1話:能力『形状変化』
「んぅ…ん?…何処だ…ここ…あ、そういや謎の声が異世界転生させて…いや、させられたんだよね」
目覚めた私はどこかを確認するためあたりを見渡した
「…草原…なんだよなぁ…」
そう、私の今いる所は草原、特になんの変哲もない草原にいた
「近くに村とかは…まぁ、あるかわからないけど…見た感じないよね」
どうしようか悩んでいるとふと背中に違和感を感じた
「ん?なんだ?これ…え?」
私はそれを見たとき驚愕した、何故ならそれは━━
「え?何この銀色の綺麗な髪…私の髪なの!?」
━━そう、それは私の髪だった。
まず私はショートボブの茶髪だったはずだ、それが何故こんな綺麗な銀髪なのか理解できなかったがなんとなく心当たりはある
「そういう事か…あの謎の声のやつが言ってた事って…」
そう、あの声は言っていた『身体に多少変化が生じる』と…いやいや、変わりすぎでしょ…
私は他にも変わってることが無いかと近くに会った川に近寄ってさらに驚愕した
「な…なんじゃこりゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!?????」
辺りにまるで女子とは思えない絶叫が響いた、だが、それは仕方ないこととも言えるだろう、何故ならそこに映っていたのは一切身に纏う物が無い素肌、美しく幻想的とも思える銀髪、濃い赤紫色の目をした美少女だった。
「…え?誰これ…私?嘘でしょ?…いや、多分嘘じゃないな、この目線的に身長は同じだ…ってかなんで何も着てないのよ…?あとなんでや…なんで身長も変わらんかったんや…」
と、つい関西弁になるくらいショックと驚愕が私に襲ってきていたのだ
「…でもまぁ、見た目は完璧だからね…まだまし…いや、上位互換になったと考えるんだ…ははは…」
と、謎の自己暗示に掛かること10分
「取り敢えずこんなところでこんなことしてても変わらないし村か町を探しながら歩くか…」
私はそのへんに落ちていた少し縦長の石を取りそれを真上に向くように置き手を離した
「…東か」
私は石が倒れた東方向に向かって歩いた
〜3時間後〜
それは、道を塞ぐように現れた
「…何こいつ?」
黒い毛並みに少し白い毛が混じっており見た目は完全に狼だ、そして目は怒った母おya…いや、怒った鬼のように赤かった
「…通してもらえません?」
まぁ、無理だろうなと思いつつ聞いたがやはりと言うか何というか…
「GARUUUUUUUU…」
うーわすっごい威嚇されてる…自分で言うのもあれだけどこんな美少女でもやっぱ威嚇されるのか…
だが、私はニヤリと笑った
「ちょうどいいし『能力』の実験台になってもらうよ!!」
そう、私は謎の声から5つ『能力』を貰っている…その中にはちゃんと戦うようの能力もあったので私はそれも選んでいる
「…《形状変化》」
私は道すがら持ってきていたかなり長めの木の枝に魔力を流した、魔方は歩いているときに色々試した結果すぐにできた、やり方は前世の記憶…いわゆるライトノベルの異世界転生系で熟知していた、当然だ、私はラノベだけは大量に読んでいたのだから
「…思ったより簡単にできた…」
《形状変化》…その名の通り物質の姿形を変えることができる。
変化させたいものに対して変化させたいものを念じながら魔力を流すとその念じたものに変化するという能力だ、因みに切れ味などは流した魔力に比例する。ちなみに今作ったのは鉄製のロングソード…普通のよくある剣だ、木の枝には私の魔力の3分の1を流したのでかなり切れ味はいいはずだ
「さぁ、かかっておいで!!わんちゃん!!」
そう挑発すると狼はこちらに猛スピードで突撃してきた
…と言うか特に意味もなく雰囲気で挑発したけど狼って人間の言葉わかるのかな?
まぁ、関係はそこまでないんだけどね
そして突撃してきた狼を華麗にバックステップで回避しそのまま回転を入れて━━━
「そぉい!!!!」
━━見事に一閃、頭からお尻まで綺麗にズバッと…え?いやいや、なんでよ?私ただの女子大生ですよ?身長だけで言ったら小学生ですよ?…あれかな、剣に魔力注ぎすぎてこうなったんかな…?きっとそうだよね、うん
なんて自問自答をしていたら頭に声が響いた
『経験値が一定に達しました、個体名:ハピがLv1からLv2に上がりました。』
『個体名:ハピが条件を満たしたのでスキル《鑑定》を手に入れました』
『個体名:ハピが条件を満たしたのでスキル《剣術》Lv1を獲得しました。』
『個体名:ハピが条件を満たしたので称号《魔物を倒す者》を獲得しました。』
『個体名:ハピが条件を満たしたので称号《剣術の使い手》を獲得しました。』
『個体名:ハピが条件を満たしたので称号《始まりの幼女》を獲得しました。』
…は?