第十六話 古い友人
次の日、呪いを解く作業は昼からなのでもう一人、知り合いに会いに行くことにした。
俺は道場の中に入る。
中には一人の少年が座っている。
前に会った時は三年前で、その時は12歳だった。
少年はこちらに気が付き立ち上がると近付いてきた、背も大きくなったし、体つきも前よりもごつくなってる。
「お久しぶりです!」
「あぁ、久しぶり勇気」
勇気は俺に木刀を渡してくる。
「お手合わせよろしくお願いします!」
「あぁ、一試合だけやるか」
俺は木刀を持ち構える。
勇気も構えており、前と比べて構えに隙がなくなっており強くなったと思う。
「やぁぁ!」
勇気が突っ込んできた、中々のスピードだ。
だが、とらえられないスピードではない。
振ってきた攻撃を俺は受け流して、そのままカウンターで剣を当てようとする。
「っ!」
しかし、ギリギリのところで避けられた。
「前よりも強くなったな」
「はい! あれから毎日、鍛練してますから!」
勇気は構え直し、さっきと同じ攻撃パターンで突っ込んできた。
「同じ手は通じないぞ!」
俺は構え直し、また同じカウンターをするが今度は勇気はスライディングで避けて、俺の後ろをとる。
背中はがら空きだ。
「もらったぁ!」
「っぅ!」
ぶつける位置を予測して後ろを向きながらを剣で攻撃を防ぐ。
「えっ!?」
すると、勇気は同様で隙を見せた。
「隙あり」
俺は勇気の横腹に剣をぶつける。
「……負けたぁぁ!」
悔しそうに勇気は頭をかいて、ジタバタと悔しそうに暴れる。
その光景が面白くて俺は笑ってしまう。
「あはは! 惜しかったな!」
「本気だしてないですよね!」
「まぁな」
「くそぉぉぉ!」
また、悔しそうに体をくねくねさせる。
「相変わらず、面白い奴だなぁ……まぁ、それはそれとして、俺が勝ったついでに頼み事がある」
「むぅ……何ですか?」
「それは―――」
俺は勇気に頼み事をして、飛鳥の待ってる場所に向かうことにした。
ーーー函館ーーー
憲剛と雨はパトロールを終わらせて基地に向かって帰っている。
憲剛は雨に話しかけた。
「それにしても、一気に賑やかになったよな」
「うん、7人も増えたからね」
「あぁ、食料問題もどうにかしなきゃなぁ」
会話をしていると俺は後ろに気配を感じたので振り返る。
「ん? どうしたの?」
「いや、なんか人の気配がした」
「あまいな」
すると、後ろから耳元でささやかれ、俺と雨はビックリして、声の主から距離をとり顔を見る。
声の主は白銀の男だった。
「……何者だ」
「俺はエル、土星からの侵略者だよ」
白銀の男は不適に笑う。
寒気がした、なによりも理解してしまった、俺はエルには勝てない。
俺は雨の方を見ると、同じく勝てないと理解したみたいだ。
なら、とる行動は1つだけだ。
「逃げるぞ!」
俺と雨は別れて逃げることにした。
これをすれば少なくともどちらかは助かる。
だが、そんな考えは甘かった。
「ぐっ!?」
横からチェーンが飛んできた。
俺はそのチェーンを避けるが、チェーンは地面にバウンドして軌道が読めない動きをする。
「っ!」
チェーンを勘で避けながら、使ってる相手を見ると、フードを被ってるので顔がよく見えない。
すると、雨の背中があたる。下がりすぎたようだ。
「逃げるのは無理だな」
「えぇ」
チェーンの動きがとまり、フードを被ってる人間はエルの隣に立つとフードを外した。
「……え? 雲ちゃん……?」
私はビックリした。顔には火傷の跡があるが、分かる、あの子は私の親友でずっと探してた雲ちゃんだ。




