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第十四話 事情



―――1時間後―――

「ふぅ……」


戦いが終わって少し経過した。


「んっ……」


お嬢様の目が覚めて、すぐに立ち上がろうとするが痛みで立てない。


「動かない方がいいよ。あばらの骨が折れてるから」


すると、すぐに隣にいるホープが質問した。


「あの、私の名前はホープです。貴方の名前は?」


「……私の名前はアリスよ」


「じゃぁ、私を拐った理由はなんですかる」


「それは……」


言おうかどうか迷ってる様子。あまり考えるようなら、もう少し痛め付けようか鎌を握る。


「カーラさん、駄目ですよ?」


ホープに言われたので辞めた。すると奥から人がやってきた。


「お疲れ」


優季が赤い髪の男と一緒にこちらに来た。


「ん? そいつは敵なのに拘束してないがいいのか?」


「あぁ、和解した」


「お嬢様、こいつに全部、話ちゃいました」


男はアリスに謝罪した。普通は機密を喋ったら極刑が妥当なのだが、めちゃくちゃ軽いな。


「もう……貴方と言う人は……」


だが、アリスは呆れた様子を見せてこちらに体を向ける。


「すいませんでした! どうか仲間は見逃してください!」


アリスは頭を深く下げた。


中々、位の高い人はプライドが高く謝らないし仲間なんて替えのきく道具としか思ってない連中が多いので珍しい。


ホープは突然の謝罪に慌てた様子だ。


「いえ! 私は大丈夫なので! 優季さん達も大丈夫ですか?」


「おう、大丈―――」


「少しは厳しくしなさい」


いつの間にか来ていた雨に優季は後頭部をチョップされた。


そして、その光景に憲剛は笑ってる。


メイドと上半身を来てない変体も来たけど。


「いって! 別にいいだろ!?」


「まっ、いいけど」


「いいのかよ! 叩かれた意味!」


と奥は騒いでるがホープは話を進める。


「優季さん達も許してくれたので、貴方の星の話を詳しく聞いてもいいですか?」


「はい」


アリスは話を始めた。


「土星の方からの指示でホープ様とアルカンシエルの魔同書を知る人物の回収を言い渡されました」


「えっ! 土星がなんで!? 水星と土星は昔からの同盟関係じゃないですか!」


「……理由は分かりません。ただ、従わないなら私達の星を攻撃すると脅されました」


水星と土星が戦ったらほとんどの確率で土星が勝つ。理由は強いからだ。


特に土星に居る『エル』と言う名の土魔法の達人が居ると耳にする。


しかし、水星にはそういう魔法使いは居ない。


「でっ……でも、なんで貴方が? 普通、こういう任務は兄とかがやるのでは?」


「いま、兄様方は別の星に行ってて不在なんです」


そっか、兄様が忙しいのはどの国でも同じなんだ。


「それで、仲間と一緒に来たのだ」


アイリの話は終わる。


「あの……この後はどうするですか?」


「……水星に戻って失敗したって報告しますわ」


アイリは顔は辛そうだ。もしも、失敗したと報告したら、その瞬間に土星が攻めてくる可能性もある。


場が静まり誰も口を開かない。


だが、この状況で優季が口を開いた。


「俺らの所に来ないか?」


「「「は?」」」


全員が優季の言葉にビックリした。


「ばっか! そんなお金ありません!」


雨がお母さん口調で怒る


「怒るなよー、きちんと考えてるんだから」


「いっ、いいんですか?」


アイリがビックリした様子で聞く。


「もちろん、二つ条件がある。一つはモンスター狩りを手伝うこと。もう一つは土星の件を俺らに依頼することだ」


「依頼……?」


「あぁ、達成報酬は地球の援助で頼むわ」


「そっ、そんな、他にないんですか!?」


「ない」


優季は即答する。


「どっ、どうして、私達にそんなに優しくするんですの?」


アイリは戸惑いながら聞く。


「んー、助けたいから助けるじゃ駄目か?」


「え?」


「よく偽善者とか言われるけど、俺はとにかく助けたいんだよ」


優季は照れながら笑う。その笑顔には全くと言っていいほど、闇はなく眩しかった。


アイリは涙を流してこう言う。


「っぅ……助けてください」


「おう。絶対にこの依頼を完了してやるからな」

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