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「人は人、自分は自分」 「顔は顔」

作者: ハヤシ

たまに考えることがある。「人は人、自分は自分」。大半は自分の身近な人間に言われる。父や母などに。「人は人」ならば「自分は自分」、理屈的には当然のことだろう。


30代前半も男、それが俺。身長は175㎝。経理部長をやり年収は六千万万円。自分で言うのもなんだが、スタイルはいいし会社も有名。

ただ、顔がだめだ。15年程前から彼女もずっといない。モテル方法などは調べつくしたが結局は顔。間違えてはいけないのはお金についてだ。お金はあっても実際は意味ない。

「人は人、自分は自分」。ならば「他人の顔も他人の顔」。当然のことだ。

しかしやはり辛い。俺は前世に悪いことをしたのだろうか?それとも神様の意地悪か、

「はあ、結局顔か」。

俺の両親は「人は人」と口癖で何度も私に言ってきた。正直両親の言い訳と思っていた。

しかしそんなことを覆す出来事が起きた。

それ高校1年の冬。ある一人の女性に一目ぼれした。

一瞬で分かった「運命の人」だと。人間気づいたら一瞬だ。自身も勇気もない自分が即座に連絡先を交換した。仲良くなって1カ月に告白。

結果、、、。「振られた」。振った理由は聞いてたが、ショックのあまり忘れた。当時から女性不振気味、人間嫌いになり毎晩泣いていた。

原因は何かと調べ見た結果「顔がいいか、金があるか」という結論にたどり着いた。もちろん性格などといったものも大切だが、顔と金がモテ理由の過半数を占めているため、正直普通で構わない。従って、天性に恵まれなかった俺の顔と高校生だからお金もなかったのが原因だろうと、結論を当時の俺は下した。「人は人」、「他人の顔は他人の顔」ならば「自分で稼いだ金はもちろん自分のもの」。告白から失敗し俺に失うものなど存在しなかった。

あらゆる資格を取り、大学にはあえて地方大学に通い、毎日勉強した。

そして年収一千万。貯金1億円稼いだ大学2年生の時に、1人の女性にアプローチをされた。告白もされた。幸せだった。幸せだった。1年間は。

毎日のように高級レストランに行き、ホテルに泊まる。「顔ではなく性格と金だ」と思っていた。しかし彼女は浮気をしていた。すぐさま探偵を雇い、ホテルに行く写真からあらゆる浮気証拠を撮った。彼女は、、、。もうわかっていた。結局顔だ。

女性不振は悪化。金はある。しかし女性は信頼できない。ついでにイケメンも。

30代今。経理部長をやりながら、企画部にも顔を出している。

私はどこで間違えたのだろうか。


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