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第十一話 決着


『ファイヤー・ボール』


青い火の玉をこちらに飛ばしてくる、俺は横にジャンプして避ける。


火の玉は壁にぶつかると煉瓦を溶かした。


「やべぇ……」


「どうするんだ! 優季!」


青い炎は赤い宝石の中でも本来、才能と技術でわずかな魔法使いが使える魔法だ。


しかし、こいつは技術面を無視して才能だけで青い炎を使っている。


「魔法切れを狙う」


青い炎はものすごい魔力量を消費する。ならば、魔力が切れるまで逃げればいい。


しかし、その考えは甘かったとすぐに気付かされる。


『ファイヤー・アクセル』


男はすごい加速でこちらに一気に距離を詰めてきた。


「ぐっ!?」(その魔法も使えるのかよ!?)


俺は後ろに下がり距離を取ろうとしたが、炎使いの方が速かった。


『ファイヤー・ナックル』


炎使いは拳に青い炎をまとうと俺の腹部をめがけて殴りかかってきた。


「っぅ!」


俺は手に持っていたロキでガードするが、爆発して大きく吹き飛ばされた。


「ぐぁぁぁ!?」


そのまま、フェンスに直撃する。


「はぁ……はぁ……」


背中に激しい激痛がでてうずくまる。


「大丈夫か! 優季!」


「けほけほ……あぁ、ロキは?」


「俺は大丈夫だ!」


ロキを見るが、どこも傷ついてなく綺麗なままだ。


「その剣はなんなんだ?」


炎使いは俺に剣のことを聞いてくる。


「敵に弱点なんて教えるかよ」


「……まぁ、いい、剣は優秀でも持ち主の貴様は魔力もろくに使えない落ちこぼれだ。何も怖くない」


少し離れたところで炎使いは手のひらをこちらに向ける。


「……あはは!」


優季は突然、大笑いする。


「……なぜ笑ってる?」


「はぁー、はぁー、だって……本当に怖くないなら距離をとって魔法なんて使わないだろ」


「……最後の遺言はそれだけだな?」


炎使いの手のひらに魔力がたまっていくのを感じる。


「おいまて、遺言なんて一言も言ってないぞ?」


「そうか。ならば、何も言わずに死ね」


「そうかよ!」


俺は上着を男にむかって投げて、突っ込む、恐らく溜めに時間がかかる魔法だ。


なら、溜まる前に殴り飛ばす。


「……目眩ましのつまりか?」


炎使いは投げた上着をよけた。


なりよりも炎使いの魔法が溜まる時間が想定よりも早かった。


「『インフェルノ』」


「っ!!?」


大炎が俺を襲った。


ーーーー


「……死んだか」


俺はインフェルノの撃ったところを見るとフェンスどころか床すら溶かしていた。


あの距離でくらったら、人間なんて灰すら残らない、あまりに呆気なかった。


お嬢様と合流して邪魔物を排除したと伝えよう、だが、本当に伝えていいのか。


お嬢様は優しい方だ。そもそも、今回の作戦事態に反対派だった。


死人が出たと伝えたら酷く落ち込むのでは無いだろうか。


すると、後ろから肩を叩かれる。恐らく仲間が合流したのだろう。


俺は振り向むいた。


「がぁっっ!!?」


顔面を殴られ、次に腹部と打撃を直撃した。


視界が揺らぎ、前を見ると死んだはずの男が立っていた。


「なぜ、いき!?」


次に顎をアッパーされ、体が少し浮き上がるのを感じると、俺はそのまま気を失った。


―――


「はぁー、はぁー、危なかったぁぁぁ!!」


「ナイス判断」


俺の瞬間移動はもう一つあり、物と自分の場所を入れ替える魔法だ。


この魔法は今の俺の状態で使ったら、かなりの量の魔力を消費するので一回だけの魔法だ。


今回はロキの剣に魔力をストックしてたから、瞬間移動の魔法を二回使えたが同じことは出来ない。


「強かったぁ……」


それにしても、才能の塊みたいな男だった。


魔法の数は多いし、地球で『インフェルノ』を使える魔法使いはこの男と俺の知り合いくらいだ。


これで、魔法の制御を覚えていたら、俺がフルで戦えていても勝てたか分からない。


俺は男を拘束した。

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