野生動物は勘が鋭い
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凛視点
「久しぶりだねロリっ子。おは幼女」
第三応接室にいるのは詐欺師かと思っとらタチの悪い馬鹿だったんだよ。
「ロリっ子じゃないし、おはようっていう時間でもないんだよ」
「大丈夫、幼女って言いたかっただけだから。それより零君の居場所を知ってるんじゃない?隠さず教えてよ。あとついでに大銅貨4枚貸してくれない」
「私が幼女なら幼女に金をたかる最低のクズが目の前にいるよ。駆除しないといけないんだよ」
全くお兄ちゃんを見つけたこのタイミングで来るとかありえないんだよ。
「お願いだよ凛ちゃん。女王さまなんだから大銅貨4枚ぐらい軽いでしょ、あと零君の居場所」
「いくら大金を持ってても年増に貸すお金なんて一文もないんだよ」
「零君の居場所」
こいつ私がお兄ちゃんの居場所を知ってるって確信を持ってるんだよ。どうせ野生の勘かなんかだろうけど面倒臭さいんだよ。
「シラン、摘み出すんだよ」
「人使いが荒い事で」
「素直につまみ出される訳ないじゃん」
「両名とも少し待ってもらえないだろうか」
なんかロウがしゃしゃり出て来たんだよ。
「アヤメ殿、大銅貨4枚は斡旋所の方から貸そう。凛殿、その零殿の居場所を教える訳には行かないのだろうか」
「私が教えてもメリットがないんだよ、それにそもそもお兄ちゃん居場所は知らないんだよ」
「嘘つくと胸が減るよ」
変な事言ってる年増は放置で良いかな?それより面倒な事に成ったんだよ、下手に魔物討伐斡旋所を敵に回したくはないんだよ。
「アヤメ殿は凛殿が知ってると確信を持っているようだが?」
「どうせ勘に決まってるんだよ、それに知っていても教えるメリットがないともいったんだよ」
「凛ちゃん、昨日は楽しかった?きっと楽しかったよね、だって零君と一緒にいれたんだもん。さぞかし楽しかっただろうね。私も凛ちゃんみたいに体にバッチリ匂いが付くぐらい私も零君と一緒にいたいんだけどどう思う」
匂いは完全に失念していたよ、と言うよりこんな所で会うなんて想定外なんだよ。とは言えこいつに論破されるとか完全に焼きが回ったんだよ。
「うむ、さすがにそれ(匂いが付いてると言うので押し通すの)は厳しいのではないだろうか」
「五月蝿いんだよ、たとえ知ってようとメリットがないしあっても教えないんだよ」
「教えなさいよ。少し良い情報教えてあげるから」
どうせこいつの言う『良い情報』なんてろくな事じゃないんだよ。ん?そうだ良い事思いついたんだよ」
「そこまで言うなら居場所は無理でも少しだけ情報を上げても良いんだよ」
私は最高の笑顔でそう言ったつもりだったけど思いっきり胡散臭そうな顔をされたんだよ。
アヤメ視点
こいつ絶対なにか企んでるよ。だってめちゃくちゃ良い笑顔だもん、とは言え情報は欲しいな。
「その情報ってなに?」
「その前に良い情報を言うんだよ、どうせろくな事じゃないだろうけど聞くだけタダなんだよ」
まあ良いか、そんなに大事な話じゃないしね。
「凛ちゃん達がいなくなる少し前にも似た様な失踪事件がとなり村であったんだ、だからその人達もこっちに来てるかもね」
「それは本当か」
あれ?想定外にシランが食い付いて来たんだけど、いやまあシランには今まで自称悪魔のイタイ居候だと思ってたって言う負い目があるし答えよう。
「本当だけど、どうしたの」
「そうだよシラン。一体なににそんなに食い付いたのか私も気になるんだよ」
「もしかしてそいつらが勇者なんじゃないかと思って気になったんだ」
勇者と言えばあの剣を持って魔王を倒すアレかな?
「ちょうど目の前に魔王がいるよ。勇者を呼ばないと」
「残念ながら勇者って言うのは世界の滅びを回避する為にけ呼ばれているんだよ、それに私は魔王じゃないんだよんだよ。なにより仮にそいつらが勇者だったとしても私には関係ないんだよ」
うーん、世界の滅びってほそのままの意味なのかな?それにしても
《世界の滅びってなんか胡散臭くない『この百万円のペンダントを持っていると救われます』とか言われそう》
「そら詐欺だな、だがどうにも嫌な響きだな」
《まあ少なくとも明るい意味はないだろうね》
本当にしろ詐欺にしろ良い事じゃないのは確かだ。
「…………悪いどうにもあいつらの言う世界の滅びが気にかかってな」
「まあそんなに気になるんならもっと調べて見るんだよ。本当に滅んだら大変なんだし無駄ではないんだよ」
シランがようやく言葉を絞り出すと凛ちゃんは事も投げに答えたけどそれなりに心配はしている様だ、あれでいて身内に甘いからな。もっとも私は身内に入っているかどうか微妙なラインだが。
「さて、案外悪くない情報だったみたいだし私からも情報を上げるんだよ、今、お兄ちゃんは記憶喪失で私の事は覚えてるけどアヤメの事はろくに覚えてないんだよ」
「えっ」
「だから、アヤメはお兄ちゃんに忘れられてるんだよ」
嘘を言ってない、勘がそう言っている。
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