1/1
プロローグ
神は俺の味方をした
空が暗くなった瞬間、雨が降り出した。満員電車が走る音と共にザーッという雨が降る音が混じる。
神は見捨てることなどない。俺はいつも神を信じてきた。
ふと、時計を見る。約束の時まで、後数秒というところか…。
電車は通り過ぎ、雨の音だけしか聞こえない。
静かな部屋と雨が降る外は、異様な差である。誰も話す事のない俺の部屋は、置物のように平然と時間が流れた。
ピンポーン
静寂の中、突然インターホンが鳴った。
神の到着だ。
すぐに鍵を開け、そっとドアを開けた。
「神、お待ちしておりまし………」
その瞬間、気が遠くなった。