プロローグ
息抜き程度に書きました。
暇つぶしにどうぞ。
轟純也は、誰もが認める完璧超人である。
勉強は出来てスポーツでは万能、顔は整っており、 誰に対しても優しく接して言われた事を言われた以上で完了させる。
エリート大学に通い就職先は超一流企業。
そんな人生の勝ち組の彼がゆういつ嫌っているのは、自分自身だ。
純也は目立つ。だがそれが嫌なのだ。
目立ちたく無い。なのに目立つ自分を嫌っていた。
そんな純也にも転機が訪れた。
デジャブとも感じる事故前の現場。
小学生くらいの子が居眠り運転をしているトラックに轢かれかけている。
そこに自分がいる。
ここで自分が助けなければ。
なぜかそう思える。
考えている暇はない。
幸いにも、純也は足が速い。
鞄を捨てて走り出す。
まだ間に合う!
まずは子供を突き飛ばす。
その瞬間、体に強い衝撃が走った。
口から血が出る。
そして、純也の意識は深い闇の中へと沈んで行く。
………………静かな空間。その中に自分が沈んで行く。
もし……もし、来世が有るのならば………完全じゃなくて良い。不完全で良い。
だから、せめても…………………………………………
自由に生きたい!!
『その願い、聞き入れた!』
そう声が聞こえた瞬間、闇から引き上げられる感覚が襲う。
そして純也は、新たなる生を手に入れた。