本部召集命令の巻
つまり、ルージュの伝言
グラグラグラ…………
零細達の会話がひと段落した時、突然部屋が揺れ始めた。
「何か来るよ」
結界を張っていた満が何かを悟り呟いた。
「余震か……?」
ザザザザザザ………
上から水が押し上げる音が聞こえて来る。津波がここまで到達したのだ。
「"クリスタル・スノウ" 氷結せよ!」
冬香が天井に向かって何か放った。
「ちょっと冬香ちゃん……寒すぎ」
天井を見ながら満が凍えている。猪狩がもう一度天井を見ると、白いモヤが張ってあるのに気づいた。
「何よ〜! 水漏れ防止に凍結したのよ」
結界がモヤに触れているせいか、満は凍えながら場所を変えた。
「外にいる奴ら、死んだな」
戸愚呂が低い声でそう言う。
「またそんな事言う……」
「そんなこと? 本当よ」
いつの間に移動したのか、猪狩の横で満がかがみ込んでいる。
「でも、零細のシールドが意外に効いてる」
「意外とは失礼な……」
零細の保護結界のおかげで、津波の被害は甚大とまでいかない。だが津波による影響で、零細に更なる負担が掛かる。
「そう言えば零細……お前が言ってた予言者、それに、体力を与える人はどこにいるんだ?」
猪狩は思い出してそう尋ねた。
「ああ……今からその話をしようと………」
「……本部にいるわ。ここから20km位離れた所」
零細に代わり冬香が全て説明してくれた。
「ここは私達の集合場所。因みにA.Fは300人で構成されているの」
1班6人換算で、50班程に分かれている。其々、零細達同様、各々の隠れ家が存在するのだ。
「今、敵の攻撃受けているでしょ? さっき本部からの緊急命令が来たわ」
「……命令?」
「猪狩弘を『連行しろ』とな」
凍える満にお湯を渡しながら戸愚呂がそう言う。満は何やら慌ててお湯を跳ね除けた。
「……熱い」
二人が同時に、静かに呟く。
(……………?)
「……ちょっと黙ってて戸愚呂ちゃん」
気まずそうに冬香が呟く。
「連行……? どういう意味で……」
「隠しといた方が良かったのに……」
「つまり本部は、"ホンモノの猪狩弘"かどうかを確認するつもりなのだ」
(あれ? 俺って信頼されてるはずじゃ……)
「俺達は疑っていない。本部は……一ノ瀬の再来もあり得るからな……」
「つまり、あなた方が僕を証明すると?」
「そうだ。そのために本部へ行く」
零細が天井を指差す。
「私達にはこれから、大仕事があるの」
「アンタを連行する間、追跡を避ける必要がある」
お湯を注ぎ直しながら満が言った。
「奴らはどんな手を使ってでも、アンタを狙ってくる」
「下手したら俺達も、お前も死ぬ」
戸愚呂は半ば脅す様に、猪狩に向けてそう言い放つ。
「30分あれば着くわ。車は使えないし、緊急事態で助っ人も来ない。頑張ろう!」
皆が支度に取り掛かる。支度が終わっているのか。満は既に扉の前で待機している。
「12時に出る。奴らのことだ、必ず探知して来る」
ーーーーーー猪狩弘連行作戦まで後10分ーーーーーー
もうすぐで、オオバケ!のpv500超えそうです。
感謝感激雨嵐!(わかる人いるかな?)
最近90年代JPOPにどハマり中です。ミスチルとか安室奈美恵とかTRFとかglobeとか……。
昔の人って感性豊かですよね。歌詞がなんかこう……胸に響きます。
サイドストーリーの「阿呆鳥」も宜しく。
オオバケ!で富士谷登場予定……?
乞うご期待!
それでは、また次回お会いしましょう!




