ドアを蹴破って入ると突入感が出る
明日から全体の誤字等のチェックを入れていきたいと思います。なので編集されていても誤字等の修正で内容の変更はありません。
零視点
刺客を凛の作った適当な空間に放り込んでからしばらく歩くとギルが少し先の建物を指差しながら、
「あれがイドラ商会の事務所です」
「ようやく着いたんだよ。まったく、100キロは歩いた気がするんだよ」
「気がするだけだろ。実際は4キロぐらいなんだから96キロも盛ってるじゃないか」
途中からはチラチラこっちを見ながら言っていたから多分背負って欲しかったんだろうが、一応いつ襲われてもおかしくない状況だし、凛には悪いが気付かないフリを続けるつもりだ。
「まー、それにしてもこの辺は特徴の無い四角い二階建ての建物ばかりだけどイドラ商会の事務所もこれと言った特徴が無いね」
「それはそうですよ、ここの辺の建物はあえて同じ造りの建物を並べてどの建物が重要施設かわからない様にする為のダミーですから、ほとんどは同じ造りの空き家ですよ。重要施設はこの辺の地下ですよ」
「ラクタ村の傾向なのか、この世界の傾向なのか知らんが地下施設多すぎだろ」
「あー、それはこの世界の傾向だね。この世界で地下施設って魔法1発で作れるから簡単なんだよね」
魔法で作ってるなら元の世界じゃ再現できないよな。
「因みに地上の家も作れるけど完全石製の建物しか出来ないんだよ、それに地下なら綺麗な空洞を作れば良いだけだけだけど、地上だと外観も考えないといけない問題があるし、途中で他の人に交代とかも出来ないから一般的ではないんだよ」
「空洞を作るだけって言うけど崩れないのか?」
「その辺は魔法で強度を上げれば1発で問題なしだよ」
魔法って便利なもんだな、そんな事を話しているとギルが指差した建物の前に着く。
「さて、無駄話はこれぐらいにしてカチコミと行こうか。幸い今回はまだ中に人がいるみたいだしね」
「よし、今回は俺が先頭で行く」
「えー、どう言う心境の変化かな、今までフレイムは1番弱い俺が先頭なのはおかしいって言ってたのに」
そうだな、でも出会った頃のフレイムってこう言う『俺が1番だ!』ってキャラだったよね。そう考えるとなんか俺とか凛とかジャミさんでフレイムの心を折っちゃった気がするんだが……まあ良いか。
「そうだな、最近の俺は零の化け物じみた実力を目の当たりにしたりジャミにボコボコにされたりして自信を失いかけていた所に零と凛ちゃんの兄妹喧嘩で完全に自信を失ってたと思うんだ。だからな、ここいらで一念発起しようと思ったんだよ。それに今回は俺が戦うべきだと俺の勘が言っているというのもある」
やばい、やっぱり俺がフレイムの心折ってたよ。いやでも立ち直ってるし俺だけのせいじゃないし良いよね、うん。
「俺が原因の一部でもあるし、そう言うなら応援するよ。でも本当に危なそうだったら介入するからな」
「そーだね、俺も原因の一部みたいだし、おーえんするよ。死なない程度に頑張りな」
「お兄ちゃんが良いなら私はなんでもオッケーだよ」
凛、お前はそれで良いのか?
「なんだか最後は閉まらなかったがまあ良いか。さあ行くぞ」
そう言ってフレイムは入り口を蹴破って入る、それって蹴破る必要あった?なんて疑問に思っていると早速刺客が襲ってくる様だ。さてお手並み拝見と行こうかな。
フレイム視点
玄関を蹴破って入るとそこはロビーらしく高そうな絨毯が敷かれ、同じく高そうなソファーなどの家具やら壷などの調度品が置いてある場所に出る。そして、
「そこにいることぐらい分かってる出て来い」
そのソファーの影には刺客が居る。
「ちっ、流石はAランク冒険者。一筋縄ではいかんか」
そう言ってソファーの影からナイフを持った刺客が出てくる。慌てた風に言ってはいるがその動きや構えは安定している、間違いなく手練れだろう。
「行くぞ」
小さく自分に言い聞かせる様に言って切り掛かる。正直言って大剣は室内戦に向いていない、しかも相手は室内戦に向いたナイフな上この場はあちらのホーム。地の利は完全に向こうにある。
「上等だ、あの頃の自信を取り戻すにはちょうど良い」
出来るだけ小さく小回りの効く攻撃で刺客に攻撃を仕掛ける。しかし相手は身軽に躱して懐から出した投げナイフで胸を狙って反撃して来る、
「実力は悪くないがお前の負けだ」
零との訓練で俺は以前の俺よりも速さのある攻撃を習得している。最初の一撃より速さのある一撃で投げナイフごと刺客を弾き飛ばす。
「安心しろ、殺してはいない」
「あー、決めてる所に言うのもなんだけどそのままだと刺客は死ぬよ」
「大剣だから刃の部分じゃなくても一撃が重いのは当然だな」
「そもそも大剣って純粋に切るって言うより叩き潰す武器だから仕方ないんだよ」
『フォローは良いから治療しろよ』って言おうとしたがすでにジャミの治療が終わって凛ちゃんがさっきの刺客と同じ空間にしまってる、
「俺、なんもしてないんだが」
「お兄ちゃんはそんなこと気にしなくて良いんだよ」
「あー、まあ凛ちゃんは論外としても見守るのも仕事だと思えば良いんじゃないか?」
零はしばらく考えてから、
「2人ともありがとう。そうだな保険要員だと思うことにしよう」
「えー、凛ちゃんはなんも言ってなかったよね」
「きっとお兄ちゃんは私の心意気に感銘を受けたんだよ」
後ろは平常運転だな、最もあれ程頼もしい平常運転他にはないがな。
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