です」
「んじゃ富士谷さんよ! あんた一体私をどこに……」
「……出口です」
富士谷の言葉と同時に、2人はトンネルから地上へと
出て来た。
「ここはやはり……明るいですね」
……ドーンッ!
富士谷が何かを言いかけたその時、トンネルから爆発音の様なものが鳴り響いた。
「……!? 二発目っ!?」
鷲上は後ろを振り帰り、そして驚いた。1kmくらい先の方からここまで、地割れが続いて地下が見えているでは無いか!
「ここまで届くとは……何たる威力! さてはPW4!!」
「…………!?」
突然、2人の背中に何か冷たいものが走った……。
(地割れの奥から何かを感じる……? 何か光ってる……?)
地割れの中から藤谷が捕えたのは点滅する光……それも2つの……
「……まさか!? 伏せて目瞑れ! 富士谷さん!」
……ヒュンッ!
….…ピカッ!
「……危ねぇっ! ……遂に来やがったな!」
地割れの奥から放たれたのは閃光弾。間一髪で避けたものの辺りは白い光に包まれ、2人の視界は奪われてしまった。
……ズーンッ!
2人の見えない地割れの中から、禍々しいオーラを放ちながら、1人の男が近づいて来る……。
「……随分と遅かったものなので……私の方からお出迎えに上がったぞ……!」
「……来たな! W.C!!」
あれ? 富士谷は何故爆発のことを知ってるのかって?
え? 富士谷の真影は猪狩に移ったんじゃ無いかって?
はい、次回に乞うご期待。




