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怒らせたらいけない人っているよね

零視点


「到着だ。ここが……牢屋だ」

施設名は知らないし『俺の掴まってた場所だ』とは言えないよな。ちなみにいつ戦闘に成っても良い様に氷花とグリモアールとウロボロスちゃんには武器の状態でいて貰っている。

「さてと、勝手に入って良い者なのか?」

「良いだろ。どうせ裏組織の施設だし」

「もう喧嘩も売ってるし気にすることはないんだよ。でもフレイムが施設を間違ってたらまずいんだよ」

しまったな、こんな事ならあの時フレイムが囚われていた場所をしっかり確認しておくんだった。

「あー、そうだね。それじゃあフレイム。偵察行ってきて」

「おい、おかしいだろなんで1番弱い奴が先頭なんだよ」

「か弱い乙女を先頭で戦わせるとか外道だよ」

まあ少なくとも前衛で戦うタイプではない事は確かだな。

「お前がか弱かったらほとんどの人間はミジンコだな」

「凛を先頭で行かせるわけには行かないだろ、俺が行くよ」

「あー、良いのか?間違ってたらかなり面倒な事になるが」

まあその時はその時だな、

「どっちにしても行くしかないしさっさと済ませよう」

「お兄ちゃんが行くなら私も行くんだよ」

「そーだな、木崎が行くなら俺も行くか」

あれ、これってもしかして。

「それじゃあフレイムは外で待ってるんだよ」

「全員で行こうぜ」

「逃げられないかな?」

余り逃げられると残党狩りとかが面倒になりそうだからいやなんだけど、

「こういう時に頼れる妹がきっと近くにいるはずだよ」

「露骨だな。それじゃあ可愛い頼れる妹はどんな事をしてくれるのかな」

「フフフ、私をただの可愛い妹だと思ったら大間違いだよ。【空間断絶】」

物凄いオーバーキル感のある能力を凛が発動すると……何も起きなかった。

《なあ氷花、これって失敗したのか?それとも見えてないだけ?》

「ちゃんと名前通り空間を断絶してるね。目には見えなくてもこれなら逃げる人を止められるね」

よかった。これで失敗とか言われたらなんて慰めたら良いか分からないからな。

「なんも起きてないぞ」

「そう思うんなら思いっきり走ると良いんだよ」

「まあ、そう言うなら走るがいったいどうなるんだ?」

そう言ってフレイムは走り出すが、もちろん「ガッ」見えない壁に思いっきりぶつかる。

「ああやって逃げる奴がいても逃げられないんだよ」チラッチラッチラッ

「凄いな、これで逃げられる心配が無くなったな」ナデナデ

「あー、早く行こう、今俺は最高に敵をボコりたい気分なんだ。ほらフレイムも置いてくぞ」

そう言ってジャミさんは施設の中に入って行ったので、俺達も慌てて入って行く。しかし施設には誰もいないためかすぐにフレイムが話し出す。

「俺の待遇の改善を要求する」

「俺は構わないぞ」

「えー、今ぐらいで十分だろ」

「今ぐらいで良いんだよ」

残念だったなフレイム、とは言え分かり切っていた結果だったがな。それにしても誰もいないな?

「こうなったら俺も八つ当た、正義の鉄槌を下すか」

「じゃあ俺は後ろで見守ってるよ」

「ねー、木崎。わかってると思うけど後ろでイチャつかないでね」

ジャミさん目が笑ってないです。あと別にイチャついてなですよ、とは言えそんな事は言えないので素直に答える。俺はまだ死にたくないんだ、

「分かりました」

「ふーん、まあ良いんだよ。お兄ちゃん私も前に出るから1番多く敵を捉えられたら頭を撫でて欲しいんだよ」

「ん〜。木崎。その話、俺も入るからな」

うーん、俺としてはジャミさんとの関係は色々微妙だし、断りたいんだがまあ頭を撫でるくらいなら大丈夫だろ。

「分かったよ。3人とも頑張れよ」

「手を抜くつもりはないが、頭は撫でなくて良いぞ」

「最初から入ってないよ」

そんな事を話しているとついに下に降りる階段の所まで来てしまう。

「んー、これはもう逃げられた後かな?」

「まだ1人いるんだよ」

「ほう、よく見つけたな、モンスター」

モンスター?それはもしかして凛の可愛さがモンスター級って事か?むしろそうじゃないならお話が必要だな。

「モンスターってどういう事だ」

「そいつは醜いモンスターだろ」

「零、殺すなよ。頼むから殺すなよ」

大丈夫だ、少し生まれてきた事を後悔させるだけだからな、俺は前に出ながらフレイムに『大丈夫だ』と目配せして行った。



刺客視点


最初は楽しげに掛け合いをしている姿を見て余裕だと思った、次に吸血鬼なんて物を仲間にしてる狂ったやつだと思った。だから醜いモンスターと煽っただがそれが失敗だった事を悟るのに時間はいらなかった。なにせ黒い男の放つのは殺気なんてぬるいものじゃない完全にゴミに向けるそれだ。戦うつもりなどないただ捨てるだけ、そんな眼差しだ。ここまで来たら俺に出来るのは被害を少なく逃げる事だけだ。

「逃げないとは、良い心がけだな。お前の評価にプラス1ポイントしてやっても良い」

「ち、ちなみに今の評価はいくつだ」

「ギチャ」

「マイナス1垓ぐらいかな」

そう言って男は血の滴る腕を捨てた、分かってる。あれは俺の腕だ、だが何をされたのかまるで見えなかった。仮にもこの俺が、見えなかっただと。

「何をした?」

「腕を千切ってみた。思ったより冷静だな、やっぱりお前みたいなやつってそう言う痛みの耐性みたいなのがあるんだな」

「どうやったかを聞いているんだ」

そう言うと男は少し考えるような動きをする。チャンスだ、罠だ、と言う二つの思いがぶつかるが迷いは一瞬、攻撃を仕掛けようと思いっきり踏み込む。一気に男との距離が近づくが男のなんの反応もせずただ立っている不気味さに怯える心を奮いたたせナイフを振る『取った』と思った時男と目が合った。そして男だけ時間が早く進んでいるかの様な速度で手首を掴まれそのままあっさりと腕を千切られた。

「どうやったか分かったか?と言ってももう腕がないからもう一回やって見せるのは無理なんだがな」

そう言ってまた男は腕を捨てた。

「助けてくれ」

「安心しろ。お前からは情報を貰わないといけないからな、殺しはしない。でも情報を喋るのにいらないものはまだまだあるだろう」

俺は目の前が真っ暗になった。

最後まで読んで頂きありがとうございます。

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