16. 朝に弱いアリスちゃん
今後は週三回更新ぐらいで行きます。(多分)
応援してくれている皆には申し訳ないです。
今後も、よろしくお願いします。
6月7日。
日曜日。
日曜日である。
通常ならゴロゴローとして、太陽が南中を過ぎた辺りで「あー、一日を無駄にしたかもしれない…」と思いながらまた寝るのが普通だ。
少なくても俺にとっては普通だ。
では、今日はどうかというと…
最初は寝苦しさを感じた。
転がれない。
寝返りが打てないもどかしさからかもしれない。
もしかしたらサラサラした触覚かもしれない。
とにかく俺は目を瞬いて。
触れているのはサラサラとした髪。
仄かな明かりに照らされて漸く捉えられるようになった金色のブロンド。
感じているのは体温。
そして、可愛らしい吐息。
そう、アリスちゃんである。
なるほど。
寝転がれないし、どことなく違和感を感じる訳だね。
閉じたまぶたは穏やかな感じで。
可愛らしい唇からちょっとだけ涎が垂れてる、あどけないところもキュートだ。
ただね…
お兄さん思うんだけど…
男の人のお布団に転がり込むのはよくないと思うよ?
おかげでマイサンが大変なことになってるからね…
「はぁ…どうしたものか…」
妙に冴えてしまった頭を冷ますべく、そして今後のことに頭を悩ませつつ。
シャワーを浴びる俺であった。
ジュワー…
フライパンの上にといた卵を入れる。
そして、かき混ぜる。
エッグといったら、スクランブルエッグ。
俺はそう思っている。
焼かれた卵のフワフワな食感にトロトロした、まだ焼けていない卵の滑り。
白くなりきれない透明な卵白が残っているとGoodだ。
ケチャップでも、醤油でも行けるところがね…。
ソウルフードである。
ただね、「まだだ、まだ行ける」そう思った時にやめないと、卵そぼろになるのね。
現在卵そぼろになっています。
やりすぎた。
やり過ぎちゃったよ。
そんな、心持ちです。
…そぼろになってしまった…
そう、思っていたらアリスちゃんが起きてきた。
「お早うございます…」
ふらつく足取り。
寝ぼけ眼。
寝癖がピョーンと立ってます。
アリスちゃん、低血圧だね?
試しに図らせてみた。
椅子に座ってもらって。
バチバチバチ。
腕に巻いて、スタートと。
グィィィ…
閉められていくアリスちゃん、の腕。
「…これ、おじいちゃんとか、がやるやつですよ?」
コテンと首を傾けてるこの子何?
可愛いんですけど!
プスー
測定が終わってみてみると、
99/57 58
となっていた。
低いねこりゃ。
「朝ご飯食べたら、買い物にいくから」
「はい!」
はにかむアリスちゃんの笑顔は俺の生活の一部になりつつあった。
静かに過ぎていく日曜日の朝。
7時頃のことだった。
今日は新御徒町で、買い物となる。
実は聖ゲルトルード学園の制服は既に採寸していて、明日学校での引き渡し。
体育着、運動靴なんかもそうだ。
校内土足なので上履き不要。
教材も当日。
ノートとか、筆記用具があればなんとかなる…。
最悪、「お金だけ持たせといてくれれば…」というなかなかの行き当たりばったりな学校だ。
なんでも。知らない世界に飛ばされているので、常識も何も、生活させてみないと、わからないんだそうで。
確かにね…。
さらに、正直制服は要らないよねという方向で緩いんだとか。
一応指定があるだけで、着てこない生徒もいるとのこと。
爽やかエルフ曰く、それでいいらしい。
えっ?それでいいの?
今日の買い出しは、スマホである。
連絡手段を持っていると一応安心ですよ、と爽やかエルフから言われている。
ということで、やって来ました。
大手キャリアのショップ。
予約して来たわけだ。
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