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おバカはマイペースな事が多い

アヤメ視点


砂漠に放り出されてから1人で歩くのは辛いのでゴールドに人化してもらって一緒に歩いてるのだが、

「はあ、もう半日は砂漠をさまよってない?」

「砂漠に場所も分からず放り出された、と考えればまだまだ短い方だろうな。とは言え常人とは比べ物にならないぐらいの速度で動いてるんだ、そう悲観する事もないだろ」

そうなのかな?零君とか、凛ちゃんとか、あいつとかなら簡単に脱出しそうだと思うんだけどな。

「今お前が頭で思った事は比べる相手が悪い」

「そうかな〜、でも私の身近な人って言うと入れたくないのが1名いるけどあの3人だからね」

「そいつらは論外な連中だ。それにアヤメだってドラゴンを圧倒したんだ、もっと自信を持って良いと思うぞ」

そう言われればそうかも、ドラゴンと言えば強そうだもん。それを圧倒したのか私はさらに強いって事だよね。

「ん?おい。ちょっとあっちを見てみろ」

「あれはもしかしてサバンナ」

「オイオイ、オアシスだろ」

まあ私は頭脳派だからね、名前は間違えても物事の本質を見失わないんだよ。

「あそこに行けば水がある。食べ物もワンチャンある」

「水が濁ってない事を祈るんだな」

「止めてよゴールド、本当に濁ってたらどうするの」

「思い切って飲むか諦めるかだろうな」

女の子として腐った水なんて飲みたなくないよ。

「まあ行けばわかる、たらいアンドエラー」

「トライアンドエラーだ、それにトライでも使い方が違うと思うぞ」

「とにかく行くよ」

「そうだなトライアンドエラーにしろたらいアンドエラーにしても行かないと始まらないな」

もちろんあのオアシスの泉は超神秘を感じるくらい綺麗だよね零君。


〜(移動中)〜


「零君、確かに私は神秘を感じるくらい綺麗な泉があるよねとは言ったけど、遺跡の沈んだ神秘的で幻想的な泉は求めてなかったよ」

「こりゃあすごいな、良いダイビングスポットじゃないか。まあ、良い飲み水かどうかは微妙だがな」

確かにこの余裕で20メートルはありそうな水底がバッチリ見えるくらいの透明度と言い、底に沈む石組みの遺跡とそこに泳ぐ魚と言いダイビングするなら最高だろう、あのどこまで続いてるか分からない遺跡の遺跡の入口にから奥を探索するのは確かに楽しそうだ、

「でも飲みたくはないんだよ、遺跡の沈んでる泉の水は飲みたくはないんだよ、いくら透明度が良くてもあの遺跡の中に白骨死体とかありそうで飲みたくないんだよ」

「大事なことでも3度も言うとくどいな」

「ゴールド、ちょっとあの遺跡の奥に大昔の生贄の死体とかないか見てきてよ」

「人化してる時は呼吸できないときついんだが」

「きついで行けるなら大丈夫だって」

そう言うと観念したのか水に向かっていくと泉の淵で、

「俺が入った水を飲むのか?」

と聞いてくる、あの顔は知ってて言ってる顔だよ、絶対だよ間違いない。

「はあ、仕方ない、私が調査しよう」

「自分の入った水なら良いのか?」

「まあ、出来れば飲みたくないけど、背に腹はかえられないし」

砂漠で見つけた貴重な水源を放置するのは頭脳派として認められない。

「所でアヤメはどのくらい息を止めていられるんだ」

「うーん、日本じゃ2分くらいだったけどこっちに来てからはいろいろ身体能力も上がってるし10分くらいならいけるんじゃないかな」

「まあ慎重に行けよ」

服を脱ぐのもなんだし靴だけ脱いて行くか。泉の淵で靴を脱いてからそっと泉に入る。思ったより水は冷たくないので意外と行けそうだ。

遺跡の上まで泳いで来たが遺跡底にある以上潜らなければならない。

「頑張れよ」

「分かってるよ。さあ、行くよ、スゥ〜」

一気に潜って水底の遺跡の入口を目指すが、致命的な事に傷付いて戻る。

「プハッ、灯りがない。どうしよう」

「【身体強化】を使えば暗くても平気だと思うぞ」

「ありがとうもう一回行ってくる」

「おう、頑張れよ」

「スゥ〜」

今度こそ遺跡の入口から中に入る。入ってすぐの所は通路のようで石が組んであるだけで面白みがない、にしてもこんな水の中になんで作ったんだろ、もしかして水棲魔物の住処とか言うオチはないよね。そんな事を考えて進んでると行き止まりが見えて来た、えーっと、真っ直ぐ通路があって行き止まりで終わり?とりあえず行き止まりまで行くか。

うーん、なんかないかな。いや、ないならないで良いんだけどね、ここの水飲んで砂漠から出るだけだし。ん?あの上に付いてるのは取手かな?引っ張ってみよう、よいしょっと。おっ、当たりだ。しかもここから上に行ったところ水ないじゃんさっさと上ろ。

「プハッ、ここはどこ」

「言語を日本語と判断。日本語翻訳プログラムを起動、ムービー再生します。よろしいですか?」

なんか機械音声流れてきたんだけど、どうしよう。

「えーっと、とりあえず良いや、それよりここどこ、それと君ってAIってヤツ」

「ここはヅエール帝国内のクライン湿地にある緊急用シェルターです、私がAIであるかどうかは私のデータベースにAIという情報がないため判断不能です」

「湿地ぃ、外は砂漠だよ」

「恐らく審判によって大幅な気候変動が生じています。また99.999パーセント以上の確率でズエール帝国は滅んでいます」

審判?アウト、セーフってヤツが気候を変えるの?よく分かんないな。

「ごめん、ズエール帝国は聞いた事もないし置いといてくれると嬉しいかな、それより私が聞きたいのはここの水が飲めるかって事」

「ここの外に存在する水は飲む事は可能です」

「ありがとうまたね」

助かった、ここで水が飲めなくても死にはしないが少なくとも死ぬ可能性は上がったはずだ。

「質問してもよろしいでしょうか?あなたは何をしにここに来たのですか?もし時間が許すならばムービーを見て頂きたいのですが」

「ここには迷ってきたんだけど、まあ時間はあるねでも食料はないんだよな〜、とは言え水はなんとかなったし、なによりその水をなんとかしてくれたのは君だしそういった意味ではお願いは聞きたいんだよね。………分かったよ、ムービー見るよ。でもちょっと待って、ゴールドも呼んでくるから」

「ありがとうございます。このムービーは多くの方に見て頂きたいので人を連れて来て頂けるのは大歓迎です。それと迷ってるとの事でしたがもしかしたらその事に関して良い情報を伝える事が出来るかも知れません」

「本当。助かるよありがとう」

「いえいえ、私は人を助けるために作られた存在です、お気になさらず」

やっぱりあれってAIだよね、そんな事を思いながら水を飲んでからゴールドを呼びに戻った。

最後まで読んで頂きありがとうございます。

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